11月30日(日)ヴィータホール 第2部
KANO
1931年、日本統治下の台湾。近藤兵太郎監督(永瀬)率いる嘉義農林学校野球部は、弱小野球部から脱し、台湾代表として甲子園に出場するまでに成長する。エースピッチャー呉明捷(ツァオ・ヨウニン)を中心に日本人、漢人、台湾原住民の混成チームの快進撃に台湾の人々の想いが交差する。
2013年のワールド・ベースボール・クラシックでの日本対台湾戦は、白熱した好試合でした。試合そのものも印象深いものでしたが、試合後に僅差で敗れた台湾の選手が、ピッチャーマウンドに集まりスタンドに向けて一礼をする姿も忘れられません。日本と台湾にとって「野球」は特別な意味を持っているように思えます。そして映画のなかでも「野球」は特別でした。古くはホウ・シャオシェン監督の『風櫃(フンクイ)の少年』、新しいところではトム・リン監督『九月に降る風』にも「野球」は重要なスポーツとして登場します。
マー・ジーシアン監督の『KANO』は、日本人監督近藤兵太郎という実在の人物に率いられた弱小野球部が、人種の違いを超え協力しながら甲子園出場の目標を達成する映画です。今回の映画化で多くの日本人が、この忘れ去られた歴史を知り、新鮮な驚きと共に映画を観るでしょう。最後に、東日本大震災時に台湾の人々が差し伸べてくれた温かな支援に感謝します!(彰)
ゲスト:マー・ジーシアン監督、ウェイ・ダーションプロデューサー
司会:石坂健治氏(日本映画大学教授)
父親はセデック族タウツァ出身。俳優としてワン・シャオディー監督のテレビドラマ「大醫院小醫師」に出演。「孽子」「赴宴」では、台湾のエミー賞と言われる<金鐘奨>の最優秀助演男優賞に2年連続でノミネートを受ける。監督作品としては「十歳笛娜的願望」で、<金鐘奨>最優秀ミニドラマ部門脚本賞を受賞。その後「看見天堂」では、監督・脚本を手掛け、<金鐘奨>8部門にノミネートされる。俳優としての出演作として、ウェイ・ダーション監督の『セデック・バレ』(2011年)がある。
1969年生まれ。台湾の巨匠、故・エドワード・ヤン監督の『カップルズ』の助監督を務める。『七月天』でバンクーバー国際映画祭ドラゴン・タイガー賞特別賞を受賞。監督作『海角七号 君想う、国境の南』は、台湾映画の興行記録を塗り替え、金馬奨で最優秀台湾映画賞、観客賞など6部門を受賞。『海角七号 君想う、国境の南』のヒットを受けて長年温めてきた『セデック・バレ』を監督し、第68回ヴェネチア国際映画祭への出品を果たす。
1960年生まれ、東京都出身。早稲田大学大学院で映画学を専攻。国際交流基金勤務を経て、現在、東京国際映画祭「アジアの未来」プログラミング・ディレクター、日本映画大学教授。編著「アジア映画で<世界>を見る 越境する映画、グローバルな文化」(作品社)など。
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