プログラムレポート

第7回TAMA映画賞授賞式

11月21日(土)パルテノン多摩 大ホール
©'76,'16 SANRIO APPROVAL No.P0702082
  • 11:10-13:11
    きみはいい子
  • 14:05-16:11
    海街diary
  • 16:30-18:30
    授賞式
  • 18:50-20:43
    あん

授賞式当日の朝、隣接する多摩中央公園のなかまで人、人、人の長蛇の列。開場すると、ご登壇者に近い前列の席からあっという間に埋まっていきました。そして、ピンと張り詰めた空気のなかで授賞式がスタート。先頭バッターは最優秀作品賞の一本、『きみはいい子』の呉美保監督。「昨年、『そこのみにて光り輝く』で池脇千鶴さんと菅田将暉くんが賞をいただきました。そのときは授賞式に伺えなかったので、次の作品でこの舞台に立てたことを本当にうれしく思います」と喜びを語って会場を盛り上げてくださりました。

最優秀新進監督賞(松居大悟監督、岨手由貴子監督)、最優秀新進女優賞(広瀬すずさん、杉咲花さん)と受賞者の方々がやや緊張した面持ちでメッセージをくださるなか、広瀬さん、杉咲さんと共演している野村周平さんは、お二人に「現場ではいつも華やかでいてくれてありがとう。今日は一段ときれいだね」とおっしゃって客席を沸かせました。一番場内の笑いをとったのは中島歩さん。司会者からの質問に対して素朴な人柄そのままにゆったりと受け応えた後、抱負を聞かれ、「今後映画の予定はありません。どなたか僕を映画に使ってください。」とアピールして、場内を爆笑の渦に巻き込みました。

最優秀女優賞で、ぎりぎりまでご登壇調整されていた綾瀬はるかさんが舞台に登場されたときは、客席から「オオーッ」との声が上がり、その美しさとあいまって観客を魅了されました。最優秀男優賞受賞の綾野剛さん、永瀬正敏さんは、受賞に対して誠実なコメントを述べてくださり、会場の皆さんも聞き入りました。

一方、『野火』で特別賞を受賞された塚本晋也監督は「時代が大きく変わっているのに誰も動こうとしない風潮に危険を感じて、今、作らないといけないと思った。」とメッセージを投げかけてくださりました。おおとりに『海街diary』で最優秀作品賞を受賞された是枝裕和監督がご登壇。「受賞理由を読んで、とても幸せな気持ちになりました。良い映画をスタッフ・キャストと一緒に作れたのだなと、改めて思いました」との受賞コメントで、会場全体を幸福感に包んで締めくくられました。