プログラムレポート

第16回TAMA NEW WAVE コンペティション

11月28日(土)ヴィータホール
  • 10:30-12:15
    Every Day
  • 12:25-13:42
    ひとつのバガテル
  • 14:40-15:24
    お歳暮のハムのひも
  • 15:35-16:51
    ムーンライトハネムーン
  • 17:05-18:48
    いたくても いたくても
  • 19:10-19:50
    ゲストコメンテーターVS監督 ゲストコメンテーター:深田晃司監督、横浜聡子監督
  • 20:10-20:30
    授賞式

本格派映像作家の輩出を志し2000年よりスタートした、30分~100分の中・長編作品を対象とする若手作家のコンペティション、TAMA NEW WAVE。第16回目を迎えた本年度は、全国から集まった応募作品130作品のなかから実行委員による一次審査、二次審査を通過したノミネート5作品が上映され、各賞を競いました。

プロの視点から選出される特別賞は、ゲストコメンテーターの深田晃司監督から「人間関係に対する眼差しがすごくいい。目の前にいる俳優や世界を観察して物語が作られているリアリティが一番感じられた。」、横浜聡子監督から「今しか撮れない映画。今の熱をひしひしと感じました。」と推薦された冨永太郎監督の『ムーンライトハネムーン』が受賞。受賞コメントでは、「就職も決まらずに一人で女性物のパンツを買って、何をやっているのだろうかと思いながら作った本作ですが、受賞したことでそんな日々が報われました。」と、制作期間中のことを振り返ってコメントされていました。

実行委員票とコンペティション当日の一般審査員票で決定するグランプリには、堀江貴大監督の『いたくても いたくても』が選出。テレビ通販会社に勤める主人公が、商品プロモーションのためにプロレスをするという型破りな設定を見事な映画に仕上げて観客を魅了した『いたくても いたくても』は、ベスト男優賞に嶺豪一氏、ベスト女優賞に澁谷麻美氏と俳優賞も独占。グランプリと合わせて3冠達成となりました。

ベスト男優賞の嶺豪一氏は「映画をいっぱい撮って、スクリーンで会えれば」と今後への意気込みを語り、ベスト女優賞の澁谷麻美氏は「午前中から来ていただいた方はとても疲れているかと思いますが、投票いただいた皆様本当にありがとうございました。」とコンペティション作品を朝から観賞している観客に向けて感謝のコメント。グランプリ受賞の堀江監督は「無茶な設定だと思ったが、映画としての説得力を持たせてくれたのは、僕の好きな顔(俳優)と、今まで一緒に作品作りをしてきたスタッフの皆のおかげ」と締めくくりました。