11月26日 「KOREAN MOVIE EXPRESS」 (パルテノン多摩小ホール)
●Time Table● | |
11:00−13:04 13:50−15:31 15:50−17:50 |
シュリ クワイエット・ファミリー <クロージング上映作品 特別先行プレビュー(12月公開予定作品)> 春香伝 |
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11:00−13:04 13:50−15:31 15:50−17:50 |
シュリ クワイエット・ファミリー <クロージング上映作品 特別先行プレビュー(12月公開予定作品)> 春香伝 |
シュリ SHURI |
1999年/韓国/サムソン・ピクチャーズ、カン・ジェギュ・フイルム製作/シネカノン、アミューズ配給/2時間4分 |
監督・脚本=カン・ジェギュ 撮影=キム・ソンボク アクション監督=チョン・デゥホン 特殊撮影=ファン・ソシク 音楽=イ・ビョンハ 編集=パク・コクチ 出演=ハン・ソッキュ、キム・ユンジン、チェ・ミンシク、ソン・ガンホ、パク・ヨンウ、パク・ウンスク |
[ストーリー] |
2002年サッカーワールドカップで盛り上がる韓国。その裏では、「南北分断」による過去の過ちを正そうとする北朝鮮の特殊部隊と、それに対抗する韓国情報部との戦いが繰り広げられていた…。 |
[コメント] |
”本気”と書いて”シュリ”と読む! 一言”本気(マジ)”な映画ですよ。 最近の作品ではほとんど忘れ去られている「がむしゃらさ」が放出されている、熱い”映画”だ。冒頭の、北朝鮮第8特殊部隊の工作員訓練シーンから、ただならぬテンションの高さがビンビンに伝わってくる。ここで観客はこれから起こるただならぬ出来事を容易に想像できるのだ。 内容的に南北分断の根深い問題を根底に描いているので、本作は韓国で生まれるべくして生まれた作品ではある。彼等が日常直面しているからこそ、あの緊張感、切なさが伝わってくる。これは、アメリカ映画が何かにつけて「ベトナム」を描いてきているのと本質的に同じである。 ただ、本作のすばらしいところは、それらの問題をボカすこことなく「アクション・ラヴロマンス・エンターテインメント大作」に昇華させている点だ。これって映画を作る時に一番難しいことなんではないですか? これだけ、たくさんの要素を含んで鑑賞に耐える作品を作るのは並大抵のことではありません。より、マニアックに作る方が楽ですよね? 老若男女がハラハラドキドキして、主人公とともに喜び、泣き、そして感動するなんて、映画でしか体験できないもんね〜。それって、エンターテインメントとしての映画の基本中の基本だと思います。なので、本作は「たまたま韓国から出現したすごい映画」と受け取るのが正解なのではないではないかな? 韓国がこんなことできるなんて〜、という見方はナンセンスです。映画の基本的センスに国なんて関係ありません。人間がどれだけ人間として正直に作品に立ち向かえるか? 映画の命はそこにあるのではないでしょうか? でなければ、たった3億円であれだけの映画はできませんよ。 なんか、「シュリ」を観ながらそんなことを考えてしまいました。 (菅) |
クワイエット・ファミリー THE QUIET FAMILY |
1998年/韓国/ミョン・フィルム製作/FRAP. 配給/1時間41分 |
監督・脚本=キム・ジウン 撮影=チョン・ガンソク 音楽=チョウ・ヨンソク 録音=キム・ソクウォン 編集=コ・インピョ 出演=コ・ホギョン、チェ・ミンシク、ソン・ガンホ、パク・インファン、イ・ユンスン、ナ・ムンヒ |
[ストーリー] |
不況に悩む韓国。一家6人がペンション経営を始めようと田舎に移ってくる。ところが通りすがりの老婆には呪われていると言われ、縁起がいい場所でないことがだんだんわかってくる。営業が始まっても客は入らず素通りするばかり。ようやく最初に入った客は部屋から出てこないまま中で自殺。次に入ったカップルは心中。悪い評判が出たら困ると思った一家は、死体をこっそり埋葬しに行くが、カップルの男が生き返ったためにスコップで殺してしまう。その後、次々と埋める死体は増え、大雨や道路工事など死体発覚の危機が一家を襲う。 |
[コメント] |
現在の韓国映画界では、386世代の監督が活躍しているという。386世代とは、1960年代に生まれ、1980年代に大学に在学した現在30代の人々のこと。『クワイエット・ファミリー』を監督したキム・ジウンは64年生まれで、まさにこの386世代。雑誌のインタビュー記事によれば、監督はこの映画のなかに、現在の韓国の世代間ギャップについて盛り込んでいるらしい。映画で登場した6人家族のうち、両親は高度経済成長を成し遂げた世代、下の妹2人は物質的な欲求が満たされた世代、真ん中に位置する長男と父親の弟は、学生運動に挫折し上下に挟まれている無気力な世代。監督自身はこの真ん中の世代にあたるとのこと。この作品の内容のうち、不況に悩んだ一家が新しい仕事を始めるところなどは、リストラに悩む今の日本人にも共感しやすい。しかし、一家6人でペンション経営に挑戦するところについては、韓国では家族というものに対する期待感が、日本よりまだ強いのだろうかと感じた。でも、一家で頑張った成果が死体の隠蔽になってしまうところなど、問題が発生すると身内で隠そうとする風土を批判しているようで、他人事とは思えなかった。 (浜) |
春香伝 CHUNHYANG |
2000年/韓国/シネカノン配給/2時間 |
監督=イム・グォンテク 脚色=キム・ミョンゴン 撮影=チョン・イルソン 照明=イ・ミンブ 編集=パク・スンドク 美術=ミン・オンソク 出演=チョ・スンウ、イ・ヒョジョン、イ・ジョンホン、キム・ソンニョ、キム・ハギョン、イ・ヘウン |
ゴジラ×メカギラス G消滅作戦 |
2000年/東宝製作・配給/1時間45分 |
監督=手塚昌明 脚本=柏原寛司、三村渉 撮影=岸本正広 特殊技術=鈴木健二 音楽=大島みちる 美術=瀬下幸治 編集=普嶋信一 出演=田中美里、谷原章介、伊武雅刀、星由里子、勝村政信、池内万作、永島敏之、かとうかずこ |
[解説] |
前作『ゴジラ2000ミレニアム』では今までのゴジラ映画の流れを汲みながら、現代的な魅力を加えるためキャラクターデザインを一新。また、デジタル技術を駆使し、日本のみならず全米でも公開されるなど大きな話題を呼びました。ゴジラシリーズ第24作となる本作品では、ミレニアムデザインによる第2弾として、21世紀の幕開けを飾るべく、前作を上回るスケールでスクリーンに登場します。 |
[ストーリー] |
1954年、東京初上陸以来、ゴジラはエネルギーを狙い、次々と都市を破壊してきた。以後「ゴジラの破壊を受けない<クリーンエネルギー・ファクトリー>」として、96年プラズマ発電という新たなエネルギーを開発する。だが、またもやゴジラが出現し、大阪に造った発電所を壊してしまう。特殊戦闘部隊の面々もゴジラに応戦するが全く歯が立たなかった。隊員の一人桐子(田中)もゴジラと戦った一人だった。2001年、桐子は<G対策本部>の対ゴジラ戦闘部隊の隊長に選ばれていた。ゴジラを倒す究極兵器として物理学者吉沢(星)は、ゴジラを別次元に葬り去るブラックホール砲作りに取り組んでいた。しかし、その実験で生じたブラックホールによる時空の歪により古代の巨大昆虫メガヌロンが現代に蘇えってしまう。地下の水脈を破壊し、湖と化した渋谷で大増殖したメガヌロンはゴジラを襲いエネルギーを吸収して超翔竜メガギラスが誕生。ゴジラ×メガギラス×人類の壮絶な戦いがお台場を舞台に壮絶な戦いが展開する——。 |