SPORTS & DANCING

12月2日 「SPORTS & DANCING」 (やまばとホール)

●Time Table●
11:30−13:10
13:50−15:34
15:50−17:41
チアーズ
アタック・ナンバーハーフ
リトル・ダンサー

チアーズ
BRING IT ON
2000年/アメリカ/東宝・丸紅・東宝東和共同配給/1時間40分
 
監督=ベイトン・リード
脚本=ジェシカ・ベンディンジャー
撮影=ショーン・モーラー
音楽=クリストフ・ベック
出演=キルステン・ダンスト、エリーザ・ヂュシック、ジェシー・ブラッドフォード、ガブリエル・ユニオン
 
チアーズ
 
[ストーリー]
 カリフォルニアにあるハイスクールのチアリーデングチーム“トロス”はここ数年全米選手権大会で無敵の強さを誇っていた。しかし新キャプテン、トーランス(K・ダンスト)は自分たちの振り付けが別の高校の振り付けだったことを聞かされ愕然とする。大会まで時間が無い彼女たちに果たして新しい振り付けはマスター出来るのか? またライバル校であるクローバーズを破って優勝することが出来るのか?
 
[コメント]
 とにかく楽しい。これはれっきとしたスポーツ映画であり観終わった後も『アメリカンパイ』みたいなお気楽ハイスクール映画のノリではなく、野外でアメフトやサッカーを観終わった時の感じに近い。(僕が渋谷で観た時は女の子2人組が前で歓声をあげていたくらいである)それにどこかの邦画みたいにラストにちょこっとでは無く練習シーンから大ラストの全米選手権まで見せ場の連続で、ラブストーリーがおまけにくっついてるのもいい感じである。それにあんまり考えなくても話はドンドン進むし、サントラはいまどきのヒップホップ系だし(笑)。
 これだけ書いてると出だしで書いた、とにかく楽しい訳が分かってもらえると思う。そしてその“見せ場”(なんたってタイトルがチアーズだからね)はここではあえて書かないけれど、観てくれた人はきっと(思った以上に)楽しんで帰ってくれると思う。個人的にはこういう映画をデートなんかで観たりするむこうの高校生を(そういう感じでしょ?)ちょっぴり羨ましく思ったりして。 (舟)

アタック・ナンバーハーフ
SATREE‐LEX
2000年/タイ/クロックワークス配給/1時間44分
 
監督・脚本=ヨンユット・トンコントーン
脚本=ウィスッティチャイ・ブンガーンジャナー、ジラ・マリクン
撮影=ジラ・マリクン
音楽=ワイルド・アット・ハート
出演=チャイチャーン・ニムプーンサワット、サハーパープ・ウィーラカーミン、ジェッダーポーン・ポンディー
 
アタック・ナンバーハーフ
 
[ストーリー]
 タイのバレーボール界に、すごいチームが現われた。選手はオカマで監督はオナベ。チーム名は、その名も『SATREE−LEX(鋼鉄の淑女たち)』。
 目指すはもちろん、タイNo.1!! 彼女たちの行く手には、様々な障害が待ち構えている……。
 果たして、栄冠やいかに!?
 
[コメント]
 僕が今まで持っていたオカマのイメージは、声が大きくて、図々しくて、結構年がいっていて、若くて可愛いい男にすぐちょっかいを出すという、新宿3丁目的(?)なものだった。だからオカマに対してあまり良いイメージを持っていなかった。というかオカマとは、全く我々と別の人種で、理解不能な生き物だと思っていた。
 しかし、『アタック・ナンバーハーフ』を観て、その印象はがらりと変わった(実際に頭のなかでがらりという音が聞こえた)。5人の純粋な娘たち、ジュン、モン、ノン、ピア、ウイット、彼女たちが僕に気付かせてくれたのだ。
 彼女たちは一生懸命喜び、怒り、愛し、そしてオカマである自分たちの人生を楽しんでいた。僕は、そんな彼女たちの気持ちを理解することができ、胸の奥が熱くなるのを感じた。
 かっこいい人っていうのは、やっぱり「自分の生き方に後ろめたさを感じながらも、一生懸命頑張っている人」で、僕もそんな人間になりたい。何か変だけど、コメントは以上。 (哲)

リトル・ダンサー
BILLY ELLIOT
2000年/イギリス/日本ヘラルド映画配給/1時間51分
 
監督=スティーブン・ダルドリー
脚本=リー・ホール
撮影=ブライアン・トゥファーノ
音楽=スティーブン・ウォーベック
出演=ジェイミー・ベル、ジュリー・ウォルターズ、ゲアリー・ルイス、アダム・クーパー
 
リトル・ダンサー
 
[ストーリー]
 1984年、英国北東部ダーラム炭鉱。炭鉱のストライキで失業中の父さんは、ビリー(J・ベル)にはボクシングやサッカーで強い男の子になって欲しいと望む。でも11歳のビリーが夢中になったのはクラシックバレエ。どこにいても音楽が聞こえると体が動き出してしまう。そんなビリーにバレエの先生が素質を見つけ、ロイヤル・バレエ学校のオーディションの話を持ち出す。しかし、父さんはやっぱりバレエには反対で……。
 
[コメント]
 この作品に出てくるビリーのダンスはとっても印象的。喜び、悲しみ、怒りなどの少年ならではの激しい気持ちが見事にダンスで表されている。観ているだけで、子供のやりきれない気持ちなどが伝わってくる。炭鉱のストライキ中の親子の絆、親友・マイケルとの友情など見所いっぱいの映画。
 ビリー役には踊りも演技もできる北東部出身の訛がある11歳前後の少年でなければならなかった。そして2000人を超えるオーディションから選ばれたのが、13歳のジェイミー・ベル。ジェイミーは6歳の時からダンスを習い、この作品で素晴らしいダンスを披露している。
 そして、アダム・クーパーが特別出演しているのも注目すべき点といえる。彼はロイヤル・バレエ団のプリンシパルとなった世界的トップダンサーの1人であり、1999年トニー賞ミュージカル部門最優秀男優賞にノミネートされた代表作ともいえるAMPの「白鳥の湖」を本作で披露し、感動を与えた。 (福)