コンペティション VIDEO部門

12月1日 「コンペティション VIDEO部門」 (ヴィータホール)

●Time Table●
10:00−11:00
11:15−12:32
13:10−14:03
14:20−15:06
15:20−16:27
16:45−18:05
18:20−19:12
19:40−20:10
20:30−20:50
STRING OF LIFE
午前10時の・・・
暴れておっ死ね
文金高島田二丁目
Home
春眠り世田谷
ハズしちまった日。
監督座談会
授賞式

STRING OF LIFE
2001年/miniDV/56分
 
監督・脚本・撮影・音楽=鶴岡幸治
主題歌=mille
出演=鶴岡極道、Tar、栃下亮、有留美穂
 
[作品紹介]
 自分の将来を悲観し生きる希望を失った女。自分のつまらない人生から抜け出したく他人の人生に関わった男。男を騙し続ける女。チンピラに殺しを依頼された男。
 4話構成で4人の主人公を描きながら全体として1つの物語を奏でている。出会いそして別れる。まるで絡まった糸のような人々の人生の交差を鶴岡幸治監督が独自の軽いノリで演出。今年最も楽しめる自主映画だ。
 
鶴岡 幸治(つるおか こうじ)監督

 1975年生まれ、東京都出身。99年の春より映像作品の製作を始め現在までに30本の作品を製作する。「はやい やすい うまい」を基本コンセプトに製作を続ける薄利多売なクリエーターである。
 製作の傍ら渋谷、国立、池袋、福井、中野、銀座、江古田、岡山、新潟、広島、調布、金沢、原宿と全国的に場所を選ばず上映にも力を入れいろいろなイベントに参加する。
 今年に入り代表作『BANDITS』がスカイパーフェクTVで放送される等今最も勢いのある若手監督の一人である。最新作は若手4監督による競宴オムニバス映画『一揆的行行』。
 受賞は第7回BRAVO!賞、TVFビデオケーション賞、福井インディーズ映画祭観客賞などがある。
 
[メッセージ]
 皆さん楽しんで下さい。おいらが望むのはそれだけです。

午前10時の・・・
2000年/miniDV/1時間17分
 
監督・脚本・撮影=江藤有吾
音楽=anarchy715
出演=岡本恵美子、高森いずみ、朽木高広、神馬舞、内田美穂
 
午前10時の・・・
 
[作品紹介]
 冬の初めに、七沢一美は3年で大学をやめた。真面目で成績も良かったのに何故? 男は軽い好奇心からクラスメイトなどにビデオカメラを向ける。皆気軽に話をしてくれたが、彼女の後輩の田中麻紀だけは「私にとって大切な人だから興味本位で聞きまわらないで欲しい」と訴える。2ヶ月前のある午後、一美は久しぶりに出くわした麻紀を屋上に誘い、8mmカメラを向ける。そして成り行きで麻紀の部室に泊ることに。柵を越えて校内に入り、はしゃぎまくる2人だったが、一美の恋人、大山雅也の登場で空気は重苦しいものに。大山の話から麻紀は、一美が彼と別れてNYの写真学校に留学することを知る。身近な先輩だった一美は、全てに決着をつけ、一人で海の向こうへ渡ろうとしている。何となく過ごしてしまった生活のなか、漠然と望んではいたが忘れようとしていた様々な思いが、麻紀のなかで沸きあがっていく。
 
江藤 有吾(えとう ゆうご)監督

 1975年、埼玉出身。今から4年前『渚のシンドバッド』に出会い、映画を撮ってみたくなる。これが2本目の作品。
 
[メッセージ]
 始まりから終わりではなく、終わりから始まりに繋がる一日の物語を描きたい。そんな気持から生まれた作品です。派手な仕掛けはありませんが、一瞬一瞬を大切に、スケッチするように切り取っていきました。登場人物たちの動く世界が少しでもリアルに感じ、共感していただけたなら幸いです。

暴れておっ死ね
2000年/miniDV/53分
 
監督・脚本・撮影=森川健太朗
音楽=鎌田健吾
出演=岡野幸裕、千葉亮、鬼頭奈々、高橋伸、守屋瑠美
 
暴れておっ死ね
 
[作品紹介]
 偏差値50の高校生・ソラはどこに行ってもいじめられてる。ある日、ソラは殴られながらリアルな夢——自殺した自分が地獄に落ちてもいじめられる——を見る。どこに行ってもいじめられる……どこにいてもそこは地獄……。夢から覚めたソラは反撃を開始した! 暴れておっ死ぬテ−マに乗って、ソラが理想に向って突っ走る痛快学園活劇!
 
森川 健太朗(もりかわ けんたろう)監督

 1976年生まれ、東京都出身。東京ヴィジュアルア−ツ映画芸術科卒業後、バイトを転々としながら脚本を書き続ける。2001年『暴れておっ死ね』が第4回インディーズムービーフェスティバル入選。現在は格闘アクション『ツァラトゥストラ』の脚本を書いている。
 
[メッセージ]
 言葉より行動! 現実より理想! 今すぐ暴れておっ死ね!

文金高島田二丁目
2001年/miniDV/47分
 
監督・脚本・撮影=小泉徳宏
撮影=藤本剛、中澤大輔
音楽=高田学
出演=高松博美、野田大輔、望月潤一
 
文金高島田二丁目
 
[作品紹介]
 ふとした事件で解散に追い込まれたお笑いコンビ、「お笑いニュースパラダイス」の鈴田と松河。松河は一人で芸人を続け、鈴田は実家の鍵屋を継ぐことになる。舞台はそれから5年後の世界、松河が何者かに拉致監禁されることからはじまる。鈴田が呼び出され、松河につけられた鍵を時間内に外すよう命令される。監禁しておきながら鍵を外せとはどういうことか、鈴田は首をかしげながら鍵を外し始める。その間、二人は様々な会話をして、二人にあったわだかまりが徐々に解きほぐされていく。
 
小泉 徳宏(こいずみ のりひろ)監督

 1980年8月20日生まれ、21歳、神奈川県出身。慶應義塾大学在学中。自主映像団体"I's film"代表。
 http://www.ceres.dti.ne.jp/~shimadan/i-s/index.html
 
[メッセージ]
 これは失笑ドラマです。小学校の体育館という閉鎖的な空間のなかに、爆弾と鎖とで縛り上げられた男が一人。その呪縛を外そうという男が一人。腹がよじれるほどの大爆笑はなく、あるのはただ、人生のピークが既に過ぎ去ったと思っている二人の哀れな男のせせら笑いだけ。世界観を損なわない事に一番気を配りました。

Home
2001年/βカム/1時間5分
 
製作=安岡卓治
プロデューサー=本郷修一
監督・撮影=小林貴裕
編集=岩崎廉嗣
音楽=岡村美帆
 
Home
 
[作品紹介]
 「あの家」には、7年間引きこもっている潔癖症の兄、そんな兄を抱え苦しんでいるうつ病の母、末期ガンの祖母がいる。家族を支えていた父は「あの家」を離れ、私と共に埼玉で暮らしている。私は高校進学を理由に「あの家」を離れた。私は家族から逃げ続けていた。そして初めて家族と向き合おうとカメラを手に「あの家」に入った。しかし、待っていたのは5年前と変わらない兄と母の姿であった。
 
小林 貴裕(こばやし たかひろ)監督

 1976年生まれ、長野県出身。高校卒業後、自主映画を撮っていたが、、もう一度1から映画を勉強したいと、98年川崎市にある日本映画学校に入学。2年次においてドキュメンタリーを学ぶ。99年『てのはなし』を企画・監督。本作品は日本映画学校卒業製作作品である。
 
[メッセージ]
 ひきこもり」。この言葉ばかりが日常的に使われ、その内実はいまだに伝わっていない。ひきこもる本人、その親がどれだけ苦しんでいるのか、私の家族を通じ、その一端でも知っていただけたらと思う。そしてこの作品が現在もひきこもりの問題を抱える多くの家族を元気づける作品であって欲しいと強く思う。

春眠り世田谷
2001年/miniDV/1時間20分
 
監督・脚本=山田英治
撮影=郡司掛雅之
出演=大森南朋、今井あずさ
 
春眠り世田谷
 
[作品紹介]
 ある男が、このまま会社にいて、普通に出世して年とって死んでいく人生......、それでいいのかと思い、30才を前に会社を辞める。忙しい毎日から解放された彼は、その反動から、つきあっている女のマンションで、何をするともなく、だらだらとした日々を過ごす。そして彼は、「自分は何のために存在しているのか?」「人はなぜ生きるのか?」といった答えなどあるわけもないそんな問いの深みに入っていってしまう。そんなある日、彼は、妊娠中の奥さんをもつ友人の家に遊びに行く。妊娠8ヶ月の大きなお腹。それを見た彼は、何かがわかったような気がする。そして男は、奇妙な行動にでる......。
 
山田 英治(やまだ えいじ)監督

 1969年生まれ、千葉県出身。93年早稲田大学政経学部卒業後、会社生活を始める。30歳になり、突然、映画が撮りたくなり、土日、有給休暇を中心に、自主映画の制作活動を開始。つまり、映画制作歴2年の若輩者。仕事に追われながらも、根性で、6本の短・長篇映画を撮る。よって、私生活は貧困。時間と愛が欲しい。
 
[メッセージ]
 30前後って、実に微妙な年齢だと思います。若者とおじさんの狭間で揺れる年頃、とでも申しましょうか。この映画は、そんな「揺れる年頃」に関する映画です。「三十路・無職・下北」。このどれか一つでも、ピーンと来た方には、共感していただける映画になっているかな?と思います。どうぞ、よろしく。

ハズしちまった日。
2001年/miniDV/52分
 
監督・脚本・撮影=飯野歩
音楽=米山典昭
出演=石山英憲、山崎吉範
 
ハズしちまった日。
 
[作品紹介]
 出来心でひったくったバッグの中身は3000万円もの大金だった。勤続6年のしがないサラリーマン・ナカジマと鉄道を縄張りにするケチなスリ・キクチが巻き込まれる大事件。欲しいけど恐い。恐いけど諦めきれない。数ある犯罪映画のようにはカッコよくコトを進められない小心者の二人に、痛快な結末は訪れるのか!
 
飯野 歩(いいの あゆむ)監督

 1971年生まれ、千葉県出身。中学時代よりビデオにて映像を作り始める。大学卒業後はカメラ店でアルバイトをしながら映像制作に向かう。『ハズしちまった日。』は96年PFFアワードにて審査員特別賞を受賞した『詭弁の街』以来5年ぶりの新作となる。
 
[メッセージ]
 なるべく多くの方に楽しんでもらえるように、テンポとイキの良さを心がけました。主人公たちと一緒に駆けずり回ってもらえたら最高です。