朝から前夜祭『TAMA NEW WAVE 宇宙進出計画』

11月23日 「朝から前夜祭『TAMA NEW WAVE 宇宙進出計画』」 (ヴィータホール)

●Time Table●
10:00−10:32
10:45−12:31
13:15−13:45

13:55−14:27
14:40−15:25
15:35−16:07
16:20−17:20
17:30−18:00

18:10−18:40

18:50−19:20
19:20−19:40
Designartintelligence
サオヤの月
- 特別招待作品 -
穴 The Hole
ラブハンターチャンス
黙って前見て運転せよ
極東のマンション
新しい予感
- 特別招待作品 -
イヌ的
トーク
藤田秀幸監督、荒川良々氏
座談会
クロージング

Designartintelligence(デザイナーテリジェンス)
2003年/miniDV/32分
 
監督・撮影・音楽=横山哲也
脚本=桃山商事
出演=下元陽、森田雄介、梶勇太、今国雅彦、小嶋吉倫、大塚麻恵
 
Designartintelligence
 
[作品紹介]
 趣味も生きがいも無かった主人公が、いくつかの出会いをきっかけに変わってゆく。興味を持ったことを友人2人に語るのだが、2人はいまいち理解していない。その内容は、絵画・音楽・文学といった芸術分野、そして哲学・心理学・死生観などあらゆる方面に及ぶのだが、どこか的外れ。睡眠障害・自殺願望と戦う主人公は、「たった一人の君」を求め、一念発起するのだが……。
 
横山 哲也(よこやま てつや)監督

 1981年、愛知県出身。早稲田大学第一文学部4年。スカイパーフェクTV269ch「LIVE−GATE」にディレクターとして参加。TOWER RECORDS協賛のショートムービーコンテストにて、グランプリ・観客賞を受賞。10分を越える作品はこれが初めて。総合エンターテインメント商社「桃山商事」、派遣社員。
 
[メッセージ]
 肩から一眼レフのカメラを下げている(およそファッションとして)人が、そのカメラを地面に落として壊してしまったら、どういう反応をするのだろうかという疑問から、この映画は生まれました。「俺の個性を根底から支えている高い一眼レフのカメラがぁぁ……。」なんて、言うんじゃないかと。

サオヤの月
2004年/DV/1時間36分/カラー
 
企画・製作=IN&OUT
配給協力=アルゴ・ピクチャーズ
監督・編集=藤川佳三
撮影=藤川佳三、幸子、藤田功一
音楽=シカラムータ 大熊ワタルユニット
出演=幸子、藤川佳三 他
 
サオヤの月
 
[作品紹介]
 2001年2月、藤川佳三とその妻幸子は、協議離婚の末に別れた。佳三は、現実から逃げるように東京を離れ「さおだけ屋」の旅に出た。でも、やっぱり未練があった。東京に帰った佳三は、自分と幸子の日常にカメラを向ける。最初は受け入れなかった幸子も、カメラ越しの執拗な問いかけに渋々付き合い始める…。そして幸子から発せられた「家族の家出」を足掛かりに、二人は子供達を連れて「さおだけ屋」の旅に出る。昔、同じように旅をした思い出の場所でキャンプをして泊まり、再び「家族」をやり直そうとする。その上、佳三は元妻と子供たちを連れて自分の実家に行くという暴挙に出るのだが…。壊れた夫婦関係を赤裸々につづった、超私的ドキュメンタリー。
 
藤川 佳三(ふじかわ けいぞう)監督

 1968年、香川県出身 大学時代に8ミリ映画を製作。卒業後、助監督としてピンク映画の現場を経験する。一般映画でも、工藤栄一、石井聰互、瀬々敬久、斉藤久志、アレックス・コックスなど多数の作品に参加する。様々な映像作品に関った後、独自のスタイルで映画制作を開始する。2000年に製作した『STILL LIFE』はPFFに入選。
 
[メッセージ]
 (家族で家出の旅)眠い目をこすりながらテントのジッパーを下げると今まさに、海から太陽が出てくる瞬間だった。喧嘩ばかりだったけど、仲直りするときは、いつも二人で月を見ていた……。
 (向き合うこと)夫婦をやるのはむつかしい。元々は他人だからです。夫婦でいたのに分らないことばかり……だから離婚した後カメラを回したのです。

ラブハンターチャンス
2003年/miniDV/32分
 
監督・脚本=山内洋子
撮影=諸江亮
音楽=米田望
出演=桔川友嘉、秋桜子、飯野邦彦、宮崎陽介、松田一沙
 
ラブハンターチャンス
 
[作品紹介]
 本屋でアルバイトをしている蜜は、ちょっとワガママな女の子。だけれど男はみんな恋をする。だって彼女は甘い蜜の匂いがするから。しかし美人でもない蜜がなぜモテるのか女の子たちには理解できない。彼女たちの嫉妬心が魔女の姿となってこう言うのだ。『ブスのくせに』。その事がトラウマとなり大人になった今でも、人を信じること、愛することができずにいる。本当に大切な人が誰なのか気付いた時、彼は別の人に恋をしていた…・・・。
 
山内 洋子(やまうち ようこ)監督

 1973年福岡出身。映画好きの恋人にフラれ腹がたったので『映画くらい誰でも撮れるわ!』と想いこみ勢いでイメージフォーラム映像研究所に通うことになる。が、映画って面白いということに気づき卒業制作『エロティック・煩悩ガール』にて優秀賞を受賞し、ソウル・フリンジ・フェスティバル、国文祭・やまがた2003ドキュメンタリー映画祭などで上映され、フラれてよかった? と考え直している。
 
[メッセージ]
 『女の敵は女である』をテーマに、嫉妬する女たちのおろかさ、愛することの難しさを描きたかった。この作品をみた友人に『アンタって本当に業の深い女だね』と言われる始末。トホホ……。

黙って前見て運転せよ
2001年/DV/45分
 
監督・脚本・撮影・録音・音楽・出演=河野和男
撮影=小泉大造
録音=樋掛浩晃
音楽=森川健太朗、鈴木明日香、竹森世津子
出演=森川健太朗、鈴木明日香、樋掛浩晃、竹森世津子、今井宏、有馬美春
 
黙って前見て運転せよ
 
[作品紹介]
 さえない男・モリカワが中学時代の同級生・アスカを誘いドライブへ。その途中、2人組のヒッチハイカーを乗せる。2人は日本海の水を太平洋に流しに行くという。太平洋目指して走る4人はそのうち打ち解けて行く。しかしそこへ怪しい男が現れ……ほのぼの切ないロードムービー。
 
河野 和男(こうの かずお)監督

 1971年、岩手県出身。過去『あずきアイス』『COPY』など制作。本作でいずみさの映画祭審査員特別賞、2003年長岡アジア映画祭インディーズ・ムービー・コンペティション「準グランプリ」「主演女優賞(鈴木明日香)」受賞。
 
[メッセージ]
 ムチャクチャな展開で恐縮です。この作品は出演者の元気が魅力です。ちょっと切ない出会いと別れを観客の方々に楽しんでいただければ幸いかと思います。

極東のマンション
2003年/8ミリ/32分
 
監督=真利子哲也
協力=越智圭介、井ノ元圭介、石原奈穂、堂垣内秀昭、渡辺智和、金城良太、真利子広泰、真利子光子
 
極東のマンション
 
[作品紹介]
 個人制作のドキュメンタリーは家族のネガティブな面に焦点をおいて撮られているものが多いと感じたので、逆にごく平凡な家族だと撮れないかということからはじめた。そういう家族の中で映像制作をしている作者は、親から見れば珍しいことであり、そんな自分の現状に焦る作者が、こんな家族のもとにいてはいけないと感じつつ、それでもとにかく撮っているうちに、自分と家族とのつながりを感じ、考え改めた自分のけじめとしてまた映像を作ってみるという話。
 
真利子 哲也(まりこ てつや)監督

 1981年、東京都出身。現在、法政大学文学部日本文学科4年。イメージフォーラム付属研究所26期本科卒業。専科在籍。
 
[メッセージ]
 協力してくれた友達に感謝しています。また新しい作品の一部ができました。見せられる機会がありましたら、よろしくお願いします。

新しい予感
2002年/miniDV/60分
 
監督・脚本=浅野晋康
撮影=餅原竜介、福井琢也
音楽=星野源
出演=足立智充、粕谷吉洋、持山優美、関寛之、村井美樹、杉山冴子、井上幸太郎、井苅智幸、笠木泉
 
新しい予感
 
[作品紹介]
 ピッキングする2人の若い男、終わりかけのゲームみたいな恋愛に傷ついた若い女。偶然3人は出会い、ゆっくり交流していく中で大切なものに気付いていく。それぞれの記憶が呼び起こす過去と未来。けれど、きっと誰もが出会うことで少しだけ元気になったのだ。若(バカ)者たちはゆっくりはっきりと予感していくだろう。「新しい人を思い描いてごらん」
 
浅野 晋康(あさの ゆきやす)監督

 1977年、岐阜県出身。東京ビジュアルアーツ卒業後、映画・演劇のための自主レーベルEmotionPicturesを拠点に活動。「新しい予感」は短編映画館TOLLYWOODスニークプレビューにて280人の動員を記録。2003年に発足したオールツーステップスクールでは作・演出。また、宮沢章夫プロデュース公演「alt. 2」出演、遊園地再生事業団#14「トーキョーボディ」映像担当なども。
 
[メッセージ]
 出会いたいと思うことが今の寂しさを紛らわすというんでなく、出会いの記憶が生きる歓びを予感させるからだとしたら素晴らしい。うろたえる日々にも魔法のような1日はある。人との出会いが旅だから。
 ♪EMotionPictures→http://www.h2.dion.ne.jp/~rescue/

穴 The Hole
2003年/ハイビジョン(DV仕上げ)/18分
 
監督=山岡大祐
脚本=友井健人
撮影=百束尚浩
音楽=藤井聡子
出演=高見映、タモト清嵐、佐藤幸仁、臼田紀美子、佐藤浩子、西冬彦
 
穴 The Hole
 
[作品紹介]
 それぞれの目的をはたすための手段としてクワガタを獲りに森に入る2人の少年。そこで出会った謎の老人に目的の裏にある欲望を明らかにされて、2人はそれをかなえる。

イヌ的
 
監督・脚本=藤田秀幸
製作=大人計画
撮影=関口太郎
助監督=大堀光威、佐藤涼子
衣装=戸田京子
出演=とぴだせボーイズ(皆川猿時、村杉蝉之介、荒川良々)、阿部サダヲ、唯野未歩子、近藤公園、関秀人、佐藤涼
 
イヌ的
 
[ストーリー]
 西崎(皆川)はカメラマン岸本(村杉)のモデルを3年間、毎週日曜日にやっている。嫌気がさしてきた西崎は、岸本に「やめたい」と伝える。ショックを受けつつも承諾する岸本。そんな西崎は、3年ぶりに自由になった日曜日、ヒロミ(唯野)をデートに誘うが、映画はつまらなく、会話も情けなくあえなく振られる。一方、岸本は新しいモデル安原(荒川)と出会い、再び充実した毎日が始まる。ちょっとしたことですぐ凹む安原も生きがいを見つけてバラ色の日々。そんな幸せそうな二人を見た西崎は……。
 
[作品紹介]
 『大人計画 とびだせボーイズvol.1「紀伊國屋プロレス」』(新宿紀伊國屋ホール 2002/1/29〜31)の上演の合間に上映された3つのパートからなる約30分の短編。秘術を操る村杉蝉之介、満面スマイルの荒川良々、縄文式土器の魅力を持つ皆川猿時、やさしく諭す阿部サダヲ。藤田秀幸が描く、可笑しくも悲しい傑作。

●ゲストの紹介
山岡 大祐(やまおか だいすけ)監督

 1975年浜松出身。ダメ人間映画のマエストロとして、ダメ人間映画だけを上映するイベント『東京ダメ人間オーケストラ』を毎月下北沢トリウッドで開催中。2002年中篇ダメ人間映画『君にありがとう』が下北沢トリウッドで1ヶ月ロードショーおよび第3回TAMA NEW WAVE で一般審査第1位。また今後が期待される映画監督として、佐藤圭作監督の『二花子の瞳』とともにINDIES in TAMA Vol.18にて特集される。03年森下千里、水橋研二主演の劇場公開映画『自殺マニュアル』(福谷修監督)のメイキングを担当。現在商業短編映画『LOVE KILLS(仮)』の準備中。
 
メッセージ

 子供は怖いです。
 僕にとっては謎の生物です。
 じゃあそこにぶつけるのは子供のことをよく分かってそうなひとがいいだろうということで、老人役にはNHK『できるかな』ののっぽさんこと高見映さんをぶつけてみました。そんな高見さんが殺される映画です。
 
荒川 良々(あらかわ よしよし)氏

 1974年1月18日生まれ。佐賀県出身。大人計画所属。舞台の他、TVドラマ、映画、CMと幅広く活躍中。主な出演映画:『ピンポン』、『突入せよ!「あさま山荘」事件』、『ロボコン』、『ドラッグストア・ガール』(04年2月公開)など。特技:九州弁。
 
藤田 秀幸(ふじた ひでゆき)監督

 1963年 兵庫県生まれ。87年制作の『虎』でトリノ映画祭8ミリ部門グランプリ、PFF入選など多数。大人計画初期より劇中映像、タイトル映像を手がける。

 <代表作品>
 1999年『グループ魂のでんきまむし』(主演:村杉蝉之介、阿部サダヲ、宮藤官九郎ほか)