プロレス狂伝説

11月23日 「プロレス狂伝説」 (ベルブホール)

●Time Table●
12:00ー13:32
14:00ー16:07
16:25ー18:18
いかレスラー
ワイルド・フラワーズ
MASK DE 41

いかレスラー
2004年/「いかレスラー」製作委員会製作/ファントム・フィルム配給/1時間32分
 
監督・原作・脚本=河崎実
脚本=右田昌万
撮影=長野泰隆
音楽=石川修一、石井雅子
出演=西村修、AKIRA、石田香奈、ルー大柴、きくち英一、中田博久
 
いかレスラー
 
[ストーリー]
 超日本プロレスの王者決定戦。新チャンピオンの田口(AKIRA)は突然リングに乱入した謎の巨大な「いかレスラー」に叩きのめされてしまう。田口の婚約者である美弥子(石田)は、いかレスラーが、かつての恋人でトップレスラーでもあった岩田(西村)であることに気付く。
 田口VSいかレスラーのリターンマッチが組まれるが、試合当日、田口は「たこレスラー」となってリングに現れた。
 更にはなぞの「しゃこボクサー」まで現れ、リングはますます混乱して行く……。
 
[コメント]
 一説によれば、日本人はいかの消費量が世界で1番だそうだ。子どもから大人まで、日本人はいかが大好きなのだ。
 そんないかを主人公にした本作品は、最近のCGを使った映画に対抗するかのごとく、着ぐるみによる見所あるアクションシーンを実現している。
 また、本物のレスラーである西村修やAKIRAがリングで熱い戦いを見せる。さらには特別出演の白石美帆ら、豪華出演陣も見ものである。
 世界の中心で、ばかばかしさに笑いながらも、最後には大きな感動を迎える、2004年最大(!?)の話題作をお見逃しなく。 (治)

ワイルド・フラワーズ
2004年/「ワイルド・フラワーズ」製作委員会製作/東京テアトル、ザナドゥー配給/2時間7分
 
監督=小松隆志
原作・脚本=EN
撮影=坂江正明
音楽=遠藤浩二
出演=岡田義徳、石川美津穂(ATHTRESS)、鈴木美妃、高畑淳子、東城えみ(ATHTRESS)、キューティー鈴木
 
ワイルド・フラワーズ
 
[ストーリー]
 弱小女子プロレス団体ガリンペイロの創設者である女社長が死に、医者を目指していた息子・伸一(岡田)は、無理やり新社長にされてしまう。同じ頃入団してきたのが元OLの桐島みどり(鈴木)と空手の達人・中島涼子(高畑)。ふたりは異色の新人と注目を集め沈みかけたガリンペイロは復活すると思われたのだが……。
 
[コメント]
 プロレスとは無縁の生活を送っていた伸一は「女子プロレスなんて……」そう思っていた。けれど、彼女たちの型破りな生き方、不安定な生活に身をおきながらも真剣にプロレスに取り組む姿をみて伸一の考え方も変わってゆく……。
 この頃、なにかを一生懸命やっていますか? 一生懸命とか真剣とか、格好悪くてなかなか言いづらい言葉だけど、本気だからかっこいい! 素直にそう思える映画です。実際の女子レスラーの方が出演されていることもあり試合シーンは臨場感あふれ、その迫力に見入ってしまいます。
 この作品にはフィクションと現実が全体に散りばめられており、ここが現実とフィクションの狭間を行き来してきたプロレスの形とよく似ています。プロレスが今抱える問題が見えてくるのもこの作品の魅力ではないだろうか。
 プロレスの細かいルールや詳しいことが分からなくても戦う女の人の姿がかっこよく、普段プロレスにあまり興味のない方でも十二分に楽しめる作品です。 (庄)

MASK DE 41
2004年/ランブルフィッシュ、バップ製作/ファントム・フィルム配給/1時間53分
 
監督=村本天志
プロデューサー=仙頭武則
脚本=足立紳
音楽=三宅純
出演=田口トモロヲ、松尾スズキ、筒井真理子、伊藤歩、蒼井優
 
MASK DE 41
 
[ストーリー]
 41才の平凡なサラリーマン倉持(田口)は、会社ではリストラにおびえ、家庭ではカルチャーセンターに熱中する妻と反抗期の娘たちに悩まされていた。
 ある日、倉持は学生時代のプロレス仲間の蛯脇(松尾)と再会する。家族にも会社にも愛想が尽きた倉持は会社を辞め、「Mask de 小鉄」として、蛯脇とプロレス団体を旗揚げするが……。
 
[コメント]
 主演の田口トモロヲは、最近はNHK「プロジェクトX」でのナレーションで有名だが、映画ファンならばご存知のように、本来は数多くの日本映画でさまざまなタイプの役柄をこなしている実力者だ。本作でも、特訓により体重を13.5キロまで増量し、代役なしで自ら現役レスラーとのファイトをこなしている。リングの上での田口の雄姿と肉体美は見どころである。
 また、共演として松尾スズキ、筒井真理子らの個性派や、伊藤歩、蒼井優らの期待の若手が名を連ねている。
 更には元FMWのハヤブサの出演もプロレスファンは注目すべきである。
 プロレスラーとしてのデビューには遅いが、人生の旗揚げには決して遅くない挑戦をする男の、汗と涙と夢のドラマをお楽しみ下さい。 (治)