11月26日 「MUSIC FAIR」 (やまばとホール)
●Time Table● | |
11:00−13:25 14:10−15:47 16:05−18:11 |
オペラ座の怪人 コーラス 五線譜のラブレター DE-LOVELY |
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11:00−13:25 14:10−15:47 16:05−18:11 |
オペラ座の怪人 コーラス 五線譜のラブレター DE-LOVELY |
オペラ座の怪人 The Fantom of The Opera |
2004年/アメリカ/ギャガ・ヒューマックス配給/2時間23分 |
監督・脚本=ジョエル・シュマッカー 作曲・脚本=アンドリュウ・ロイド=ウェーバー 撮影=ジョン・マシソン 美術=アンソニー・プラット 出演=ジェラルド・バトラー、エミー・ロッサム、パトリック・ウィルソン |
© 2005 The Scion Films Phantom Production Partnership |
[ストーリー] |
パリ、オペラ座の地下に住む怪人(J・バトラー)が、クリスティーヌ(E・ロッサム)に恋をし、彼女をプリマドンナにするため、その妨げになる人物を次々と抹殺していく。だが、クリスティーヌはオペラ座の新しいオーナーであるラウルと恋に落ちる。クリスティーヌをめぐる活劇の結末は……。 |
[コメント] |
フランスの小説家ガストン・ルルーが1911年に書いた同名の小説を、84年ミュージカルの演出家ケン・ヒルが初演。次にロイド・ウェーバーがもっと感動的なミュージカルとしたいと考え、著名な演出家ハロルド・プリンスを起用して、86年ロンドンで、88年ブロードウェイで初演され、いずれも大好評を得、トニー賞を獲得した。 映画は年老いたラウルの回想シーンに始まり、場面を盛り上げる音楽、華やかな仮面舞踏会や画面中のオペラなどを楽しませながら、いつもファントムの恐怖の陰を感じさせられる。しかし最後には、顔が醜いため心まで歪んだファントムの、一生に一度のひたむきな愛に同情をさえ覚える。 ミュージカルは歌と踊りに楽しさがあるが、この作品には踊りの場面が少ない。それだからとてミュージカル性が失われているというのではない。すでにミュージカルは高い評価を得ているので映画にも大きな期待を持つが、見事に応えてくれた。また舞台と映画を比較しながら観るのは大変興味のひくことであろう。 (松) |
コーラス Les Choristes |
2004年/フランス/日本ヘラルド映画配給/1時間37分 |
監督・脚本・音楽=クリストフ・バラティエ 撮影監督=カルロ・ヴァリーニ、ドミニック・ジョンティ 音楽=ブリュノ・クーレ 美術=フランソワ・ジョヴォー 出演=ジェラール・ジュニョ、フランソワ・ベルレアン、ジャン=バティスト・モニエ |
[ストーリー] |
戦後の貧しい暮らしのなかで、親と別々に暮らすことを強いられた子供たちが暮らす寄宿舎。体罰を与える校長の厳しい教育方針によって子供たちは心を固く閉ざしていた。そこに新しく赴任してきた中年の音楽教師クレマン・マチュー(J・ジュニョ)。彼はいたずらばかりする子供たちを叱るかわりに歌を教えようとする。歌を通して生きることの素晴らしさ、愛することの尊さを伝えられたら……。やがて先生の無償の愛は、子供たちの凍えた心をゆっくり溶かし、青白かった子供たちの頬が喜びでバラ色に染まり、言葉にできなかった想いは歌の翼に解き放たれてゆく。 |
[コメント] |
40本以上の映画音楽を制作した久石譲氏は、ボーイソプラノはほんの一時期しか出ない声で、必ず声変わりで消えていく生涯に一度しかない少年時代の声だと話しています。 私はこの限りなく貴重な声を、この映画で聴くことができました。美声を持つ美少年、ジャン=パティスト・モニエ(ピエール役)に出会ってください。この心洗われる天使の声に耳を澄ましてください。この歌声とうらはらな生活に涙を流してください。この歌声に、“池の底”といわれている寄宿舎に赴任した先生と子供たちの心の絆の深さと温かさを描いた、この映画の醍醐味が集約されているのではと思います。 素晴らしい映画を制作してくださったジャック・ペラン氏に心よりありがとうと言いたい。ちなみに監督クリストフ・パラティエ氏はジャック・ペラン氏の甥に当たるそうです。 (紀) |
五線譜のラブレター De-Lovely |
2004年/アメリカ/20世紀フォックス映画配給/2時間6分 |
監督=アーウィン・ウィンクラー 脚本=ジェイ・コックス 撮影:トニー・ピアース=ロバーツ 美術:イヴ・スチュワート 編曲・音楽製作:スティーヴン・エンデルマン 出演=ケビン・クライン、アシュレイ・ジャッド、ジョナサン・プライス |
[ストーリー] |
1920年代のパリ社交界で、ポーター(K・クライン)は、美しく才気に満ちた女性リンダ(A・ジャッド)と出会う。ポーターは自分の同性愛を告白するが、彼の音楽の才能を見抜いたリンダは、2人で夢をかなえようと結婚する。 リンダの助力により、ブロードウェイミュージカルで成功を収めたポーターは、一躍売れっ子作曲家となるが……。 |
[コメント] |
ミュージカルや映画音楽の傑作を数多く残した音楽家コール・ポーターの半生を描いた作品。「芝居のように生きた男の人生は舞台の上で演じられるのがふさわしい」との意図で、舞台上で演じられる人生を眺める老人という形をとる。横にいるのは彼を導く天使ガブリエル。 ミュージカルの歌と踊りをふんだんに取り入れたショー仕立ての本作品。ナタリー・コール、アラニス・モリセット、エルビィス・コステロなどの豪華ミュージシャンたちが実際にポーターのナンバーを歌っている。各時代の雰囲気が再現され、当時のファッションも楽しめる。 ポーターは裕福な一族の出で、社交界の名士だった。お金や環境には苦労しなかったが、リンダの存在無しには音楽家として成功することはなかっただろう。ポーターを理解し、彼を包んだリンダ。ポーターは作る曲にミューズである妻への深い愛を込めて応えた。ラストは二人の稀有で不滅の絆の余韻が残るーー。 (柴) |