11月24日 「大林宣彦監督特集」 (パルテノン多摩小ホール)
●Time Table● | |
12:00−13:51 14:30−16:29 16:50−18:50 19:05−19:45 |
なごり雪 22才の別れ Lycorisー葉見ず花見ず物語 転校生 さよならあなた トーク 大林宣彦監督 |
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なごり雪 22才の別れ Lycorisー葉見ず花見ず物語 転校生 さよならあなた トーク 大林宣彦監督 |
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| プログラム一覧 | プログラム日程 |
なごり雪 |
2002年/ピーエスシー・TOSエンタープライズ・大映製作/大映配給/1時間51分 |
監督・脚本・編集=大林宣彦 脚本=南柱根 撮影=加藤雄大 美術=竹内公一 音楽=学草太郎、山下康介 出演=三浦友和、ベンガル、須藤温子、細山田隆人、反田孝幸 |
[ストーリー] |
50歳を迎える梶村(三浦)は、長年連れ添った妻に逃げられてしまった。そんなある日、かつての友人・水田(ベンガル)から電話がかかってきた。水田の妻・雪子(須藤)が事故で危篤状態だという。梶村は水田の願いで故郷の大分県臼杵へ戻る。梶村はベッドに横たわる雪子を見て、3人で過ごしたかつての日々を思い出すが……。 |
[コメント] |
かつてイルカの歌で大ヒットした「なごり雪」。春先の別れをつづった歌詞とそのメロディーを通じて世代を超えたスタンダードナンバーになっている。そんな「なごり雪」を作詞作曲した伊勢正三の出身地大分を舞台に、その歌詞にストーリーをのせたのが本作品である。 物語は、ひとことで言ってしまえば「かつての友情と愛情をめぐる三角関係と、その清算」であるが、大分県臼杵を舞台に切ない大人のストーリーとなっている。 三浦友和は人生に疲れ過去を悔いる男を円熟した演技で見せる。そして、それ以上に、友情と愛情に挟まれながらも最後まで一人の女性を思いやる男を飄々と演じたベンガルに心打たれた。 (よ) |
22才の別れ Lycorisー葉見ず花見ず物語 |
2006年/ダイアックス株式会社製作/角川ヘラルド映画配給/1時間59分 |
監督・脚本・編集=大林宣彦 原案=伊勢正三「22才の別れ」より 脚本=南柱根 撮影=加藤雄大 美術=竹内公一 音楽=山下康介、學草太郎、伊勢正三 出演=筧利夫、鈴木聖奈、中村美玲、寺尾由布樹、清水美砂 |
[ストーリー] |
福岡の商社に勤める川野(筧)は社内に恋人(清水)がいるが、煮え切らない関係が続いている。ある日、雨でずぶぬれになって入ったコンビニで「22才の別れ」を口ずさむ若い女性店員・花鈴(鈴木)に出会う。つきあい始めた二人だったが、花鈴は川野が22才の誕生日に別れた恋人・葉子(中村)の娘だった……。 |
[コメント] |
大林監督の作品には、〈死〉を背後で意識しながら自分の想いがかなわないという“儚さ=ロマンティシズム”に貫かれている。この作品の主人公も40代半ばで仕事は順風満帆、アプローチをかけてくる魅力的な女性もいるが、「このまま死んでいったら何が残るんだ」という虚しさに包まれている。そこに若き日に別れた恋人の娘が現われ、自分が置き忘れてきた本当の“想い”が呼び起こされる。この十数年、『はるか、ノスタルジー』から『なごり雪』までその“想い”が成就しなかった“悔い”が映画を観終わった後、残像として心に残ったが、本作品では娘に新たな“想い”を伝えることで“悔い”から解き放たれた開放感に充ちている。 大林監督作品ではピアノがストーリーを奏でる主旋律となるが、本作品は伊勢正三さんのギターが作品の根幹を形成しており、このギターの音色が作品全体に「明日に一歩踏み出す勇気」を与えているようにも感じとれる。 この映画を観てから無意識に「22才の別れ」を口ずさむことが多くなった。明日への元気と共に。 (淳) |
転校生 さよならあなた |
2007年/角川映画、日本映画ファンド製作/角川映画配給/2時間 |
監督・脚本・編集=大林宣彦 製作=黒井和男 原作=山中恒 脚本=大林千茱萸、山内健嗣、剣持亘、内藤忠司、石森史郎、南柱根 撮影=加藤雄大 音楽=山下康介、學草太郎 出演=蓮佛美沙子、森田直幸、厚木拓郎、寺島咲、清水美砂 |
[ストーリー] |
両親の離婚をきっかけに、尾道からかつて幼少期を過ごした長野に転校してきた一夫(森田)。一夫は幼馴染の一美(蓮佛)と再会する。 ふたりはかつての思い出の場所、の「さびしらの水場」へ行くが、そこで水中に転落してしまい、互いの心と体が入れ替わってしまう……。 |
[コメント] |
尾道三部作の第一作『転校生』。そんな多くのファンを持つ作品の舞台を尾道から長野へ移して大林監督本人がリメークをした。ただし、ストーリーに関しては、前半はかつての作品に近い展開を見せるが、後半は大きく異なり、生と死をかなり意識させる展開が加わっている。結果としてより強く“生きること”へのメッセージが見出される。 この作品は、長野県の方々から「50年後の子供たちに見せる映画を撮って欲しい」と頼まれたことがきっかけで作られたそうである。 かつての子供たちも、現在の子供たちも、50年後の子供たちも、前作『転校生』と合わせて観てもらえることを願う。 (よ) |
●ゲスト紹介 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
大林 宣彦 監督(Obayashi Nobuhiko) 1938年広島県尾道市生まれ。映画作家。 60年代からTVCMの制作に携わり2000本以上のCMを制作。『HOUSE/ハウス』(77年)で劇場映画監督としてデビュー。故郷尾道で撮影された『転校生』(82年)、『時をかける少女』(83年)、『さびしんぼう』(85年)の“尾道三部作”を通じて、多くの映画ファンを魅了した。以後、コンスタントにさまざまなジャンルの作品を発表し続けている。 2004年春の紫綬褒章受章。 TAMA CINEMA FORUMには、ゲストとして第2回、第5回に続いて今回で3度目のご来場となります。 フィルモグラフィ(劇場公開作品)
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