生命の尊厳を考える

11月24日 「生命の尊厳を考える」 (ベルブホール)

●Time Table●
13:00−14:30
14:45−16:15
TOKKO -特攻-
パラダイス・ナウ

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TOKKO -特攻-
Wings of Defeat
2007年/アメリカ、日本/シネカノン配給/1時間29分
 
監督・製作=リサ・モリモト
製作=リンダ・ホーグランド
撮影=フランシスコ・アリワラス
編集=マヤ・スターク
 
TOKKO --特攻--
© Edgewood Pictures, Inc.
 
[ストーリー]
 太平洋戦争の末期、敗戦色濃厚な日本軍は爆弾を積んだ攻撃機を搭乗員ごと艦船に突撃させるという「特攻作戦」を繰り出し、米軍からは「KAMIKAZE」と恐れられた。日系二世アメリカ人監督であるリサ・モリモトは狂信者と信じて疑わなかった特攻隊員のなかに今は亡き叔父がいたことに衝撃を受け、取材をはじめる。
 
[コメント]
 —特攻— 戦後に生まれた私たちでも、その言葉の持つ意味は知っている。しかし、本当にそこで何があったのか、戦後に生まれた私たちは何も知らない。それは教科書でも教えてはくれなかった。—特攻— の真実さえも知らないまま、私たちは義務教育を卒業し、高校を卒業し、大学を卒業し、社会人と呼ばれ、彼らよりもはるかに年配になった。「歴史学とは何がおこったかを検証するだけの学問ではない。真に何がおこったかを学び、そこから将来起きる不幸を回避するための学問だ」学生時代にある歴史学の教授が言った言葉だ。特攻隊員を単純なヒロイスティックで見る人もいれば、不幸な犠牲者と見る人もいるであろう。しかし元隊員だった彼らが語る言葉よりも真実を表すものはない。彼らが何故今まで語ろうとしなかったのか? そして、何故今になって語りはじめたのか。そのなかにこそ本当の”誰も教えてくれなかった“歴史の真実”があるように思う。 (竹)

パラダイス・ナウ
Paradise Now
2005年/フランス、ドイツ、オランダ、パレスチナ/アップリンク配給/1時間30分
 
監督・脚本=ハニ・アブ・アサド
脚本=ベロ・ベイアー
撮影=アントワーヌ・エベルレ
編集=サンダー・ボス
出演=カイス・ネシフ、アリ・スリマン、ルブナ・アザバル、アメル・レヘル
 
パラダイス・ナウ
 
[ストーリー]
 サイード(K・ネシフ)とハーレド(A・スリマン)はイスラエル占領地のヨルダン川西岸地区の町ナブルスで生まれ育った。占領下に生まれ、四方八方、すべてをロードブロックで囲まれているナブルスでは未来も夢も希望もない。そんなある日、サイードは自爆志願者をつのるパレスチナ人組織からハーレドとともに自爆攻撃の任務に選ばれる。
 
[コメント]
 自爆テロ。それは戦争を体験したことのない多くの人たちにとって、無意味な行為、邪悪な行為と感じるだろう。何故、彼らテロリストは自分の命を組織の為に躊躇なく差し出せるのか。本作品の主人公は自爆テロを行う若者である。
 さて、テロ組織のリーダーから突然の人生最後の日を言い渡されてしまった主人公たちだが、彼らの行動が実に興味深く、面白い。リアリティはあるが、非現実的な世界。この作品を見て「なるほど、だから彼らは自爆テロをするのか」と理解はできなかった。彼らにとって自爆テロは一つの手段に過ぎない。現在の日本人にとって理解しがたい精神でもある。現状のパレスチナ問題、旧約聖書から今までの出来事など、大まかな知識を知っていれば、この作品を深く理解しやすい。しかし、私のように知識が無い人でも、映画として十分楽しめた。観終わった後に、色々考えさせられる作品だった。 (賢)

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