11月29日 「昭和の風景」 (やまばとホール)
●Time Table● | |
10:30−12:11 13:00−13:30 13:50−16:02 16:20−18:46 |
ラストゲーム 最後の早慶戦 トーク 神山征二郎監督、司会:北川れい子氏(映画評論家) 母べえ ALWAYS 続・三丁目の夕日 |
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ラストゲーム 最後の早慶戦 トーク 神山征二郎監督、司会:北川れい子氏(映画評論家) 母べえ ALWAYS 続・三丁目の夕日 |
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| プログラム一覧 | プログラム日程 |
ラストゲーム 最後の早慶戦 |
2008年/2008「ラストゲーム 最後の早慶戦」製作員会製作/シネカノン配給/1時間36分 |
監督=神山征二郎 脚本=古田求 出演=渡辺大、柄本佑、和田光司、原田佳奈、柄本明、 宮川一朗太、山本圭、藤田まこと、富司純子、石坂浩二 |
© 2008「ラストゲーム 最後の早慶戦」製作委員会 |
[ストーリー] |
戦局が悪化を辿る1943年、「野球は敵国アメリカのスポーツだ」と六大学野球が廃止、さらに学生に対する徴兵猶予が停止された。しかし、早稲田大学野球部顧問の飛田穂洲(柄本)は、出陣のその日までに学生たちと野球を続けると誓う。 ある日、慶應義塾塾長の小泉信三(石坂)が、飛田に「早慶戦」を申し込む。飛田はそれを喜んで受け止めるのだが……。 |
[コメント] |
どんな時代であれ、若者は熱くなりたい。僕も同じ若者だからその気持ちはよくわかる。しかし、こんな甘ったれた現代の「熱さ」とは全くもって違う。彼らは国、親を背負い、命がかかっていたのである。戦争の最中、大好きな野球をするなと言われた彼らの気持ちは到底計り知れないであろう。 そんななか、である。そんな若者の熱き想いを汲み取り、希望を持たせようとした大人がいた。しかも、これが実話だという。一体、「早慶戦」実現にどれだけの大変なことがあったのかと思うと、頭が下がる。僕も、未来の若者に何かを残すことができるだろうか……。 この作品を観ている内にいつの間にか、僕は彼らと同じ場所にいた。彼らにとって最後の早慶戦を同じ気持ちで応援し、校歌を歌っていた。 (瑞) |
母べえ |
2008年/「母べえ」製作委員会製作/松竹配給/2時間12分 |
監督・脚本=山田洋次 プロデューサー=深澤宏、矢島孝 脚本=平松恵美子 出演=吉永小百合、浅野忠信、檀れい、志田未来、佐藤未来、坂東三津五郎、中村梅之助、戸田恵子、大滝秀治、笑福亭鶴瓶 |
© 2008「母べえ」製作委員会 |
[ストーリー] |
昭和15年の東京。夫の滋(坂東)と二人の娘(志田、佐藤)と幸せに暮らしていた野上佳代(吉永)。しかし、ある日突然、滋が治安維持法違反で検挙されてしまったことで平穏な毎日が一変する。年が変わっても帰ることのない夫。それでも、彼女は笑顔を忘れなかった……。 |
[コメント] |
観ていてとても腹立たしいことばかりであった。作品にではない、この作品の時代背景に関してだ。「戦争反対」という正しい意見が、なんで有無を言わさず罪とみなされるのか、と終始怒りながら観ていた。また、そういう厳しい時代に、まだ分別のつかない無邪気な妹の言動は仕方ないことなのに、周りの観客が笑っていたのにも疑問を感じていた。 しかしそれは、今の時代は自由に発言し、自由に行動できるからだと気付いた。下手すればまともに生活ができないかもしれない。例え間違いだと思うことでさえ感情を抑え、只々従うしかないのだ。それでも笑顔を絶やさず、感情を抑えながらも信念を一切曲げていない佳代に、感服せざるを得なかった。 そして、笑わなければやっていけないのだと気付いた。見渡せば、観客はみんな年輩。隣に座っていた祖父の劇中で子どもたちが歌う歌を口ずさんでいた声が聞こえ、みんなこの厳しい時代を生き抜いてきたのだと、思った。 (瑞) |
ALWAYS 続・三丁目の夕日 |
2007年/「ALWAYS 続・三丁目の夕日」製作委員会製作/東宝配給/2時間26分 |
監督・VFX=山崎貴 脚本=山崎貴、古沢良太 原作=西岸良平「三丁目の夕日」 出演=吉岡秀隆、堤真一、小雪、堀北真希、もたいまさこ、三浦友和、薬師丸ひろ子、須賀健太 |
© 2007「ALWAYS 続・三丁目の夕日」製作委員会 |
[ストーリー] |
東京タワーが完成し、年が明けた昭和34年。日本は、東京オリンピックの開催が決定し、高度経済成長時代へ足を踏み入れていた。黙って去って行ったヒロミ(小雪)を想い続ける茶川(吉岡)。鈴木オートを、日本一の会社にする夢を持つ鈴木家の主・則文(堤)。時代が変わろうと、三丁目に住む多くの人々の気持ちは変わらなかった……。 |
[コメント] |
こんなきらびやかな東京にこんな時代があったとは正直驚きです。でも、新しいものにすぐ食いついてしまうところとか、大スターに熱狂するところとかは、結局我々となんら変わりのないのだな、と思いました。 ただ、映画館の客席が満杯になり、スクリーンに向かって歓声を上げることなんて今の時代にはないし、銭湯にもまず行かないし、東京タワーが珍しいなんて感じないと思うと、我々は時代の進化に完全に呑まれてしまっているのだと気付かされます。 こんなに近所付き合いが活発なことなど現代にはあるのでしょうか? 新しいものにここまで熱狂的になることがあるでしょうか? この映画を観て、もう一度人と人との繋がり、物事に対する感動を取り戻していかないといけないかもしれません。 (瑞) |
●ゲストの紹介 |
神山 征二郎 監督(Koyama Seijiro) 1941年生まれ、岐阜県出身。65年、新藤兼人監督主宰の近代映画協会に加わり、助監督を務める。71年の『鯉のいる村』で監督デビュー。続く『二つのハーモニカ』(76年)では、日本映画監督協会新人奨励賞を受賞する。その後、独立し、『ふるさと』(83年)では内外で多数の映画賞を受賞、87年の『ハチ公物語』は年間興行収入ベストワンを記録する大ヒットとなり、山路ふみ子映画賞を受賞。88年に神山プロダクションを設立。主な監督作品に『遠き落日』(92年)、『月光の夏』(93年)、『ひめゆりの塔』(95年)、『三たびの海峡』(95年)、『群上一揆』(2000年)、『大河の一滴』(01年)、『草の乱』(04年)がある。 |
司会:北川 れい子 氏(Kitagawa Reiko) 東京中野生まれ。映画評論家。1970年代初め、国家公務員の傍ら映画批評を書き始め、各誌に精力的に執筆。85年に公務員を退職し、現在、キネマ旬報、シナリオ、週刊新潮、その他に寄稿。「週間漫画ゴラク」誌の日本映画批評は開始から四半世紀を越え連載1,500回を越す。ミステリ評も手がける。猫10匹とも同居。 |
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