近代化中国の現在

11月29日 「近代化中国の現在」 (ベルブホール)

●Time Table●
13:00−14:27
14:40−16:33
いま ここにある風景
長江哀歌(エレジー)

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いま ここにある風景
Manufactured Landscapes
2006年/カナダ/カフェグルーヴ、ムヴィオラ配給/1時間27分
 
監督=ジェニファー・バイチウォル
撮影=ピーター・メトラー
 
いま ここにある風景
COPYRIGHT EDWARD BURTYNSKY
 
[ストーリー]
 カナダ人写真家、エドワード・バーティンスキー。彼は、産業発展によって極端なまでに変化した恐ろしいほどに美しい風景の写真を撮り続けている。中国の産業発展の影響を撮影するため、中国を訪問したエドワード・バーティンスキーを追ったドキュメンタリー。2006年トロント国際映画祭最優秀カナダ映画賞受賞作品。
 
[コメント]
 この映画に出てくる写真の主題のほとんどは、一種のネガティブイメージを含むものである。それはつまり、環境汚染であったり、自然破壊であったりする。
 しかしながら、その写真を見ていての第一印象は「美しい」との賞賛の思いである。そして、その1秒後には、人間の力に対する恐怖と懺悔の念が押し寄せてくるのである。
 この映画を観たみなさんはどう思ったのだろうか。 (河)

長江哀歌(ちょうこうエレジー)
三峡好人/STILL LIFE
2006年/中国/ビターズ・エンド、オフィス北野配給/1時間53分
 
監督・脚本=ジャ・ジャンクー
撮影監督=ユー・リクウァイ
音楽=リン・チャン
出演=チャオ・タオ、ハン・サンミン、ワン・ホンウェイ
 
長江哀歌
 
[ストーリー]
 巨大ダムの建設が進む中国の大河・長江の景勝の地、三峡。そのほとりの古都・奉節を、それぞれの事情を抱えた男女が訪れた。炭鉱夫のサンミン(ハン・サンミン)は16年前に別れた妻子との再会を果たすため、シェン・ホン(チャオ・タオ)は2年間音信不通の夫に会うために。沈み行く街と開発の進む丘陵地、それに伴う労働や移住……。彼らは激変の最中にある地で、懸命に生きる人々と出会う。
 
[コメント]
 威信発揮を願う指導者層と実際に労働に携わる人々の生活の対比。街にカメラをもって入り、生活の側により沿うこの作品は、もう二度と再現できない三峡の映像を収めている。 国家規模のプロジェクトは当然、多くのトラブルや犠牲を伴っている。解体されつつある建物の連なりは、その犠牲を象徴しているようになんとなく物悲しく姿を晒している。映し出されるのは大掛かりなセットやCGで創られた世界ではなく、現実の街の様子であり人々の生き様なのだ。(観ていれば気付くが、いくつかの場面はさらに象徴性を高めるために人工的な映像加工も施されている)
 烟(たばこ)、酒、茶、糖(あめ)。中国の人々にとって大切な4つのキーワードで編まれる物語は、私たちに何をもたらしてくれるだろう。おそらく、世代によって感じ方が様々なのではないか。自分が「生きてきた」経験について、じっくり問いかけるきっかけを与えてくれる作品だと考える。 (渉)

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