11月29日 (パルテノン多摩小ホール)
●Time Table● | |
第1部 10:15−11:45 12:00−13:52 第2部 14:40−14:53 14:53−15:02 15:10−17:09 17:20−18:00 18:15−19:48 |
キング・コーン 世界を作る魔法の一粒 未来の食卓 夢 U2 サヨナラCOLOR トーク ゲスト:竹中直人監督、高野寛氏 司会:中村貴子氏 不確かなメロディー |
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第1部 10:15−11:45 12:00−13:52 第2部 14:40−14:53 14:53−15:02 15:10−17:09 17:20−18:00 18:15−19:48 |
キング・コーン 世界を作る魔法の一粒 未来の食卓 夢 U2 サヨナラCOLOR トーク ゲスト:竹中直人監督、高野寛氏 司会:中村貴子氏 不確かなメロディー |
キング・コーン 世界を作る魔法の一粒 KING CORN |
2007年/アメリカ/インターフィルム配給/1時間30分 |
監督・製作=アーロン・ウルフ 編集=ジェフリー・K・ミラー 出演=イアン・チーニー、カート・エリス、マイケル・ボーラン |
[ストーリー] |
大学の親友同士イアンとカートは、自分たちの食生活を見直すべく国内最大のトウモロコシ生産地アイオワ州に移り住み、農業を始める。2人はトウモロコシ栽培を通じて、補助金制度、化学肥料、遺伝子組み換えなどアメリカの現代農業の実情を目の当たりに。さらに収穫したトウモロコシの行方を追って、2人はアメリカ横断の旅に出る。 |
[コメント] |
本作は、農業生産メカニズムをわかりやすく説明したドキュメンタリーとして成功している。助成金がどのような役割を果たしているのか? 農薬が有害なものだとわかっていてもやめられないのはなぜか? 農業産業の構造に問題意識をもちつつ、メスをいれた映画は恐らく初めてだと思う。しかしその問題意識は、2人の主人公のイアンとカートのアメリカン・ヤングの好演(?)に隠れてしまい、「これは問題だ」と感じにくいかもしれない。でも最後にはやっぱり問題意識を掘り起こしてくる。そんな監督のテクニックに、脱帽。(河) |
未来の食卓 NOS ENFANTS NOUS ACCUSERONT |
2008年/フランス/アップリンク配給/1時間52分 |
監督・プロデューサー=ジャン・ポール・ジョー プロデューサー=ベアトリス・カムラ・ジョー 音楽=ガブリエル・ヤレド 出演=ペリコ・ルガッス |
[ストーリー] |
2006年、農業の盛んな南フランスのバルジャック村では、村議会で学校給食を全部オーガニック化することを決定する。大自然に囲まれたこの地では、土や水の汚染により小児ガンや神経症などの病人の増加が深刻な状態だった。大人たちは自ら食を選べない子どもたちのためになるべく危険の少ない、作り手や買い手の顔が見える食べ物を口にさせたいと願っていた。 |
[コメント] |
本作は仏・バルジャック村で実際に行われた「小学校給食のオーガニック化」を追ったドキュメンタリーだ。ヨーロッパのなかでも、食に敏感な国フランスでは、予想外の大ヒットと、オーガニックムーヴメントを巻き起こした。 スタッフで注目すべきは音楽のガブリエル・ヤレド。最近では『善き人のためのソナタ』を担当し、オスカー受賞経験もある。そんな彼の音楽はフランスの村々を彩ったり、人間の危機をあおったり、強烈な印象を残している。 さて、『いのちの食べかた』、『キング・コーン』、『未来の食卓』ほか食に関係するドキュメンタリーを観てきたが、共通しているメッセージのひとつは「農薬は体に良くない」ということ、あと、加工食品にも気をつけるべきだとも共通していた。加工した時点でもはや別物と見なすべきだ。 というコメントを、ジャンクフードを食べながら書いている……だって人間だもの。(河) |
夢 |
2009年/アキルフィルム製作/13分 |
監督・脚本・編集=宮本正樹 撮影=千足陽一 録音=北村峰晴 照明=安河内央行 音楽=山下美香 出演=竹中直人、白井絵莉 |
[ストーリー] |
田舎の分校の合同同窓会に女優を目指して上京していたマリ(白井)が姿を現した。マリは久しぶりに会った同窓生に夢を諦めた田舎者!と罵倒する。そこにマリの熱烈なファンである源三郎(竹中)が姿を現し、マリの夢がうまく行っていない現状を暴露。すると今度は同窓生たちがマリを罵倒し始め大混乱に。 ※『夢』は忌野清志郎の出演作ではありません。『U2』を製作したアキルフィルムの最新作であるため、同時上映いたします。 |
U2 |
2005年/アキルフィルム製作/9分 |
監督・脚本=竹中直人 撮影=佐々木原保志 録音=北村峰晴 音楽=安川午朗 美術・照明・製作=安河内央之 出演=忌野清志郎、佐藤江梨子、竹中直人 |
[解説] |
2005年に竹中直人監督が照明の安河内央之氏と共に制作した短編映画。撮影は安河内氏が経営する35mmフィルム専門の自主映画撮影所「アキルフィルム」にて行われた。清志郎は寡黙な喫茶店のマスターに扮している。ラストに流れる清志郎の弾き語りはオリジナルであり、歌詞に歌われている「エリツィン♪」は本作のヒロイン佐藤江梨子のこと。 微笑ましい二人がカップルを演じる、メランコリックでちょっと不思議なお話。 |
サヨナラCOLOR |
2004年/近代映画協会、衛星劇場、NIKKEN製作/ザジフィルムズ配給/1時間59分 |
監督・脚本=竹中直人 脚本=馬場当 撮影=佐々木原保志 照明=安河内央之 録音=北村峰晴 編集=奥原好幸 音楽=ハナレグミ、クラムボン、ナタリー・ワイズ 出演=竹中直人、原田知世、忌野清志郎、段田安則、雅子、中島唱子、水田芙美子、内村光良、中島みゆき |
© 2006 ZAZIE FILMS Inc. All Rights Reserved. |
[ストーリー] |
中年医師の佐々木(竹中)のもとに彼の初恋の相手である高校時代の同級生、未知子(原田)が子宮ガンを患い入院してくる。自分のことを全く覚えていないという未知子に落胆する佐々木。しかし彼の献身的な治療に未知子は心を開き、佐々木のことを思い出す。次第に近づく2人、そして未知子の病状も徐々に回復していく。 |
[コメント] |
ファンクバンド、SUPER BUTTER DOGによるスローバラード「サヨナラCOLOR」にインスピレーションを受けて作られた本作は、音楽にインスピレーションを得た映画であるからか、大勢のミュージシャンが出演している。ほんのチョイ役で参加している人もいるので、エンドロールを確認して再鑑賞するのも楽しいだろう。 さて、そのエンドロールで流れるのが、前述した「サヨナラCOLOR」。ここで使われているのはSUPER BUTTER DOGのヴォーカル、永積タカシによるソロユニット“ハナレグミ”と忌野清志郎(当然二人とも映画に出演している)によって新たにレコーディングされたバージョンである。 「サヨナラCOLOR」とは果たして何色なのだろうか? 惜しくも今年急逝した清志郎が歌っていたこの歌は、鮮やかなまでにそれを歌い上げていた。そして2009年、新たな「サヨナラCOLOR」が響いていた。(洋) |
不確かなメロディー |
2000年/レジェンド・ピクチャーズ製作、配給/1時間33分 |
監督=杉山太郎 撮影=斎藤幸一 ナレーション=三浦友和 出演=忌野清志郎、藤井裕、上原“ユカリ”裕、ジョニー・フィンガーズ、武田真治 |
© 2001 レジェンド・ピクチャーズ、ベィビィズ |
[ストーリー] |
2000年、5月。デビュー30周年を迎えた忌野清志郎率いるバンド「ラフィータフィー」は、マイクロバスでおよそ1ヶ月、日本全国のライブハウスを回る旅に出た。「マジカデ・ミル・スター・ツアー2000」の始まりである。ステージには、「夢をもっているかい」と投げかける清志郎がいた。 |
[コメント] |
洒落っけたっぷりのツアータイトル「マジカデ・ミル・スター・ツアー2000」「真近、すごい真近。顔がでかく見えます。」清志郎の発する言葉、歌詞には悲しい気持ちなんて、ぶっとばしちゃうくらいのユーモアがある。全国のライブハウスを回る旅の記録は、清志郎の飾りじゃない主張と人柄が残されている。それは、「忌」と「清」が相反する言葉のように、「動」と「静」の清志郎を見ることができる。 監督が、忌野清志郎という人間(性)を映像で残し伝えたかったように、その魅力は語り尽せない。こんな世の中だからこそ、愛と夢を持ち続け、上を向いて歩いてきた姿勢を知ってほしい。伝えてほしい。家族に、友達に、恋人に、みんなに。 清志郎のツアーは、まだまだ続く……。(高) |
●ゲストの紹介 |
竹中 直人監督(Takenaka Naoto) 1956年生まれ、神奈川県出身。俳優・映画監督。多摩美術大学卒業後、劇団青年座に入団。83年コメディアンとしてデビュー後、テレビ、映画、舞台など幅広く活躍。91年初監督作品『無能の人』ではヴェネチア国際映画祭国際批評家連盟賞、ブルーリボン賞主演男優賞他多くの賞を受賞。その後、『119』(94年)、『東京日和』(97年)、『連弾』(2001年)、『サヨナラCOLOR』(05年)を監督。最新監督作は今夏に公開された『山形スクリーム』。役者としても、『シコふんじゃった。』(92年)、『EAST MEETS WEST』(95年)、『Shall we ダンス?』(96年)で、3度の日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞。96年にはNHK大河ドラマ「秀吉」で、主演の豊臣秀吉役を務め、一躍国民的俳優に。現在、主演を務めた映画『僕らのワンダフルデイズ』が全国上映中。 |
高野 寛氏(Takano Hiroshi) 音楽家。1988年、高橋幸宏プロデュースによるシングル「See You Again」でデビュー。代表曲は「虹の都へ」「ベステンダンク」(共にトッド・ラングレンのプロデュース)など。ソロと並行してギタリスト/プロデューサーとしても多くのプロジェクトに参加。ナタリー・ワイズ、GANGA ZUMBA、pupaなど、バンドでの活動も精力的に行う。2008年10月にはソロデビュー20周年を迎え、MILESTONE CROWDSに移籍。今年、デビュー日でもある10月7日に約5年ぶりとなる待望のオリジナルアルバム「Rainbow Magic」をリリース。「虹の都へ」の初のセルフカバーや、忌野清志郎氏との共作曲など、全16曲にたくさんの魔法がかかった「第2のデビュー盤」ともいえるアルバムを発表。www.haas.jp/ |
司会:中村 貴子氏(Nakamura Takako) 1961年生まれ。京都市出身。ラジオパーソナリティー。自身の音楽活動を経て、ラジオパーソナリティー」=音楽の裏方に転身。その後、NHK FM「ミュージックスクエア」、NHK FM「ONE NIGHT LIVE STAND」など、多数の音楽番組を担当。今までにインタビューしたアーティストは、延べ約3000組。現在のレギュラー番組:bayfm「モザイクナイト」(木曜)、TBSラジオ「MIXUP」(土曜)。http://www.nakamuratakako.com/index.html |
TAMA映画フォーラム実行委員会 / 財団法人多摩市文化振興財団 〒206-0025 多摩市永山1-5 多摩市立永山公民館内 事務局 TEL 080-5450-7204(直通) TEL: 042-337-6661 FAX: 042-337-6003 |