11月26日 (パルテノン多摩小ホール)
●Time Table● | |
第1部 13:00−14:54 15:10−17:22 第2部 18:00−20:42 |
必死剣鳥刺し 座頭市 THE LAST 涼宮ハルヒの消失 |
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第1部 13:00−14:54 15:10−17:22 第2部 18:00−20:42 |
必死剣鳥刺し 座頭市 THE LAST 涼宮ハルヒの消失 |
必死剣鳥刺し |
2010年/「必死剣鳥刺し」製作委員会製作/東映配給/1時間54分 |
監督=平山秀幸 原作=藤沢周平 脚本=伊藤秀裕、江良至 撮影=石井浩一 音楽=EDISON 出演=豊川悦司、池脇千鶴、吉川晃司、戸田菜穂、村上淳、関めぐみ、岸部一徳 |
© 2010「必死剣鳥刺し」製作委員会 |
[ストーリー] |
海坂藩の藩主・右京太夫は、美貌で政治好きの側妾・連子を寵愛し、その言いなりとなっていた。藩士・兼見三左エ門(豊川)は城中の衆目の中で連子を刺殺する。覚悟で及んだ凶行だったが斬首刑は下されず、1年の閉門の後、再び藩主の傍に仕えることになる。そんなある日、天心独名流の剣客でもある三左エ門に新たな密命が下る。それは……。 |
[コメント] |
原作は、藤沢周平の「隠し剣シリーズ」全17話の短編中の1篇。映画化にあたり平山秀幸監督は、「普通」がいつしか「普遍」に至る藤沢世界をフィルムに映し込むことを目指したという。 主人公・兼見三左エ門は「ブレない男」。本当に強い者ほど、平素は穏やかな人格者であるものなのか、病気がちな妻に対する三左エ門の優しさ。豊川悦司がそんな武士像をくっきりと好演している。ぜひ心をとめて観ていただきたいのはひとつのことを極めた者の立ち居振る舞いの美しさである。映画の冒頭で、連子を刺殺する際の動きの無駄のなさ。いかに苦しませず確実に命を奪うか、その方法を知り尽くした者の所作なのだ。「本物の武士」がそこにいた。 藩主役の村上淳は本当にいけ好かなくて名演かも。岸部一徳の存在感はやはり一級品。 直心流の剣士・帯屋隼人正(吉川)との死闘と、それに続く驚愕のクライマックスは正に骨太なチャンバラで「凄い!」のひとこと。 あまりに酷い「武士道残酷物語」であり、見事に「ハードボイルドな時代劇」である。(穂) |
座頭市 THE LAST |
2010年/「座頭市 THE LAST」製作委員会製作/東宝配給/2時間12分 |
監督=阪本順治 原作=子母澤寛 脚本=山岸きくみ 撮影=笠松則通 音楽=プロジェクト和豪 出演=香取慎吾、反町隆史、石原さとみ、倍賞千恵子、工藤夕貴、原田芳雄、仲代達矢 |
© 2010「座頭市 THE LAST」製作委員会 |
[ストーリー] |
市(香取)は、亡き妻タネ(石原)との約束を守り、刀を置いた。そして、幼馴染みの柳司(反町)のもとで百姓として生きていこうとするが、村を牛耳る天道(仲代)の過酷な取り立てに、柳司たち農民は苦しめられていた……。 |
[コメント] |
阪本順治監督は、世の中の流れから取り残されたナイーブな男たちを描くのが抜群に上手で、とても共感させられてしまいます。孤独な生き方しかできない不器用な男たち。そして、弱さの裏返しの過剰な自己防衛本能が、さらに孤立を招くところに何とも言えない哀愁が漂います。 香取慎吾演じる市が、大きな背中を丸めて、ポツンと一人で立っている姿がとても印象に残ります。一瞬のうち数人を倒すことができる市が、柳司の母親ミツ(倍賞)と最後の言葉を交わす場面は、母親と子供の関係のように見えました。若く荒削りで、そしてやわらかな心を持った市の登場はとても新鮮です。 作品には、日本映画を過去何十年も支えてきた名優が多数出演しています。個性の強い役者が多くなると、個性がぶつかり合って、映画としての統一感が失われてしまう場合もありますが、本作はそれぞれの俳優の個性がうまくかみ合っています。全体的にシリアスな映画ですが、原田芳雄が登場する場面はおかしく、何度も噴き出してしまいました。(彰) |
涼宮ハルヒの消失 |
2010年/SOS団製作/角川書店、クロックワークス配給/2時間42分 |
監督=武本康弘 総監督=石原立也 脚本=志茂文彦 撮影=小松高志 音楽=斉藤和義 声の出演=平野綾、杉田智和、茅原実里、後藤邑子、小野大輔、桑谷夏子、松岡由貴、白石稔、松元恵、あおきさやか |
© 2009 Nagaru Tanigawa・Noizi Ito/sos 団 |
[入場者プレゼント] |
☆入場者プレゼント☆ 「長門有希の改変世界ワンシーン下敷き」(B6サイズ版)をプレゼントいたします! ☆リピータープレゼント☆ 『涼宮ハルヒの消失』の半券(いずれの劇場の半券でも構いません)をお持ちいただいたお客様には、「フィルムブックマーク」を先着でプレゼントいたします!(※数に限りがございます) ☆半券提示サービス☆ アニメイト多摩センター店で当プログラムの半券をご提示いただくと先着で粗品をプレゼントいたします! |
[ストーリー] |
いつもの登校風景。いつもの教室。そして、いつものクラスメイト……、のはずだった。キョン(杉田)の目の前にはハルヒ(平野)がおらず、消えたはずの朝倉涼子(桑谷)がいた……。 |
[コメント] |
大ヒットした『アバター』より1分長い。その『アバター』を、僕は結局観ずに終わっている。 そんなことは非常にどうでも良いのだが、3時間弱の本作は、『アバター』の世界より狭いはずなのに、物語はとてつもなく広く、深く感じた。淡い恋愛ものと一言では片付けられず、友情ものとするならあまりにも抽象的すぎる。 12月18日の朝、目の前の世界が一瞬にして狂い始め、キョンと同様に観客である我々も、虚構なのか、夢なのか、現実は本当にそこにあるのか、彷徨い出してしまった。一番冷静に周囲を見つめているはずのキョンが、実はただの踊らされているピエロなのでは? と気付いたとき、一気に迷路が巨大化し、物語が広大になっていく。 しかし、ハルヒ、みくる、そして長門……普段呆れて見ているが、今は別人のようになった彼女らとちゃんと向き合うと、そこには迷路を解く糸口が見出されていくのであった。 終盤、キョンが叫ぶ台詞で我々は知る。これは自分という者の再確認、そして成長の物語だ、と。(瑞) |
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