11月22日 (ベルブホール)
●Time Table● | |
第1部 11:00−12:31 13:20−14:56 第2部 16:00−16:49 17:00−18:12 18:30−19:18 19:30−20:36 |
妻は告白する しとやかな獣 マイ・サンシャイン 月にひかれて はい! もしもし、大塚薬局ですが おばけのマリコローズ |
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第1部 11:00−12:31 13:20−14:56 第2部 16:00−16:49 17:00−18:12 18:30−19:18 19:30−20:36 |
妻は告白する しとやかな獣 マイ・サンシャイン 月にひかれて はい! もしもし、大塚薬局ですが おばけのマリコローズ |
妻は告白する |
1961年/大映製作/角川映画配給/1時間31分 |
監督=増村保造 原作=円山雅也 脚本=井手雅人 出演=若尾文子、川口浩、小沢栄太郎、馬淵晴子、根上淳、高松英郎 |
© 1961 角川映画 |
[ストーリー] |
登山中での夫の墜落死。宙づりになった夫のザイルを切ったのは妻であった。殺意を問う裁判が始まる。 大学助教授・滝川(小沢)の妻・彩子(若尾)は旧来から続く日本の強固な結婚制度に縛られ苦渋の人生を歩んでいる。そんななか、幸田(川口)に対して真の光を注ぐ想いが膨れ上がるがーー。 |
[コメント] |
増村・若尾コンビによる最高傑作であるとともに、女優、若尾文子の転機となった作品。今までの娘役から脱皮して、大人の女を演じる難しさをクランクイン前から悩んでいたそうである。この作品のラストシーンで若尾は増村監督にセリフのテンポの速さに対して自らの主張を伝え、のちに増村監督から「あれは君の言ったとおりだよ」と認められたことにより、女優として生涯歩んでいく真髄の道を自らの手で勝ち得た。 本作の撮影に入る前から、若尾は台本を念入りに読み込み、作品の構成を考えながら本番に挑んだ。作品中での数多い裁判のシーンではその結果が見事に表れ、黒い和服姿で身を包んでいる未亡人の感情の変化を演じることに成功した。 『妻は告白する』は日本人の情念の世界を、モノクロームフィルムでしか表現できない陰影な効果を最大限に映し出した日本を代表する作品である。 |
しとやかな獣 |
1962年/大映製作/角川映画配給/1時間36分 |
監督=川島雄三 原作・脚本=新藤兼人 撮影=宗川信夫 出演=若尾文子、伊藤雄之助、山岡久乃、小沢昭一、船越英二、ミヤコ蝶々 |
© 1962 角川映画 |
[ストーリー] |
公団住宅の一室で繰り広げられる金・金・金の世界。軍人恩給を貰って暮らす家族と、まわりの人々を騙しまくり、金を貢がせる芸能プロダクションの会計係(若尾)を軸に、悪党どもがあの手この手を駆使して展開するブラック・ストーリー。 新藤兼人の原作を川島雄三が気に入り、映画化が実現。涙の天才、川島雄三監督の大傑作。 |
[コメント] |
団地のベランダにお囃子のオープニングーー何やら怪しい世界が始まろうとしている この作品の登場人物はすべてがくせ者揃い。まるで騙し合いを求めて団地の一室で暮らしている家族のところへ次々とやって来る。そんな欲深い者たちのようすを覗き見しているようなカメラポジション。時には排気口から、またある時には押入れのなかから狭い一室で繰り広げられる人間の欲望の塊を映し出す。また、いたるところに出てくる印象的なシーンが目に焼きつく。静かにそばを食べる父親の横で突然ツイストを踊りまくる子ども。長い階段で内心を語るシーンに一瞬時間が止まり、今までの喧騒を忘れてしまいそうだが、その後にはさらなる事態が待ち受けている。 一家族の非現実な暮らしを上回るような個性派ぞろいの俳優たちが出演。ある日、ある時の混沌とした小さな世界を作り上げることに成功している。 悪役を演じるにあたって、小皺をいかす髪型に挑んだ若尾文子の艶のある演技にも注目。 |
●紹介 |
若尾 文子(Wakao Ayako) 1951年大映の5期ニューフェイスとして入社。翌年、『死の街を脱れて』で初めて役名を与えられスクリーンデビューをする。53年島耕二監督の『十代の性典』、同年溝口健二監督の『祇園囃子』、56年『赤線地帯』を皮切りに数々の出演作を重ね、人気スターの仲間入りを果たす。その後、多くの名監督と数多くの作品を残し、日本映画を代表する女優の地位を確立する。なかでも増村保造監督との20本に及ぶコンビ作では『卍』、『清作の妻』、『赤い天使』などの傑作を作り上げた。 |
マイ・サンシャイン |
2010年/DV/48分 |
監督・脚本・撮影・編集=頃安祐良 音楽=佐古敬介 出演=酒巻誉洋(elePHANTMoon)、コロ(柿喰う客)、佐藤みゆき(こゆび侍) |
[作品紹介] |
シンガーソングライターを目指している男。男と付き合っている香奈恵。男の前に突然現れたユキ。男と、女と、女。このロクでもないことが起こりそうな組み合わせは、……実際、そんな感じ。 |
頃安 祐良(ころやす ゆうすけ)監督 1984年生まれ、岡山県出身。日本大学大学院映像芸術専攻前期課程修了。映像制作団体三代川達(みよかわたち)に所属。『シュナイダー』(44min/DV)が、第31回ぴあフィルムフェスティバル、第12回水戸短編映像祭などさまざまな映画祭に入選。最新作である本作『マイ・サンシャイン』は第14回水戸短編映像祭で準グランプリを獲得。自身の作品を制作する傍ら、トクマルシューゴの楽曲"Parachute"のMVを制作するなど、活動は多岐に渡る。 |
[メッセージ] |
楽しんでもらう事を前提に本作を制作致しました。色んな所に共感して観て頂けると幸いです。 |
月にひかれて |
2008年/miniDV/1時間12分 |
監督・脚本・編集=獅御御まつげん 音楽=小川武・江川創也・いちこ 出演=市原本子、八木慶子、齋藤裕樹、杉本仁、鳥海喜美子、仲田育史 |
[作品紹介] |
人心を惑わす満月の夜。妊娠中の京子は夫の怪しい言動から、夫の携帯メールを盗み見る。「明日会えるのを楽しみにしてる。サキ」……。京子は夫の浮気を阻止するため、ある画策をするのだが……。月の"引力"にひかれた男女、父娘の物語。 |
獅御御 まつげん(しおみ まつげん)監督 1968年生まれ、大阪府出身。2003年『KEROTICA』が第6回IMF準入選。スカイパーフェクTV・衛星劇場で放映。『Wappa! - 日本の映画館によくある風景 -』が、東京シネシティ・フェスティバル2006 デジPOPコンペティションでグランプリを受賞。 |
[メッセージ] |
女から母へ。男から父へ。人が人の親になるということ……。我が妻と子の密接な繋がりを見るにつけ、父親なんて生物学上のおまけでしかないじゃん。などとついつい考えてしまう。世の男性諸氏、どうやら我々は"お月さん"に操られているようです。 |
はい! もしもし、大塚薬局ですが |
2010年/DV/48分 |
監督・脚本=勝又悠 撮影=佐久間孝 音楽=rakira 出演=円城寺あや、小林香菜(AKB48)、笠原美香、有末麻祐子、川村亮介 |
[作品紹介] |
さびれた薬局「大塚薬局」の店長、大塚真名美。店番も身だしなみも家事も手抜き全開。ある日、そんな大塚薬局に常連客がついた。冴えない女子中学生の永作恵美だ。毎日毎日、薬局に通い色違いのマニキュアを一本ずつ買っていく恵美。不思議に思った真名美が問いつめると、恵美は自分のヒミツを打ち明ける。おまじない、同級生、片思い、中学3年……恵美の話を聞いているうちに、真名美の脳裏に初恋の記憶がよみがえり……。 |
勝又 悠(かつまた ゆう)監督 1981年生まれ、神奈川県南足柄市出身。自由奔放すぎる青春を経て、映画と出会う。少年少女の不安定な心情と、淡い心情を切り取り続ける。自他共に認めるスクールガールコンプレックス患者。 |
[メッセージ] |
「こち亀」の両津勘吉のような、とことん理不尽でハチャメチャなんだけど憎めない人物が僕自身好きなので、そのキャラクターを物語のなかでどう表現するかに重点をおきました。楽しんでいただけましたら幸いです。 |
おばけのマリコローズ |
2010年/miniDV/1時間6分 |
監督・脚本・音楽=小林でび 撮影=松井宏樹 出演=小木曽睦美、村永奈緒、竹下茄人、園部貴一、小林でび |
[作品紹介] |
私の部屋に幽霊が出た……明治時代のオカマの幽霊が!!! 自称「日本最古のゲイボーイ」万里子ローズの霊が現れて、次々と繰り出す大胆不敵な恋愛アドバイスの数々。さてどうなる!? ネギ子の禁断の恋愛は!! |
小林 でび(こばやし でび)監督 1966年生まれ、東京都出身。今回上映の『おばけのマリコローズ』はゆうばり国際ファンタスティック映画祭2010で観客賞にあたるファンタランド大賞を受賞。ひろしま映像展でもグランプリと演技賞をW受賞した。日本の4大LGBT系映画祭でも上映され、日本列島を南下しながら上映行脚中。 ブログ:http://www.devinikki.com/cp-bin/blog/ |
[メッセージ] |
単純に楽しんで観ていただけたら幸いでーす。 |
TAMA映画フォーラム実行委員会 / 公益財団法人多摩市文化振興財団 〒206-0025 多摩市永山1-5 多摩市立永山公民館内 事務局 TEL 080-5450-7204(直通) TEL: 042-337-6661 FAX: 042-337-6003 |