第1部 TAMA NEW WAVE特別先行プレビュー
第2部 TAMA NEW WAVE受賞者音楽企画
第3部 沖縄国際映画祭プレゼンツ

11月20日 (ヴィータホール)

●Time Table●
第1部
11:00−12:51

13:00−13:45

第2部
14:30−16:15
16:15−16:30
第3部
17:00−18:33
18:33−19:00
19:15−20:54

<TAMA NEW WAVE特別先行プレビュー>
たまの映画
トーク&ライブ
 ゲスト:滝本晃司氏、上田誠氏(ヨーロッパ企画)、今泉力哉監督

あまっちょろいラブソング
ライブ ゲスト:下石奈緒美氏

クロサワ映画
トーク ゲスト:渡辺琢監督、椿鬼奴氏、司会:松本卓也
ニライの丘 〜A Song of Gondola〜

チケット購入-> @電子チケットぴあ(第1部第3部) / ローソンチケット(Lコード: 33667/33668) / その他

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第1部 <TAMA NEW WAVE特別先行プレビュー>

<TAMA NEW WAVE特別先行プレビュー>
たまの映画
2010年/パル企画、日本スカイウェイ製作/パル企画配給/1時間51分
 
監督・撮影・編集=今泉力哉
撮影=藤岡大輔、堀切基和
出演=石川浩司、滝本晃司、知久寿焼、たま、上田誠(ヨーロッパ企画)
 
たまの映画
© 2010 パル企画/NSW
 
[ストーリー]
 2003年に惜しまれつつも解散した伝説のバンド・たま。現在も各地でそれぞれに音楽活動を続けているたまの元メンバーの、石川浩司、滝本晃司、知久寿焼の3人それぞれの日々にスポットを当てた。メンバーのたまに対する思いや当時の心境、彼らを愛する人たちのインタビューを交えて、彼らの音楽活動の過去と現在を映し出す。
 
[コメント]
 現在でもカリスマ的人気を誇るバンド・たま。独創性の高い音楽で「日本のビートルズ」とも言われた彼らの現在の姿は、たまのファンならずとも気になるところだろう。現在でもマイペースに音楽活動を続ける彼らの日常風景からは、ただ音楽を愛し、自分の音楽を大切にしたいという思いが伝わってくる。アーティストという敷居の高さよりも、一緒に飲んでみたいと思わせるような、親近感が沸いてくるような彼らの人間性が魅力的に映し出されているのだ。そんな彼らの姿を引き出した今泉監督の手腕は、自主映画時代に制作していたリアルなドキュメンタリー風恋愛映画のときにも発揮されていた。人間のパーソナルな魅力を引き出すのが抜群に上手い監督なのだ。交互に映し出されるライブシーンとメンバーの語り。その対比のバランスが良く、彼らの人となりが手に取るように分かる。また、そんな彼らの魅力に引き寄せられて、彼らのファンを公言する著名人が多いのもこの作品を観て驚いた。12月25日よりテアトル新宿にてレイトショー公開が決定しているので、ぜひ劇場でも見て頂きたい。(小)

●ゲストの紹介
滝本 晃司氏(Takimoto Koji)

 1961年、東京都生まれ。通称"Gさん"。当初3人組であった"たま"が、ベーシストを募集した時に加入。自由な創造環境を求め、たまが音楽事務所を退社後、メンバーと共にたまの自主レーベル地球レコードを設立。たま解散後も地球レコードをそのまま引き継ぎ、のんびりと運営している。自身も活動を続け、活動はライブだけに留まらず、舞台への楽曲提供も行っている。2004年より月に1回、下北沢leteにて「下北水中ライブ」と称したソロライブを開催している。ソロ活動ほかに、知久寿焼との2niや、エコーユナイトではベーシストとして活動している。
 
上田 誠氏(ヨーロッパ企画)(Ueda Makoto)

 1979年、京都生まれ。劇作家・演出家・構成作家。創作のベースを京都に置きながら、作品を全国に発信している劇団ヨーロッパ企画の代表であり、全公演の脚本・演出を担当している。また、外部の舞台・映画・ドラマの脚本・演出、テレビやラジオの企画構成も手がける。主な作品として映画『サマータイムマシン・ブルース』(05年、原作・脚本)、映画『曲がれ!スプーン』(09年、原作・脚本)、アニメ「四畳半神話大系」(10年、脚本)などがある。
 
今泉 力哉監督(Imaizumi Rikiya)

 1981年、福島県生まれ。大学在学中より自主映画制作を開始する。卒業後、大阪の吉本NSCに通い、1年間の芸人生活を経て上京。自主映画制作を再開する。アドリブを多用した台詞や芝居、そして人間の本質を伝えるリアルな演出が評価され、『微温』(07年)が水戸短編映像祭でグランプリ、『最低』(09年)がTAMA NEW WAVEコンペティションでグランプリを受賞、下北沢映画祭で準グランプリを受賞。都内での特集上映でも注目を浴びるなど、多方面から評価されている気鋭の若手監督。本作が劇場用映画初監督作品となる。

第2部 <TAMA NEW WAVE受賞者音楽企画>

あまっちょろいラブソング
2010年/『あまっちょろいラブソング』製作委員会製作/1時間45分
 
監督・脚本=宮田宗吉
プロデューサー=松江勇武
撮影=馬場元
照明=太田博
録音=島津未来介
出演=下石奈緒美、山中崇、小林且弥、岡部尚、山田キヌヲ、櫛野剛一、伊藤俊輔
 
あまっちょろいラブソング
© 2010 あまっちょろいラブソング. All Rights Reserved.
 
[ストーリー]
 アルバイトをしながらライブハウスで歌っているバンドのボーカリスト、ナオミ(下石)。客もまばら、長く付き合っている恋人小林(山中)との関係もマンネリ。そんなある日、ドラムのケンジ(櫛野)がバンドを脱退したいといい始め、そればかりか中学のころからずっと同じバンドを組んできたベースのヒサオ(伊藤)も脱退したいと言ってきた。バンド活動によって青春を長引かせたナオミとその周辺の青春群像劇。
 
[コメント]
 成功したバンドが過去を振り返って貧乏時代や不遇の時代のことを昔話としてよく話しているけど、この映画の主人公、ナオミはまさにその不遇の時代を過ごすバンドマン。夢とか希望を歌えど、30歳になっても冴えない現実。高校時代に作った同級生にも好評だった歌は、何も知らないで作った「あまっちょろいラブソング」。現実を知った今となってもバンドを続けているのは、夢をあきらめ家庭を築きはじめている同級生たちから見ればあまっちょろい人生なのかもしれない。でも、その冴えない現実のなかのあまっちょろい夢がもしかしたら、もしかしたら誰かに響くのがロックなのだ。じゃあ響くことのなかったあまっちょろい夢は? それもきっとどこかで響いているんだ。これは見落としがちだけど、ホントに大事なことだ。監督の温かい眼差しから描かれた、カッコ良くはないけど愛しい登場人物を観て、ちょっぴり優しい気持ちになった。(宮)

第3部 沖縄国際映画祭プレゼンツ

クロサワ映画
2010年/吉本興業、フジテレビジョン製作/よしもとクリエイティブ・エージェンシー配給/1時間33分
 
監督=渡辺琢
脚本=石原健次
撮影=高田治、菊池亘
音楽=羽岡佳
出演=黒沢かずこ(森三中)、渋江譲二、光浦靖子、大久保佳代子、椿鬼奴
 
クロサワ映画
© フジテレビジョン/吉本興業
 
[ストーリー]
 森三中の黒沢かずこはメンバーの大島美幸、村上知子に出遅れ、ひとりだけ女の幸せを逃していた。そんなある日、パーティ会場で黒沢のファンというイケメン俳優、渋江譲二が声をかけてくる。降ってわいたような出会いに舞い上がる黒沢と渋江は急接近! 黒沢はアラサー独身女の代表という汚名を返上するかに見えたが。
 
[コメント]
 森三中・黒沢かずこの独壇場。大島、村上の影に隠れがちな黒沢。でも訳のわからない替え歌芸では他の追随を許さず、突然のキレップリの潔さにもコアなファンとして、しびれまくり。そんな黒沢が時おり見せる恥じらいの仕草。その黒沢の意外な一面がとても良く現れていて、思っていたとおりの素敵な人なんだなあと感心させられます。フジテレビが絡んでいるので餅屋は餅屋の番組ネタも多くあり「黒沢、かわいそう」と思える場面もいくつかありますが、それはそれ、女芸人黒沢の真骨頂で「内に涙は閉じ込めて豪快に笑いまくるぜ」です。輪を掛けて光浦、大久保、鬼奴がこれでもかと絡みまくる。で、この4人の絡みの味があること、あること。特に大久保と鬼奴は必見です。ドタバタなお笑い芸人の映画だなと敬遠しているあなた。ドタバタのなかには真実があるんですよ。芸人黒沢かずこの魅力満載です。笑って、憤慨して、少し泣いて。黒沢かずこを大好きになってください。(竹)

ニライの丘 〜A Song of Gondola〜
2010年/「ニライの丘」製作委員会製作/よしもとクリエイティブ・エージェンシー配給/1時間39分
 
監督・脚本=大城直也
原案=沖縄芝居「丘の一本松」
出演=神谷健太、津波信一、松田ゆうな、福士将音、垣花きらら、桃原遥、石田靖、河本準一

吉本興業地域映画第1弾
※聴覚障害者用日本語字幕付き上映
 
ニライの丘 〜A Song of Gondola〜
© フジテレビジョン/吉本興業
 
[ストーリー]
 沖縄芝居「丘の一本松」のモチーフを、在日米軍基地を抱える現在の沖縄県を舞台に大胆にも置き換えた親子の物語。父親との関係に葛藤する14歳の良(神谷)が空手道場でアメリカ人少年ケビンと出会う。やがてケビンが起こした事件を契機に父が隠してきた「苦い過去」を知り、ある決断を迫られる。沖縄県とアメリカの関係性を見つめ、短絡的なイメージでは語ることのできない「ありのままの沖縄」を浮かび上がらせる。
 
[コメント]
 14歳。この年齢を経験した多くの人が共有する感情があると思います。葛藤が無いはずがない子供から大人への橋渡りの時期、辛く、変化の激しい歳で、この映画の主人公の良と、同級生の凪と、空手道場で会うケビンは、それぞれ自分の家族に対して問題を抱えて生きているまさにその歳です。観覧車に乗ってゆらゆらと不安定に揺れながら視点が地面を離れ、今までは見ることのできなかった視点で景色を観ることは、まさにこの歳の感情そのものかもしれません。
 「ニライ」とは沖縄や奄美に伝わる他界概念の一つ「ニライカナイ」の一部で、「根の方」という意味があるようです。自分の起源を探す旅に出た良は、果たして観覧車が循環して元の位置に戻ってくるように、やがて家族の元へ戻ってくることはできるのでしょうか。(半)

●ゲストの紹介
渡辺 琢監督(Watanabe Taku)

 1971年生まれ。94年フジテレビ入社。編成制作局バラエティ制作センターのプロデューサー・ディレクター・スーパーバイザー(監修)。2010年『クロサワ映画』で映画監督デビューし、第2回沖縄国際映画祭の「Laugh部門海人賞グランプリ」と「審査員特別賞ゴールデンシーサー賞」の2冠を獲得した。
 
椿 鬼奴氏(Tsubaki Oniyakko)

 東京都渋谷区出身。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。東京NSC4期生として卒業。映画出演は、2010年『クレヨンしんちゃん 超時空! 嵐を呼ぶオラの花嫁』に声優として参加を皮切りに『クロサワ映画』が初の実写映画となった。
 
司会:松本 卓也氏(Matsumoto Takuya)

 1976年生まれ、東京都出身、10年のお笑いコンビ活動を経て、解散後、完全独学で映画制作の道へと進む。制作した長編、短編が全国各地の20を超える映画祭で、入選・受賞。映像ゲリラ集団「シネマ健康会」の代表を務める。

◆主催・お問合せ◆

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