8mmフィルムワークショップ受講者募集
おかげさまで、今年で第6回目を迎えるNEW EIGA WORKSHOP。
今回のテーマは「8mmフィルムの質感を極める。」です。
講師陣は、山崎幹夫氏と末岡一郎氏。
以下、それぞれの講座を担当いたします。
10月30日(土) | 第1回 8mmフィルムについての講義と参考上映 |
10月31日(日) | 第2回 各グループに分かれてディスカッション |
11月3日(祝・水) | 第3回 撮影準備 |
11月6日(土) | 第4回 自家現像Day |
11月7日(日) | 第5回 撮影日 |
11月27日(土) | 第6回 編集・成果発表および講評 |
山崎 幹夫(やまざき みきお)氏 1959年東京都立川生まれ。1983年「海辺の記憶」PFF入選。翌1984年にも「ゴーストタウンの朝」でPFF入選を果たす。同年、山本政志監督作品「ロビンソンの庭」の脚本を担当し、注目され始める。1992年から乃木坂の「ラ・カメラ」にて山田勇男、大宅加寿子と8mm作品を中心とした上映活動を行う(現在は下北沢に移転)。1994年初の劇場用映画「プ」(35mm)を公開。1997年山形国際ドキュメンタリー映画祭で「虚構」が特別賞受賞。2001年BOX東中野(現・ポレポレ東中野)にて全51作品が上映される。2004年1月「映画を楽しくつくる本」がワイズ出版から刊行。4月早稲田大学第二文学部表現・芸術専修の授業『映像ワークショップ』講師。 ★著書「8ミリ映画制作マニュアル」は8ミリユーザーのバイブル的存在。 ★今までに映像ワークショップ等は多数行っており、それを受講した人として、鈴木卓爾、園子温、平野勝之、石井秀人、小口詩子、佐々木浩久などがいます。 |
コメント |
1990年頃の話ですが、とある雑誌で「今世紀中になくなるものベスト10」という特集がありました。1位になったのは8ミリフィルム。でも今世紀に入ってからも、8ミリフィルムがなくなるけはいはありません。それどころかコダック日本支社によると「スーパー8の売り上げが増えました」ということです。私のように昔から8ミリで映画づくりを楽しんでいた人間ではなくて、ビデオしか知らない若い世代の人たちが、8ミリフィルムの持っている独特の質感に魅了されて使用を始めるというパターンがこの「売り上げ増加」の原因らしいのです。そんなふうにプチ盛り上がりを見せている8ミリフィルムという映像フォーマットを使ってワークショップをしたいから、講師をしてくれとTAMA映画フォーラムスタッフから打診を受けました。講師なんて柄ではありませんが8ミリ再興のためなら一肌脱ぐつもりです。この機会に8ミリフィルムを味わってみてはいかがでしょうか。 |
末岡 一郎(すえおか いちろう)氏 1965年生まれ。フィルム・メーカー、キュレイタ。映像研究会「キノ・バラージュ」主催。今日まで、短編作品ばかり80作制作。また、主に海外の映画祭・上映配給組織に向けて日本の映像作品の紹介をしている。VIPER2003(スイス)で"Studies for SERENE VELOCITY"(2003)が大賞受賞。"I am lost to the world"(2003)はロンドン国際映画祭、香港国際映画祭他で招待上映される。また、2001-2002年にはアメリカ、カナダ、イギリス、フランス等で個展開催。主な作品:「不在の扉」(1992)、「T:O:U:C:H:O:F:E:V:I:L」(2003)、「冬のベルリン」(2003)、「曖昧な葬儀」(2004) |
コメント |
写真家の多くは、その作品制作の過程に於いて、撮影と同様に、現像・焼付けといったラボ・ワーク(暗室作業)を重視している。これは、写真作品のルックス(外見)が、ラボ・ワークで左右されることを認識しているからだ。つまり、ラボ・ワークとは単なる技術・技法レヴェルの話ではなく、実際に作品の内容を決定する重要な表現上の問題なのだ。では、似たような素材=「フィルム」を扱っている映像作家=フィルムメーカーはどうなのであろうか?映画は「映像」である以上、見た目=「ルックス」の印象から逃れることはできない。ということはそのルックスを決定してしまうラボ・ワークにも、映像作家としての責任が要求される、と言えるのではないだろうか? 少なくとも、「作家性」の一要素を担っているのは事実であろう。(「8mm映画制作マニュアル」より抜粋) |