第30回映画祭TAMA CINEMA FORUM
父親と二人暮らしをする女子高校生の涼(りょう)は、バイト先で知り合った主婦である嶺(れい)に心を寄せるようになる。一方、不妊治療をめぐって夫との間に齟齬が生じている嶺は、涼の好意を受け入れ、二人で共同生活をしないかと彼女に誘いかける。
人物たちが求め行く先を見届けていただけたらと思います。観客の皆様に観ていただけるのを楽しみにしています。
1998年生まれ、愛知県出身。2017年、立教大学映像身体学科に入学。同校の映画サークル「シネマトグラフ」にて映画制作を開始する。所属するゼミでは万田邦敏教授の元で映画演出を学ぶ。2019年度第3回映像身体学科スカラシップに選出され、本作を制作する。他の監督作に『翻弄』(19年)など。
夢や目標もなく、毎日をただ漠然と過ごす男、マツモト。唯一の友達は月に行くことを夢みる自称科学者のハカセ。ある夜、マツモトの前にヨンと名乗る不思議な少女が現れる。ヨンとの再会を誓ったマツモトは、ハカセの計画を手伝うことにするのだが……。
大人になっても、夢を持ち続けている人ってかっこいいなって、僕は思います。でもそういう人って周りが大人になっていくなかでどんどん孤立していくような気がして。この映画にはそんな大人になりきれなかった人たちが出てきます。決して完璧な映画ではないけど、彼らの姿を見て、月明かりのような温かい気持ちになってもらえたら嬉しいです。
1995年生まれ、山形県出身。東北芸術工科大学映像学科卒業。高校生の時に映画制作をはじめる。監督作『デイ・ドリーム』は、第18回長岡インディーズムービーコンペティションにて準グランプリを受賞、仙台短編映画祭やヴェステロース国際映画祭など国内外で上映されている。
高校最後の夏休み。父・隆志と2人暮らしの容子は、時間を持てあましながら、夏を過ごしていた。そんなある日、2人のもとに1枚の絵葉書が届く。差出人は、隆志の姉であり、容子の伯母である由紀子だった。7年前、由紀子の夫である「真さん」がいなくなってから、容子は由紀子の家を訪れていない。容子は隆志に連れられて、久しぶりに由紀子の家を訪ねる。
浦野直己さんの短編小説「珈琲のしみ」が原作の作品です。心の動きを風景として捉えることを目指しました。
1993年生まれ、高知県出身。中学時代より演劇活動を行う。早稲田大学在学時は稲門シナリオ研究会に所属し、2019年に第32回早稲田映画まつりの企画として制作された本作品の監督を務める。
同棲7年目。裕也はいつもダラダラ家にいる。美保は居心地の良さを感じながらもこのままでいいのか自問していた。些細なことで喧嘩した2人は別々の夜を過ごす。
初長編『ミは未来のミ』は10代の頃の体験をベースに映画を撮りました。じゃあ2作目の長編は20代だ! ってことで、「居心地良いけどこのままじゃダメだ。でも働くのは明日からにしよう」とダラダラモヤモヤぬるま湯人生を過ごしていたあの頃を思い出しながら作りました。夢に向かってる人、諦めた人、そんなもんない人も観てください。生きてりゃ何でも良いと思います。知らんけど。
ビジュアルアーツ専門学校大阪卒業。小谷忠典監督のドキュメンタリー映画『フリーダ・カーロの遺品』(2015年)に海外撮影スタッフとして参加。帰国後は企業VP、MVディレクター、映画スタッフとして活動する。16年から自主映画製作を開始。国内の映画祭に多数入選、受賞する。19年、株式会社belly roll film(ベリーロールフィルム)を設立する。