第26回映画祭TAMA CINEMA FORUM
本格派映像作家の輩出を志し2000年よりスタートした、30分~100分の中・長編作品を対象とする若手作家のコンペティション、TAMA NEW WAVE。第17回目を迎えた本年度は、全国から集まった応募作品114作品のなかから実行委員による一次審査、二次審査を通過したノミネート5作品が上映され、各賞を競いました。
授賞式最初の発表、観客投票の結果で決定するベスト男優賞には『トータスの旅』主演の木村知貴氏が選出。「名だたる監督、今ではもう商業にバンバン出てる役者さんもこの賞をいただいているので、そこに自分の名前が載るのが本当に光栄です。」とコメントをいただきました。
ベスト女優賞には『さよならも出来ない』主演の土手理恵子氏が選出。受賞コメントにおいては「私はほとんどお芝居も初心者で、こんな賞をいただけたのは、演出などに懲りずに付き合ってくれた監督、共演者、そしてスタッフの皆様のおかげだと思います。」とチームへの感謝を語っていただきました。
ゲストコメンテーターによるプロの視点から選出される特別賞は佐々木竜彦監督の『夜明けの行灯』が受賞。佐々木監督からは「映画を撮りつづけていきたいという思いがよりいっそう強くなりました。」と受賞の喜びを語っていただきました。
ゲストコメンテーターの中野量太監督からは「僕もTAMA NEW WAVEで賞をいただいたのですが、受賞は本当に励みになるんです。次にいこうと思える賞なので、そう一番思ってくれそうな人。次頑張るぞ、次を突破してくれる人を選んだつもりでした。佐々木監督からまた撮りたくなったと言ってもらえたのは、僕らが選んでよかったなと思います。」とコメント。また、星野秀樹プロデューサーからは「佐々木監督へのどんどん良い映画をとっていくという期待感。あと、撮影の廣瀬有紀さんは今後日本映画界で大活躍していくであろうすごく良いカメラマンだと思ったので、そういう意味も込めて選びました。」と特別賞選出の理由を語っていただきました。
実行委員票とコンペティション当日の一般審査員票で決定するグランプリには、松野泉監督の『さよならも出来ない』が選出。松野監督からは「自分の映画を観るときはいつも冷や汗をかきながら観ていたのですが、今回はこの人たちが映っている限りは安心して観ることが出来るなというのが有りました。ここに映っている人たちの何かは撮れたのかなというような気持ちがあって、本当に有難うございましたと言いたいです。」と受賞の喜びとともにワークショップを通じて集まったキャストの皆様への感謝のコメントをいただき、本年度のTAMA NEW WAVEを締めくくりました。