第31回映画祭TAMA CINEMA FORUM

プログラム紹介

【B-2】『花束みたいな恋をした』~スクリーンを超越する恋愛と生活の輝き~

11/14[日] ヴィータホール

チケット料金

一般
1,500円 /

PassMarket(パスマーケット)でチケット購入

花束みたいな恋をした

  • 2021年/「花束みたいな恋をした」製作委員会製作/東京テアトル、リトルモア配給/124分
  • 監督=土井裕泰
  • 企画=孫家邦、菊地美世志、那須田淳
  • プロデューサー=有賀高俊、土井智生
  • 脚本=坂元裕二
  • 撮影=鎌苅洋一
  • 美術=杉本亮
  • 音楽=大友良英
  • 編集=穗垣順之助
  • 出演=菅田将暉、有村架純、清原果耶、細田佳央太、オダギリジョー、戸田恵子、岩松了、小林薫

ストーリー

東京・京王線の明大前駅で終電を逃したことから偶然に出会った大学生の山音麦(菅田)と八谷絹(有村)。好きな音楽や映画がほとんど同じだったことから、恋に落ちた麦と絹は、大学卒業後フリーターをしながら同棲をスタートさせる。

コメント

恋愛映画は心理描写にかかっている。古くは『ジョンとメリー』(1969年/米国/監督=ピーター・イエーツ/主演=ダスティン・ホフマン、ミア・ファロー)がある。ニューヨークのクラブで知り合い、一夜を共にした男女が目覚めた朝から始まるこの物語は、お互いにONの台詞では相手を探り、OFFの台詞(モノローグ)では素直に自らの心情を吐露する。この演出で、観客は二人の想いを理解、共感し、二人がステディな間柄になることを願う。

そして『花束みたいな恋をした』である。冒頭からONの台詞に被せ気味にOFFの台詞を多投し、それにより麦と絹のそれぞれの思いとは少し異なる観客目線を作り上げ、そこに引き込ませることにより、観客は真剣にこの恋の行く末を案じる。心が離れていくシーンではより強く虚しさを感じる。丁寧で巧みな土井裕泰演出の賜物である。いつしか菅田と有村が若き日のダスティン・ホフマンとミア・ファローに重なって見えた。(逹)

ゲスト紹介

土井 裕泰 監督

Doi Nobuhiro

1964年生まれ、広島県出身。大学卒業後TBS に入社し、テレビドラマのディレクターとして数々の話題作を手掛ける。2004年に『いま、会いにゆきます』で映画初監督を務め、同年新藤兼人賞金賞を受賞。有村架純主演の『映画 ビリギャル』(15年)では興行収入28億円超の大ヒットを記録した。そのほか『涙そうそう』(06年)、『ハナミズキ』(10年)、『麒麟の翼 ~劇場版・新参者~』(12年)、『罪の声』(20年)などの映画作品を手掛けている。

プログラム一覧

前田弘二監督、森直人氏(映画評論家)
土井裕泰監督、那須千里氏(映画評論家)
城定秀夫監督、今泉力哉監督、みらん氏(ミュージシャン)、森直人氏(映画評論家)
今泉力哉監督、城定秀夫監督、LIGHTERS(ミュージシャン)、森直人氏(映画評論家)
切通理作氏(文筆家)、橋場万里子氏(多摩市文化振興財団学芸員)、鳥居俊平太氏(たまロケーションサービス副代表)
松本壮史監督、祷キララ氏
小林えみ氏(マルジナリア書店、よはく舎代表)、落合加依子氏(小鳥書房 店主/代表)
日向史有監督
大野大輔監督、早織氏、川上なな実氏、濱正悟氏、西山小雨氏
岨手由貴子監督、山内マリコ氏(作家)、西森路代氏(ライター)
山崎まどか氏(コラムニスト)、児玉美月氏(映画執筆家)、ゆっきゅん氏(歌手)
団地団(大山顕氏、佐藤大氏、稲田豊史氏、速水健朗氏、妹尾朝子氏、山内マリコ氏)