第29回映画祭TAMA CINEMA FORUM
本プログラムでは、成田凌さんの第11回 TAMA映画賞 最優秀新進男優賞受賞を記念し「スクリーンに映える魅惑の役者 成田凌」として、『さよならくちびる』(塩田明彦監督)、『愛がなんだ』を上映。『さよならくちびる』上映後には成田凌さん、『愛がなんだ』監督の今泉力哉監督、写真家の木村和平さんをお迎えしてトークを行いました。
満員のお客様の前に登壇した成田さんは「どうも、スクリーンに映える魅惑の役者 成田凌です。」と挨拶し、一気に会場の雰囲気は和やかに。トークはそんな成田凌さんの魅力を探るべく「俳優 成田凌の魅力」をそれぞれに語っていただくところからスタート。今泉監督は、以前ワークショップで成田さんと出会い、『愛がなんだ』でようやく一緒に仕事が出来たと明かし、「撮影するときに、敢えてここを棒読みでやってみても良いですか?と言うんです。」と成田さんの役者としてのアプローチの話が。
『愛がなんだ』でメインビジュアルと劇中写真を手がけた木村さんは、「どんな時でも画になる。」と語り、実は成田さんとはお互いが俳優、写真家になる前からの知り合いだということも明かし、今泉監督はその事をなんとこの日初めて知ったそう。 お二人からの言葉に照れながらも成田さんご自身は、「人になめられるところがある。でもだからこそ、その距離感が役者としては向いているのかも。『さよならくちびる』の現場でも、小松菜奈さんや門脇麦さんが良い距離感を作ってくれた。」と自身を分析し、撮影時のエピソードも。
続いて、トークテーマは「男性目線から観る(作る)恋愛映画」に。テーマが難しいと言いながらも、真剣に考えるお三方。成田さんは「男兄弟だったので女の人に理想を抱きがち」、逆に今泉監督は「姉妹がいるからこそリアルな恋愛映画が作れるのかもしれない」という話から、好きな恋愛映画を聞かれた成田さんは「恋愛映画ではないけれど、『ディア・ハンター』で自分の女が他の男と楽しくしてる時に女の方を責めるデニーロの気持ちがよくわかる。」という話まで。
「『愛がなんだ』の写真について」というトークテーマでは、若葉竜也さんが演じた仲原青が劇中で行った写真展の話が。写真を撮影、セレクトした木村さんは「とても苦労した。仲原は有名な写真家ではないから、仲原らしいセレクトをすることを意識したり、敢えてなんでこれを選んだんだろうという写真を選んだ。」という裏話も。
さらに、Q&Aコーナーでは『愛がなんだ』の「追いケチャップ」のシーンにちなみ「ケチャップとマヨネーズどっち派ですか。」という質問が。これに対し、「今は追いケチャップを言われすぎて恥ずかしいので、マヨネーズ派です。」と成田さん。
最後に実行委員から来てくださったお三方へ花束を贈呈。ここでは、前日が26歳の誕生日だった成田さんに木村さんから「誕生日おめでとう。」との言葉がかかると、客席からも拍手が。こうして、終始温かな雰囲気でトークは終了いたしました。とても素敵な時間を作ってくださった成田凌さん、今泉力哉監督、木村和平さん、そしてご来場頂きましたお客様、ありがとうございました。