第32回映画祭TAMA CINEMA FORUM
第14回TAMA映画賞にて最優秀新進監督賞を受賞した森井勇佑監督の初監督作品である『こちらあみ子』の上映後、森井監督、主演の大沢一菜さん、音楽を担当された青葉市子さんによるミニライブ、ゲストトークを行いました。
おそろいの犬のぬいぐるみを持って舞台に登場した大沢さん、青葉さん、森井監督。演奏が始まったあとも、お互いに顔を見合わせながら、笑顔を浮かべる3人に会場もほっこり。ミニライブ中、大沢さんと森井監督が2人でかくれんぼをする場面も。ピアノを演奏する青葉さんを、一歩うしろで並んで見守る大沢さんと森井監督が、何かを話しながら笑いあう姿からは、映画撮影において築き上げられたお二人の関係性をうかがうことができました。ゲスト3人による「オバケなんてないさ」や、映画に登場するトランシーバーを用いての演出など、「あみ子ワールド」を堪能できる素晴らしいライブとなりました。
ミニライブとレコーディング時の大沢さんの印象を聞かれた青葉さんは「自然体ですごく楽しかった。あまりライブという感じでなく、お部屋で楽しく過ごしているのをここに引っ越してきたみたいで、幸せです」とコメント。続いて、青葉さんと共演した印象を聞かれた大沢さんは「宇宙にいる感じ」と回答。青葉さんが作り出す、映画の中の音について印象に残っているシーンなどのお話を伺いました。
子役が多い撮影現場での雰囲気を聞かれた森井監督は「極力緩くしようと。一切ちゃんとしようという雰囲気はなくして皆にはやってもらいました。」ということで、実際撮影中1回も怒られたことがないという大沢さんから、「のりたまは怒られていた」と共演者の「のり君」役・大関悠士さんの話が飛び出ると会場からは笑いが起こりました。その後も個性豊かな共演者との撮影現場でのエピソードを沢山語っていただきました。
話題は、大沢さんの今後についてへ。森井監督は「僕から何もいうことはないです。好きに生きてほしいなと思います」と思いを告げました。今回のTAMA映画賞で森井監督が最優秀新進監督賞を受賞したことに関して、実行委員が、将来是非最優秀新進女優賞の受賞者としてまた多摩に来てもらいたいと伝えると、大沢さんは「(今回)新進女優賞がほしかった」と答え、会場は笑いに包まれました。
他にも、映画に音をつけていく際のお話やゲストの方々が印象的だったシーン、撮影の裏話など、大変貴重なお話を伺うことができました。ゆっくりと時間が流れているような、穏やかで心地よいトークセッションでした。
つづいて、トーク後の写真撮影タイムへ。3人そろって犬のぬいぐるみを頭にのせ、記念撮影を行いました。頭から落ちないようにバランスを保っている姿に写真撮影をするお客様は自然と笑顔に。ミニライブとトークセッションを通して、ゲストの皆様が作り出す柔らかく優しい雰囲気に、まるで別世界にいるような、不思議であたたかな体験をすることができる、最後まで笑顔が絶えない楽しいイベントとなりました。
プログラム終了後、別室で大沢さん、森井監督によるサイン会も行われました。『こちらあみ子』のパンフレットやオリジナルグッズに一つ一つ丁寧にサインをしながら、お客様と会話をしているお2人の姿や、お2人と映画の感想など、楽しそうに会話をし、笑顔で会場を後にするお客様の姿を見て、TAMA CINEMA FORUMが目標とする「映画を通して<観る人、観せる人、創る人>の交流の場づくり」ができたのではないかと思いました。
ご登壇いただいた森井勇佑監督、大沢一菜さん、青葉市子さんはじめ、ご協力いただいた関係者の皆様、そして、ご来場いただいたお客様、誠にありがとうございました。
『こちらあみ子』 ―「あたらしい娘:あみ子」の世界を楽しむ― | 第32回映画祭TAMA CINEMA FORUM
『こちらあみ子 - あたらしい娘:あみ子の世界を楽しむ』トークイベント&ミニライブ | 映画祭TAMA CINEMA FORUM公式チャンネル