第33回映画祭TAMA CINEMA FORUM

プログラム紹介

【C-2】ニグロリーグ〜知られざる黒人野球の歴史〜

11/19[日] ヴィータホール
  • 10:00-11:43
  • 11:50-12:30
    トーク
    ゲスト:福島良一氏(野球解説者、メジャーリーグアナリスト)、蛭間豊章氏(報知新聞社メジャー担当記者)、久保田市郎氏(SLUGGER編集長)
チケット情報

チケット料金

一般
前売:1,800円 / 当日:1,900円
子ども(4歳~小学生)
前売:800円 / 当日:900円

▼インターネットで購入

PassMarket

▼窓口で購入

多摩市立永山公民館(ベルブ永山 3階)

取扱時間:9:00〜17:00
※ただし、休館日および祝日の11/2、11/3、11/16、11/23は休止

多摩市立関戸公民館(ヴィータコミューネ 7階)

取扱時間:9:00〜17:00
※ただし、休館日および祝日の11/3、11/6、11/20、11/23は休止
会場アクセス

ヴィータホール

〒206-0011 東京都多摩市関戸4-72
京王線「聖蹟桜ヶ丘駅」(西口)から徒歩2分。ヴィータ・コミューネ8階

ライムスターの宇多丸さんから本プログラムで日本初上映となる『The League』について、コメントをいただきました!

僕自身は恥ずかしながら90年代にようやく復刻版のベースボール・キャップによってその存在を知ったに過ぎない「ニグロ・リーグ」だが、本作を観るまで、ここまで豊かで重要な歴史を持っていたこと、まったくわかっていなかった!

特に、かつてのメジャー・リーグの人種隔離方針ゆえにむしろ逞しく発達したこのシーン(アフリカン・アメリカン・カルチャーの『即興性』の現れという作中の指摘も、なるほど!)が、広く知られるジャッキー・ロビンソンの活躍以降、少なくとも表面的には大きく進んだ人種融和によって逆に衰退してゆかざるを得なくなった……という皮肉な成り行きは、少数派文化と主流派社会/既存権力の一種普遍的な関係性を浮かび上がらせてもいるようで、強烈な印象を残したし、深く考え込まされた。当事者たちの貴重な生の声が豊富に残っていることにも驚かされる!

「アメリカ」を理解する上でも必見の一本。

宇多丸(RHYMESTER)

The League

  • 2023年/アメリカ/103分
  • 監督=サム・ポラード
  • エグゼクティブ・プロデューサー=アミール・“クエストラヴ”トンプソン
  • 音楽=キャサリン・ボスティック
  • 出演=ジャッキー・ロビンソン、サチェル・ペイジ、ハンク・アーロン、ルーブ・フォスター、エファ・マンリー

ストーリー

1920年に設立された黒人のプロフェッショナル野球リーグ、ニグロリーグの創立から盛衰を描いたドキュメンタリー。サチェル・ペイジやバック・オニールといった伝説的な選手たち。(彼らは初期のキャリアでジャッキー・ロビンソン時代への道を拓いた)そしてニグロリーグからスタートした殿堂入りの名選手ウィリー・メイズやハンク・アーロン。ニューアーク・イーグルスの活動家オーナーであり、全米野球殿堂入りを果たした唯一の女性であるエファ・マンリーまで、黒人社会の経済的・社会的支柱として、また偉大なアスリートたちの舞台としての黒人野球を探求する。

コメント

サム・ポラード監督は編集者としてスタートし、スパイク・リーとの仕事で素晴らしいキャリアを築いた。ドキュメンタリー監督としても、近年マーティン・ルーサー・キングJr.やビル・ラッセルを描いた作品を製作し、目覚ましい活躍を見せている。

そんな彼の新作は、現在のMLBでのアクロバティックな魅せるプレーの基盤を作ったスター選手を多く輩出しながら、歴史の陰に埋もれてしまったニグロリーグについて。驚くほど豊富な記録映像や写真を駆使して、アンサングヒーローたちを甦(よみがえ)らせた。スター選手でありながら、数日間ピーナッツバターとパンだけで生活しなければならなかったハンク・アーロンや、泊まるところがなかったため、試合後に球場でスーツケースの上で寝なければならなかったことがあるサチェル・ペイジなど、人種差別と闘いながら時代を切り拓いた偉人たちには心を打たれる。

野球ファンはもちろんのこと、当時の政治的、文化的、社会的な出来事がリーグをどのように形成したか、公民権運動に至るまでの文化的状況をより深く理解したい人にも観ていただきたい作品である。(飯絢)

ゲスト紹介

福島 良一 氏

Fukushima Yoshikazu

大リーグ評論家。1956年生まれ、千葉県出身。68年に日米野球を初観戦し、本場のアメリカ野球に魅了される。73年に初渡米して以来、毎年現地で大リーグなど観戦。今年はミズーリ州カンザスシティのニグロリーグ野球博物館も訪問。現在は日刊スポーツ、夕刊フジなどで執筆のほか、Spotv Now、AbemaでMLB中継の解説者としても活躍中。「もっと知りたい!大谷翔平SHO-TIME観戦ガイド」(小学館新書)など著書多数。

プログラム一覧

藤原季節氏、内田健司氏、周本絵梨香氏
藤原季節氏、林知亜季監督、義山真司氏、柾賢志氏、佐藤考哲氏、浅沼ファティ氏、石原滉也氏、毎熊克哉氏
奥浜レイラ氏(映画・音楽パーソナリティ)、高橋芳朗氏(音楽ジャーナリスト)、村山章氏(映画ライター)
佐藤浩市氏、阪本順治監督、伊藤さとり氏(映画パーソナリティ)
上田誠氏、山口淳太監督、藤谷理子氏、石田剛太氏
永田芳弘プロデューサー、矢田部吉彦氏(前東京国際映画祭ディレクター)
福島良一氏(野球解説者、メジャーリーグアナリスト)、蛭間豊章氏(報知新聞社メジャー担当記者)、久保田市郎氏(SLUGGER編集長)
千原徹也監督、川上未映子氏(作家)
木村聡志監督、莉子氏、筧美和子氏、みらん氏、森直人氏(映画評論家)
石川梵監督
鈴木仁篤監督、赤坂太輔氏(映画批評家)
赤坂太輔氏(映画批評家)
大山顕氏、佐藤大氏、稲田豊史氏、速水健朗氏、妹尾朝子氏、山内マリコ氏
亀山睦木監督、小川深彩監督、森美春監督
菊地成孔氏(音楽家/文筆家)、佐々木敦氏(思考家/HEADZ主宰)、池城美菜子氏(音楽ライター/翻訳家)
小野峻志監督とご出演者のみなさま
福永壮志監督、中井圭氏(映画解説者)
アサダアツシ氏(脚本家)、金子鈴幸氏(脚本家)
堀井綾香監督、福地桃子氏、青木柚氏