第33回映画祭TAMA CINEMA FORUM
多摩市立永山公民館(ベルブ永山 3階)
多摩市立関戸公民館(ヴィータコミューネ 7階)
自衛隊航空パイロットを辞め、ゴミ収集の仕事を始めた尾崎浩一(33歳)。浩一の指導員・橋本花(20歳)と共に深夜のゴミ収集を始める。ゴミを回収していくなかで汚物、悪臭にまみれたゴミに圧倒される。さまざまな人の眼差しを受けながらも、ひたむきに働く花に浩一は生き方にある種の『美しさ』を感じる。誰に称賛されるわけでもない影の功労者――アンサングヒーローの物語。
人はそれぞれに『大切なもの』を抱えて生きていると思います。この映画は、普遍的な『大切なもの』を失いかけた主人公がそれを再発見する旅の物語です。助監督としての10年間の経験を生かして、その『大切なもの』をテーマにささやかな表現の試みをしました。この作品が、観客のみなさんの心に触れ、何かを感じてもらえたら幸いです。
1987年生まれ、愛媛県出身。日本映画学校映像学科(現・日本映画大学)を卒業後、演出部として映画業界に入る。日本映画界を牽引する中田秀夫監督、黒沢清監督、三池崇史監督たちの現場で助監督を務め、多数の映画・ドラマに就く。
ある日突然学校に来なくなってしまった中学3年生の少女・ハルコ。彼女がなぜ不登校になったかは、誰も知らない。幼馴染・カイトは、ハルコの書く小説を介して彼女の気持ちを知ろうとする。不登校児・ヒバリはハルコを不登校仲間に引き入れようとする。クラスの優等生・サクラはハルコを学校に連れ戻すために策を練る。4人の少年少女たちは、答えのない問題にどう向き合っていくのか。
「自分は誰かの心に懸命に正しく向き合えているのか?」もしかしたら僕は、自分への戒めのためにこの映画を作ったのかもしれません。不登校を題材にした映画ではありますが、観てくださる方々それぞれの立場や状況に置き換わってなにかしらリンクすることができるなら、とても嬉しく思います。
1993年生まれ、大阪府出身。蜷川幸雄主宰劇団で演技を学び、自身でも劇団主宰を務める傍ら、映像カメラマンとしても活動中。監督を手がけたショートフィルムで内閣府×KADOKAWA奨励賞を受賞。出演作にドラマ「科捜研の女」「特捜9」「ナイトドクター」、映画『燃えよ剣』など。
雑司ヶ谷にひっそりと佇む築70年のとある共同アパート。D号室に住む相太は人付き合いを避け、恋愛にも億劫だ。彼が日々顔を合わせるのはA号室に住むサラリーマンの三神と、E号室の元住人で半年前に自死した木内の幽霊だけである。年の瀬のある日、木内の元恋人の飛鳥が突然アパートを訪れ、遺品整理と短期バイトのため数日間E号室に滞在することになった。彼女がバイト先で出会った桜は、自分には霊感があり木内と交流できるかもしれないと言い出すが……。
雑司ヶ谷にある友人が住む共同アパートの雰囲気に惹かれ、ここで映画を撮りたいと漠然と思い、脚本を書き始めました。年末の寒さのなかでの大変な撮影でしたが、スタッフとキャストの皆さまには感謝しています。ピュアな若者たちによる恋愛悲喜劇を楽しんで頂けたらと思います。
1993年生まれ、静岡県富士市出身。大学卒業後、貿易商社に勤務する傍ら映画美学校に通う。その後、映像制作会社にて海外の映画、ドラマ、CMのコーディネート業務に従事。今年からプロデューサーとして映画の企画開発に取り組んでいる。
正義感が強く、ウソが許せない雑誌記者 宇藤の元に舞い込んだのは「UFOのまち」石川県羽咋市で起きた「大学生エイリアンアブダクション事件」のネタ。ウソを暴いてやろうと取材を始めるが、調査を進めるほどにエイリアンアブダクションを裏付ける証拠が見つかり、さらに自分を宇宙人だと名乗る女子高生・乃愛も現れ、宇藤は不可解な事件の沼に嵌(はま)っていく。
元はと言えば「石川在住の俳優を主演に石川県でちょっとした映画を撮る」ぐらいの企画だったはずが、僕の筆がノリにノった結果、長編作品ができるに至りました。信頼するメインスタッフ2人と素敵なキャストの皆さんにご協力いただき完成したこの“空想”が、ご覧になる地球星人のみなさまを楽しませられたなら嬉しいです。
1995年生まれ、東京都出身、奈良育ち。子供の頃から平成ライダーに影響を受け、高校の文化祭でヒーローショー&映像制作をしたことがきっかけで気づけば映画の沼に。神戸芸術工科大学映像表現学科映画コースにて石井岳龍監督から映画を学び、卒業後は就職して働きながら映画を撮影。2022年に奈良から上京し、仲間と共に映像制作団体「世田谷センスマンズ」を発足。編集を中心にさまざまな作品に関わる。