第33回映画祭TAMA CINEMA FORUM

プログラム紹介

【D-14】80年代-90年代輝く俳優―男優編―

11/22[水] ベルブホール
チケット情報

チケット料金

一般
当日のみ:800円
子ども(4歳~小学生)
無料
会場アクセス

ベルブホール

〒206-0025 東京都多摩市永山1-5
小田急多摩線/京王相模原線「永山駅」より徒歩2分。ベルブ永山5階

ニンゲン合格

  • 1999年/大映製作/松竹配給/109分
  • 監督・脚本=黒沢清
  • 撮影=林淳一郎
  • 美術=丸尾知行
  • 音楽=ゲイリー芦屋
  • 出演=西島秀俊、役所広司、菅田俊、りりィ、麻生久美子、哀川翔、洞口依子、大杉漣

ストーリー

14歳のときに交通事故に遭った吉井豊(西島)が10年間の昏睡状態から目覚めると、両親は離婚し、妹は親元を離れて恋人と暮らしていた。父の友人であり産業廃棄物の不法投棄を請け負っている藤森(役所)が、豊の面倒を見ることになる。家族を取り戻したい豊は、一家が経営していたポニー牧場を立て直そうとするが……。

コメント

10年の眠りから目覚め、浦島太郎のような気分の豊。友人はいたものの、何よりいるべきはずの家族がいなくなっており、自分という存在自体が現実にあるのかすらあやふやになっていく。焦燥感に駆られるなかでポニー牧場再建に希望を見出すが、もう一度家族で集まりたいという願いは何とも皮肉な形で叶うことになる。

黒沢清監督のフィルモグラフィーの中では『CURE』と『回路』にはさまれ、その後の『アカルイミライ』につながる「ゆるいディストピア」の流れにある作品群の一本。バブル崩壊後の「失われた十年」を象徴するような作品だが、自分がどこにいるのかわからず、言い表しようのない罪悪感が絶えず肩に乗っているようなひりひりした気分になる部分は公開から四半世紀経った現在でも強く共感できる。(理)

どついたるねん

  • 1989年/荒戸源次郎事務所製作/ムービーギャング配給/110分
  • 監督・脚本=阪本順治
  • 原案=赤井英和
  • 撮影=笠松則通
  • 美術=丸尾知行
  • 音楽=原一博
  • 出演=赤井英和、相楽晴子、麿赤児、原田芳雄、大和武士、美川憲一、芦屋小雁、大和田正春、正司照枝、笑福亭松之助

ストーリー

安達(赤井)はボクシングの試合中に頭部に瀕死の重傷を負い、開頭手術の末に意識は回復するが、ボクサーとしてはドクターストップをかけられ現役引退。ジムを開くが、指導者になりきれないなかで元チャンピオンのコーチ佐島と出会い、無謀にも選手復帰を目指す。

コメント

「浪速のロッキー」と異名をとった脅威のKO快進撃を続けたボクサー赤井英和が自らの経験をもとに阪本監督がデビュー作としてメガホンを取り、主演は原作者でもあり、元ボクサーの赤井英和本人が主人公・安達英志を演じた。また赤井と丁々発止を演じる相楽晴子、コーチ役の原田芳雄など個性溢れる人たちが登場し、ボクシングシーンでも実際の赤井の対戦相手であった大和田正春や、解説役で輪島功一が出演するなど、リアリティのある緊迫感を醸し出している作品だった。(Ao)

プログラム一覧

藤原季節氏、内田健司氏、周本絵梨香氏
藤原季節氏、林知亜季監督、義山真司氏、柾賢志氏、佐藤考哲氏、浅沼ファティ氏、石原滉也氏、毎熊克哉氏
奥浜レイラ氏(映画・音楽パーソナリティ)、高橋芳朗氏(音楽ジャーナリスト)、村山章氏(映画ライター)
佐藤浩市氏、阪本順治監督、伊藤さとり氏(映画パーソナリティ)
上田誠氏、山口淳太監督、藤谷理子氏、石田剛太氏
永田芳弘プロデューサー、矢田部吉彦氏(前東京国際映画祭ディレクター)
福島良一氏(野球解説者、メジャーリーグアナリスト)、蛭間豊章氏(報知新聞社メジャー担当記者)、久保田市郎氏(SLUGGER編集長)
千原徹也監督、川上未映子氏(作家)
木村聡志監督、莉子氏、筧美和子氏、みらん氏、森直人氏(映画評論家)
石川梵監督
鈴木仁篤監督、赤坂太輔氏(映画批評家)
赤坂太輔氏(映画批評家)
大山顕氏、佐藤大氏、稲田豊史氏、速水健朗氏、妹尾朝子氏、山内マリコ氏
亀山睦木監督、小川深彩監督、森美春監督
菊地成孔氏(音楽家/文筆家)、佐々木敦氏(思考家/HEADZ主宰)、池城美菜子氏(音楽ライター/翻訳家)
小野峻志監督とご出演者のみなさま
福永壮志監督、中井圭氏(映画解説者)
アサダアツシ氏(脚本家)、金子鈴幸氏(脚本家)
堀井綾香監督、福地桃子氏、青木柚氏