第33回映画祭TAMA CINEMA FORUM

プログラム紹介

【D-15】『山女』―第15回TAMA映画賞W受賞―

11/23[祝・木] ベルブホール
  • 10:00-11:38
  • 11:45-12:25
    トーク
    ゲスト:福永壮志監督
    聞き手:中井圭氏(映画解説者)
チケット情報

チケット料金

一般
前売:1,200円 / 当日:1,400円
支援会員/障がい者・付添者1名(前売はPassMarketのみ)
前売・当日:各1,000円
子ども(4歳~小学生)
前売:800円 / 当日:900円

▼インターネットで購入

PassMarket【一般、子ども(4歳~小学生)】
PassMarket【支援会員、障がい者・付添者】

▼窓口で購入

多摩市立永山公民館(ベルブ永山 3階)

取扱時間:9:00〜17:00
※ただし、休館日および祝日の11/2、11/3、11/16、11/23は休止

多摩市立関戸公民館(ヴィータコミューネ 7階)

取扱時間:9:00〜17:00
※ただし、休館日および祝日の11/3、11/6、11/20、11/23は休止
会場アクセス

ベルブホール

〒206-0025 東京都多摩市永山1-5
小田急多摩線/京王相模原線「永山駅」より徒歩2分。ベルブ永山5階

山女

  • 2022年/日本・アメリカ合作/「山女」製作委員会製作/アニモプロデュース配給/98分
  • 監督・脚本=福永壮志
  • 脚本=長田育恵
  • プロデューサー=エリック・ニアリ、三宅はるえ、家冨未央
  • 撮影=ダニエル・サティノフ
  • 照明=宮西孝明
  • 美術=寒河江陽子
  • 音楽=アレックス・チャン・ハンタイ
  • 編集=クリストファー・マコト・ヨギ 
  • 出演=山田杏奈、森山未來、二ノ宮隆太郎、三浦透子、山中崇、川瀬陽太、永瀬正敏

ストーリー

18世紀後半の東北。冷害で苦しむ村で、凛(山田)は人びとから蔑まれながらもたくましく生きていた。そんな彼女の心の救いは、盗人の女神様が宿る早池峰山だった。ある日、飢えから食べ物を盗んだ父親・伊兵衛(永瀬)をかばい、一人山に入る。山の奥深くに現れたのは伝説の存在として恐れられる山男(森山)だった。

コメント

大飢饉に襲われた18世紀末の東北の寒村。この頃の日本列島は寒冷期であり、天明の飢饉で、日本全国が貧しさに喘いでいた貧しい時代であった。先代の罪を負った貧しい家の娘・凛は、土地を持たず、埋葬を仕事とし村人から蔑まれる差別も受けていた。この運命を受け入れながらもたくましく生きているが、唯一の心の救いは盗人の女神様が宿る早池峰山だった。

父親・伊兵衛が飢えに苦しみ食べ物を盗んだ罪を自ら被り、村を去る凛。そこで心の救いだった山へ足を踏み入れたことから、人間らしく生きる。これは柳田國男の「遠野物語」から着想を得たオリジナルストーリーとのこと。冷害という自然の前ではあまりにも無力な村社会、その閉鎖性と集団による同調圧力、生け贄という信仰の危うさを通して、一人の女性が自らの意志で人生を選び取るまでを描いている。山での凛の姿は、自分らしく生きること、人間らしさとは何かを考えさせられる。凛の物語と彼女が下した決断は、時代を超えて私たちに深く届く。(勝)

ゲスト紹介

福永 壮志 監督

Fukunaga Takeshi

2015年に初⻑編映画『リベリアの白い血』がベルリン国際映画祭パノラマ部門正式出品、ロサンゼルス映画祭で最高賞受賞、16年にインディペンデント・スピリットアワードでジョン・カサヴェテス賞にノミネートされる。20年、⻑編二作目の『アイヌモシㇼ』がトライベッカ映画祭の国際ナラティブ・コンペティション部門で審査員特別賞、グアナファト国際映画祭で最優秀作品賞を受賞。TAMA映画賞受賞作『山女』が長編三作目となる。

中井 圭 氏

Nakai Kei

兵庫県生まれ。映画解説者。WOWOW「映画工房」、シネマトゥデイ「はみだし映画工房」、BRUTUS「30人のシネマコンシェルジュ」ほか、TV、ラジオ、雑誌、新聞、WEBなどで映画解説を展開中。「スティーヴン・スピルバーグ 映画の子」(KAWADEムック)、「森田芳光全映画」(リトルモア)などに寄稿。関心のないことに関心を持てる若い人材を育成するため「偶然の学校」の代表、社会を前進させるための情報発信を行う新メディア「あしたメディア」の企画担当など多面的に活動中。

プログラム一覧

藤原季節氏、内田健司氏、周本絵梨香氏
藤原季節氏、林知亜季監督、義山真司氏、柾賢志氏、佐藤考哲氏、浅沼ファティ氏、石原滉也氏、毎熊克哉氏
奥浜レイラ氏(映画・音楽パーソナリティ)、高橋芳朗氏(音楽ジャーナリスト)、村山章氏(映画ライター)
佐藤浩市氏、阪本順治監督、伊藤さとり氏(映画パーソナリティ)
上田誠氏、山口淳太監督、藤谷理子氏、石田剛太氏
永田芳弘プロデューサー、矢田部吉彦氏(前東京国際映画祭ディレクター)
福島良一氏(野球解説者、メジャーリーグアナリスト)、蛭間豊章氏(報知新聞社メジャー担当記者)、久保田市郎氏(SLUGGER編集長)
千原徹也監督、川上未映子氏(作家)
木村聡志監督、莉子氏、筧美和子氏、みらん氏、森直人氏(映画評論家)
石川梵監督
鈴木仁篤監督、赤坂太輔氏(映画批評家)
赤坂太輔氏(映画批評家)
大山顕氏、佐藤大氏、稲田豊史氏、速水健朗氏、妹尾朝子氏、山内マリコ氏
亀山睦木監督、小川深彩監督、森美春監督
菊地成孔氏(音楽家/文筆家)、佐々木敦氏(思考家/HEADZ主宰)、池城美菜子氏(音楽ライター/翻訳家)
小野峻志監督とご出演者のみなさま
福永壮志監督、中井圭氏(映画解説者)
アサダアツシ氏(脚本家)、金子鈴幸氏(脚本家)
堀井綾香監督、福地桃子氏、青木柚氏