第27回映画祭TAMA CINEMA FORUM

プログラム紹介

【C-12】ニュードキュメンタリー

11/25[土] ベルブホール

チケット料金

一般
前売:1,200円 / 当日:1,400円
子ども(4歳~小学生)
前売:800円 / 当日:900円

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きわめてよいふうけい

  • 2004年/リトルモア、スローラーナー製作・配給/オシリス製作協力/40分/日英字幕
  • 監督=ホンマタカシ
  • 出演=中平卓馬、森山大道ほか

ストーリー

写真を撮る、日記を書く、自転車を漕ぐ、海辺に佇む……。

中平卓馬の暮らす横浜の風景を織り交ぜ、その日常を穏やかに切り取った2004年公開のポートレートムービー。16年12月の公開では追加ショットを加える。

コメント

かつて、機関銃のようにシャッターを押し続けていたという中平卓馬の活躍していた時代を知らない。1977年に、急性アルコール中毒により多くの記憶を失うも、翌年沖縄で復帰を果たす。晩年を写真家のホンマタカシが追った映像、被写体になり、こちらを見つめている中平の眼は、何を撮っていたのだろうか。カメラになった男を撮ることで、ホンマはそこに何を見たのか。見る眼と見られる眼が重なった時に、投影が生まれる。投影は、心象風景とも呼ばれ、映画の専売特許だ。物語を好きなように投影して観れば、新たな物語が生まれる。物語が悪いわけではないけれど、映像には別の側面もある。

ニュードキュメンタリーとは、映像の自生性について、新たな試みを探る行為である。行為といえば、中平の日付、場所、行為が……冒頭からずっとこの映像には、写っていた。彼の心象風景である。追加ショットのホンマの愛とまなざし。きわめてよいふうけい=SHORT HOPE 。(前)

After 10 Years

  • 2016年/between the books制作 /mejirofilms配給/101分/日英字幕
  • 監督=ホンマタカシ
  • 編集=小林真理
  • 英語字幕=ミヤギフトシ

ストーリー

写真家ホンマタカシによる初の長編ドキュメンタリー。

2004年12月にスマトラ島沖地震の津波によって、甚大な被害を被ったホテルでおこなわれる10周年追悼式典までの1週間を追う。スリランカの建築家ジェフリー・バワの代表作Heritance Ahungalla Hotelを舞台に10年の時を経たひとつの出来事が、人々の記憶のなかでどのように変容し、立ち現れるか、静謐な映像で映し出す。

コメント

街であろうと、人であろうと、自然であろうと、カメラという機械の眼を通した静止画は「写真」以上でも以下でもない。(「挑発する写真史」タカザワケンジ・金村修著より引用)

だとしたら、写真家が映画を撮る行為は何を意味するのか。定点カメラで捉えた静止画の連なりなどは、拡張現実と見まがうほど、人々の無意識を意識化して見せていた。自分がその世界に入り込んでいるような日常の行為を映す鏡。そこには、スリランカの風のような、海のような、ただ気配だけがあった。(前)

ゲスト紹介

ホンマ タカシ 氏

Homma Takashi

2011年から12年にかけて、個展「ニュー・ドキュメンタリーを日本国内3ヵ所の美術館で開催。著書に「たのしい写真 よい子のための写真教室」(平凡社)、近年の作品集に16年イギリスの出版社「MACK」より刊行したカメラオブスキュラシリーズの作品集「THE NARCISSISTIC CITY」がある。昨年末から「ニュードキュメンタリー映画上映」として、これまでの映像作品を含めた4作品が全国の映画館、美術館などで巡回上映中。

タカザワ ケンジ 氏

Takazawa Kenji

1968年生まれ、前橋市出身。写真評論家、ライター。早稲田大学第一文学部卒。雑誌、写真集などに寄稿。著書に「挑発する写真史」(金村修との共著)、ヴァル・ウィリアムス著「Study of Photo」日本語版監修。東京造形大学ほかで非常謹講師を務める。

プログラム一覧

11/18[土] パルテノン多摩大ホール
授賞式
11/18[土] パルテノン多摩小ホール
ハービー・山口氏(写真家、エッセイスト)
11/18[土] パルテノン多摩小ホール
ファミリー・デー・スペシャル・イベント
11/19[日] パルテノン多摩小ホール
11/19[日] パルテノン多摩小ホール
11/25[土] パルテノン多摩小ホール
11/25[土] パルテノン多摩小ホール
松居大悟監督、志磨遼平氏(ミュージシャン) 司会:門間雄介氏(編集者、ライター)
11/26[日] パルテノン多摩小ホール
高杉真宙氏、小林啓一監督 司会:くれい響氏(映画評論家)
11/26[日] パルテノン多摩小ホール
11/26[日] パルテノン多摩小ホール
11/18[土] ベルブホール
相澤虎之助氏(空族)、廣瀬純氏(映画批評家)
11/19[日] ベルブホール
小柳帝氏(ライター、編集者、翻訳者、フランス語講師)
11/19[日] ベルブホール
ジャッキー・エヴラール氏(「コテクール」ディレクター)、パスカル・セルヴォ監督
11/21[火] ベルブホール
11/21[火] ベルブホール
11/22[水] ベルブホール
11/22[水] ベルブホール
11/23[祝・木] ベルブホール
団地団:大山顕氏、佐藤大氏、稲田豊史氏、速水健朗氏、妹尾朝子氏、山内マリコ氏
11/23[祝・木] ベルブホール
西山真来氏、鎌田英幸氏、佐伯美波氏、川瀬陽太氏(予定)
やまだないと氏(漫画家)、虹釜太郎氏(音楽、音響)、尾上史高氏(脚本家)、井戸剛プロデューサー
11/24[金] ベルブホール
11/24[金] ベルブホール
11/25[土] ベルブホール
ホンマタカシ氏(写真家、映画監督)、タカザワケンジ氏(写真評論家、ライター)
11/25[土] ベルブホール
11/26[日] ベルブホール
酒井充子監督
11/26[日] ベルブホール
鍵和田啓介氏(ライター)、青柳文子氏(モデル・女優)
11/25[土] ヴィータホール
石塚慶生プロデューサー、入江悠監督
授賞式
11/26[日] ヴィータホール
島尾伸三氏(写真家、作家)、しまおまほ氏(エッセイスト)、越川道夫監督
11/26[日] ヴィータホール
菊地健雄監督、萩原みのり氏、久保田紗友氏、瀬田なつき監督
瀬田なつき監督、橋本愛氏、菊地健雄監督