第29回映画祭TAMA CINEMA FORUM
世界屈指の知の殿堂、ニューヨーク公共図書館の舞台裏を、2016年にアカデミー名誉賞を受賞した巨匠フレデリック・ワイズマン監督が捉えたドキュメンタリー。地域住民や研究者たちへの徹底的なサービスでも知られる同館のさまざまな側面を記録し、世界で最も有名である理由を示すことで、公共とは何か、アメリカ社会を支える民主主義とは何かを浮かび上がらせていく。
世界中の図書館員の憧れの的であるニューヨーク公共図書館。本館と92の分館に6000万点のコレクションを誇るこの図書館は、行き届いたサービス面からも世界一有名で、世界一魅力的な図書館と言われています。
「この図書館がなかったら今の自分はなかった」と語る人が後を立たないほど、起業や芸術の支援、独自のイベントが企画され、最先端の技術が集結する、まさに夢を叶えるための素敵な場所。でも、そんな場所を維持するのは当然容易ではありません。
ナレーションや解説を入れず、シンプルに現代社会を「記録する」ドキュメンタリー映画を撮り続けてきたフレデリック・ワイズマン監督だからこそ浮かび上がらせることができる、世界一の図書館の舞台裏。それを支える内部の人たちと、必要とする利用者の姿。そしてそこから見えてくる民主主義について。人と人が繋がる、図書館の魅力をぜひ堪能してください!(永)