第29回映画祭TAMA CINEMA FORUM
料理人を志す盲目の青年ユウキは、とあるレストランのナポリタンに心を奪われる。見習いとして働き始めたユウキは、先輩アルバイトのケンタや料理長と関わり合いながら夢と向き合っていく。
何かをやる、極める、貫くには必ず犠牲や不安や恐怖がつきまとうように感じます。その理由には時間が有限であったり、ネガティブな想像をしたり、さまざまあると思います。なにも恐れることはないです。進めば良いです。
1992年生まれ、新潟県出身。2016年より俳優として活動する。19年の主な出演映画は『イソップの思うツボ』(浅沼直也、上田慎一郎、中泉裕矢共同監督)や主演作『あいが、そいで、こい』(柴田啓佑監督)。
三流商社の事務職として働く岡本もも(26歳)には、彼女だけの楽しみがあった。それは、会社の個人ロッカーで秘密に育てているテラリウム。テラリウムだけが彼女の心の癒し。変わらない毎日を過ごすなか、ある日彼女は不思議な雰囲気を醸し出す庭師に出会い……。
会社で働き続けて3年経った春。大学時代の友達や新しく出会った人々と映画を作ることができました。メインスタッフはみんな20代の社会人女子。映画を観終わった後のあなたの心に、一輪の花が咲きますように。そんな願いを込めて、この映画を作りました。
1992年生まれ、愛知県出身。高校の頃より演劇をはじめ、慶應義塾大学に入学し、演劇・映画サークルである「創像工房 in front of.」に所属。その後映画制作を始める。現在は出版社にて漫画編集者として勤務中。主な受賞歴に第28回東京学生映画祭入選、カナザワ映画祭期待の新人監督入選がある。
高校生の洋子は結婚を目前に控えた兄・健治の浮気現場を目撃する。好奇心に突き動かされて浮気相手の美沙と対峙した洋子は、美沙の独特の柔らかさと強かさ、脆さに惹かれていく。兄への苛立ち、兄の婚約相手・果歩に対する言い様のない不満も入り混じり、洋子は美沙に衝動的に奇妙な共犯関係を持ちかける。
『おろかもの』は日本の既存の価値観から、主人公たちが飛び出していくような新しい物語です。そんな予想不能な一筋縄では行かない物語を、魅力溢れる愛する役者たちと信頼できるスタッフたちと共に、最高の形で映画として紡ぐことができました。TAMA NEW WAVEの観客の皆様に観て頂けるのを楽しみにしています。(芳賀俊)
1988年生まれ、宮城県出身。日本大学 芸術学部 映画学科 撮影コース卒業後、映画『舞妓はレディ』で撮影助手デビュー。以降、映画・CM等で撮影助手として活動。近年の参加映画作品は『モリのいる場所』など。また、撮影を務めた作品に田辺・弁慶映画祭で4冠受賞した映画 『空(カラ)の味』がある。今作が初監督。
1987年生まれ、埼玉県出身。日本大学 芸術学部 映画学科 監督コース卒業。卒業制作の監督作品『ボーダー』で第9回 うえだ城下町映画祭 審査員賞、映文連アワード2011 優秀作品賞を受賞。助監督として参加した作品に映画『密かな吐息』、『空(カラ)の味』、『デゾレ』などがある。
『かく恋慕』は“におい”をモチーフに愛の奇妙さを描くラブストーリー。「もぉーいぃかい?」夫婦でかくれんぼ。妻アリカが鬼。彼女は鼻がきく。夫コウキは匂いを辿られまいと頭を捻る。ある日、夫から嫌な匂い。妻は変わる夫の匂いに苦しむ。妻を思い、コウキは妹カスミにある頼みごとをする。
『かく恋慕』は、映画ではあまり描かれない、画には映らない“匂い”を用い、見えないが確かにあるものや、人を想うことの強さを映し出す物語です。画面の大きさが意図を強く伝えるので、スクリーンで見ていただけたら。現在、国内の映画祭でグランプリ含む3冠を獲得。
1974年生まれ、東京都台東区出身。映画家と称して、さまざまな活動を行っている。主な作品に『ライフ・イズ・デッド』、『くノ一忍法帖 影ノ月』、『誘拐少女』。PFF2002グランプリ受賞の『つづく』以来の完全自主映画を17年ぶりに手がけた。
3年間失踪し、記憶喪失で見つかった青年・佐藤晴人。記憶を取り戻すため、関係者に会い話を聞き、過去を再現する治療の果てに浮かび上がる彼の過去とは?
この作品はニューシネマワークショップ(NCW)のアクターズワークショップで出会った15人の役者さんと作りました。記憶喪失の青年と14人の関係者たちを巡る物語は、サスペンス、コメディ、ヒューマン、ラブ、ホラー、全部盛りです。ジャンル分けできない、青年の人生を楽しんで観てもらえたら嬉しいです。
1984年生まれ、京都府出身。ニューシネマワークショップの修了作品『わたしはアーティスト』が2015年、SKIPシティ国際映画祭短編部門グランプリ、ぴあフィルムフェスティバルにて審査員特別賞を受賞。その後、ndjc:若手映画作家育成プロジェクトにて『戦場へ、インターン』を監督。