第32回映画祭TAMA CINEMA FORUM
多摩市立永山公民館(ベルブ永山)
多摩市立関戸公民館(ヴィータコミューネ)
漫画家ミユキは、自作の“小津調”漫画の主人公「ピノ天&ピノ子」と北鎌倉の古民家で暮らしている。韓流ヲタク仲間のピノ子とは、毎晩“推し”の話で持ちきり。ある日、ミユキの家をドラマ撮影で使用したいと電話が入る。渋々、承諾するミユキだったが……。
「嘘」という存在にフォーカスしたノスタルジックで今っぽい“お変”な映画になっています。「嘘」の線引きや捉え方で、もしかしたら今見えている世界は少し変わるかもしれません。主人公ミユキが自作漫画で「嘘」と向き合うように、私も本作で「嘘」と向き合いました。まあ「嘘」ですけども。ゆるーく楽しんでください!
1986年生まれ、東京都出身。国外を中心に活動する日本画家。近年では“巻き込み型”映像ユニットHORISHIROにまんまと巻き込まれたかたちで脚本・監督を担当。絵画表現と並行しながら映像表現活動を行っている。
俳優・山脇辰哉は仕事も恋も上り調子だ。最近できた「彼女みたいな人」は元彼と縁を切るため帰省する。そんな「彼女みたいな人」を送り出し、地元の友達と毎年恒例の“桃鉄”をしながら年を越す山脇。その後は家族とおばぁちゃん家へ。いつも通りの年明け、いつも通りの初日の出。「日の出最高!!」「42年は忘れない!!」俳優・山脇辰哉の身に実際に起きた年末の出来事を書き起こした作品。
昨年6月に舞台「明けまして、おめでたい人」を観劇した時は、僕はお客さんでした。良い意味で舞台では「衝動」というものが全面に出ていて、それをじゃあ僕は、どう「映画」にしようか?と考えました。舞台では為し得なかった場所や人で出来る限り撮ろう、見守ることにしよう、そう決めました。そんな所が伝われば良いなぁと思います。終わったら感想聞かせて下さいね。
1988年生まれ、長崎県出身。ミルズズ(劇団)主宰。地元で海上自衛隊イージス艦勤務後、上京。俳優活動の傍ら2016年に1年制の映画学校に通い『の後』『だとて』を製作。卒業後はミルズズを旗揚げし「唇切れた、痛い」「ドリームタイム」を上演。今作品が初長編作品となる。
都内のとある雑居ビルの一室で行われている恋愛術教室に通う下田優(28)は、同じ日に行われている護身術教室に通う櫻井舞子(20)に一目惚れをしてしまう。
現代の男女間について描いた作品です。それぞれのレッスンは極端な思想のもとに開催されていますが、同じような悩みを持っている人は現実に存在していて、あくまでリアルな表現に拘りました。と言いつつも、現実であまり見かけることのない人間が登場します。魅力的な役者さんたちが見事に演じてくださいました。是非楽しんでください。
1992年生まれ、大阪府出身。大阪芸術大学映像学科を卒業後、ENBUゼミナール映画監督コースに入学。これまでに数本の監督作と脚本作、また役者としての出演作がある。初の長編監督映画『POP!』はMOOSIC LAB[JOINT]2020-2021グランプリ・最優秀女優賞を受賞した。
スランプに陥り苦心する作家は、現実逃避するかの如く女にすがる日々を送っていた。そんな作家の前に、別れたはずの元彼女が現れる。ツクシは家を飛び出して数年の歳月が経っていた。ある日妹の就職祝いで彼氏を連れて久方ぶりの実家へと帰省する。夫の提案で妊活を始めた夫婦。数日後、夫は検査結果を聞くが妻は言葉を濁す。不条理に満ちる世界が織りなした物語の行く末は。
この作品は撮影前に明確なシナリオがあったわけではなく、設定と大きな枠組みだけを決め役者さんとの対話のなかで撮影・編集の工程を経て更に構想を練り直すというプロセスで作りました。完成に向けて真っ直ぐに進むというよりは映画の可能性を模索し寄り道をしながら作った作品です。
1983年生まれ、兵庫県出身。映画監督をしながら役者・スタッフとしても活動。監督作品『KIRO』『ちょこちょこ』『光の窓』『黒奏』。出演作品『未来の記録』『Noise』『解放区』『ミッドナイトスワン』『闇金サイハラさん』。スタッフ作品『タイトル、拒絶』『鈴木さん』。