第32回映画祭TAMA CINEMA FORUM

プログラム紹介

【D-8】ワン・セカンド 永遠の24フレーム

11/20[日] ベルブホール
チケット情報

チケット料金

一般
前売:1,200円 / 当日:1,400円
子ども(4歳~小学生)
前売:800円 / 当日:900円

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多摩市立永山公民館(ベルブ永山)

取扱時間:9:00〜17:00
※祝日と休館日(第1・第3木曜)を除く

多摩市立関戸公民館(ヴィータコミューネ)

取扱時間:9:00〜17:00
※祝日と休館日(第1・第3月曜)を除く
会場アクセス

ベルブホール

〒206-0025 東京都多摩市永山1-5
小田急多摩線/京王相模原線「永山駅」より徒歩2分。ベルブ永山5階

ワン・セカンド 永遠の24フレーム

  • 2020年/中国/ツイン配給/103分
  • 監督・脚本=チャン・イーモウ
  • 脚本=ヅォウ・ジンジー
  • 製作=ドン・ピン、ビル・コン
  • 撮影=チャオ・シャオティン
  • 音楽=ラオ・ツァイ
  • 出演=チャン・イー、リウ・ハオツン、ファン・ウェイ

ストーリー

砂漠を歩き続けた男(チャン・イー)が、上映会が終わったホールに着く。そこでフィルムの缶を盗む少女(リウ・ハオツン)を見つけ、フィルムの争奪戦が始まる。その理由は――。

 そのなかで缶から飛び出したフィルムがホコリまみれ。観客の人海戦術でフィルム救助作業を始める。そして男の執念、少女の切実な理由が明かされる。

コメント

労働改造所から脱走した男と、小柄でボサボサの少女とのフィルムの缶の暴力的な争奪戦は、文化大革命時代の中国人民の生き延びるエネルギーに満ちている。男のフィルムへの執念は脱走の理由でもあった切実で泣かせるものだった。

数カ月に一度の映画をどうしても観たい観客のフィルム救助作業の熱気は、名画『ニュー・シネマ・パラダイス』のシチリア島の人々に重なり、作業にはハラハラしてしまう。

蒸籠でこしらえた蒸留水で洗い、各自持ち寄った布で丁寧に拭き、乾かす。これは監督の実体験でもあるようだ。

そして映写技師の長男への哀しみは蒸留水が原因、男の観たかったものが作品名にある「一秒間」の映像、少女がフィルムをどうしても欲しかった弟へのやさしさが明かされる。

最後の場面は労働改造所から解放された男と、少女が弟の大学合格発表の場所で再会。

かつてフィルムが唯一の上映手段だった頃への愛惜に溢れた映画である。(勝)

ゲスト紹介

宇田川 幸洋 氏

Udagawa Koyo

1950年生まれ、東京都出身。映画批評家。主な著書に「ジョン・ウー/フィルム・メーカーズ12」(責任編集/キネマ旬報社)、「無限地帯 from Shirley Temple to Shaolin Temple」(ワイズ出版)などがある。また、監督として『おろち』(78年)が第2回ぴあフィルムフェスティバルに入選。俳優としてウィリアム・テロル監督『タイ・ブレイク』(94年)、斉藤久志監督『草の響き』(2021年)などに出演している。11年ジャッキー・チェンを記念した成龍映画祭でトークショーに出演。雑誌「HONG KONG RAPID」元顧問。

プログラム一覧

白鳥玉季氏 李相日監督
磯村勇斗氏 伊藤さとり氏(映画パーソナリティ)
狩山俊輔監督 鶴谷香央理氏(原作者) 中井圭氏(映画解説者)
小林啓一監督 中井圭氏(映画解説者)
早川千絵監督 金原由佳氏(映画ジャーナリスト)
森井勇佑監督 大沢一菜氏 青葉市子氏(音楽家)
山口路子氏(作家)
安川有果監督 小原治氏(ポレポレ東中野スタッフ)
杉田協士監督 東直子氏(歌人) 荒木知佳氏
川北ゆめき監督 いまおかしんじ氏(本作脚本) 青木柚氏 中村守里氏
いまおかしんじ氏(本作脚本) 小出恵介氏 日高七海氏 森直人氏(映画評論家)
斉加尚代監督 志田陽子氏(武蔵野美術大学教授)
伊藤春奈氏(花束書房) 水上文氏(文筆家)
宇田川幸洋氏(映画評論家)
山野晃プロデューサー 片山慎三監督 松崎健夫氏(映画評論家)
鈴木卓爾氏 翁華栄氏 さとうこうじ氏 鈴木秀幸氏(共同脚本)
西垣吉春監督
大山顕氏 佐藤大氏 稲田豊史氏 速水健朗氏 妹尾朝子氏 山内マリコ氏 久保寺健彦氏
平一紘監督 玉代㔟圭司氏 平隆人氏 南里美希氏