第34回映画祭TAMA CINEMA FORUM

プログラム紹介

【B-3】10代を駆け抜けるフレッシュ・スター 齋藤潤・早瀬憩

11/24[日] パルテノン多摩小ホール
チケット情報

チケット料金

一般
前売:1,900円 / 当日:2,000円
子ども(4歳~小学生)
前売:800円 / 当日:900円

▼インターネットで購入

teket(テケト)

▼窓口で購入

永山公民館(多摩市公民館)

取扱時間:9:00〜17:00
[休館日と祝日を除く。休館日:第1木曜、第3木曜]

関戸公民館(多摩市公民館)

取扱時間:9:00〜17:00
[休館日と祝日を除く。休館日:第1月曜、第3月曜]

パルテノン多摩総合案内窓口

取扱時間:10:00〜19:00
[休館日を除く。休館日:11/11(月)、11/12(火)]
※パルテノン多摩が会場の【B-1】〜【B-9】のみ取扱い
※パルテノン多摩の「オンラインチケット」および「電話予約サービス」はご利用いただけません
会場アクセス

パルテノン多摩 小ホール

〒206-0033 東京都多摩市落合2-35
小田急多摩線/京王相模原線/多摩都市モノレール「多摩センター駅」より徒歩5分。(パルテノン大通りを直進)

違国日記

  • 2024年/「違国日記」製作委員会製作/東京テアトル、ショウゲート配給/139分
  • 監督・脚本・編集=瀬田なつき
  • 原作=ヤマシタトモコ
  • プロデューサー=西ヶ谷寿一、西宮由貴
  • 共同プロデューサー=西田佑子
  • 撮影=四宮秀俊
  • 美術=安宅紀史、田中直純
  • 音楽=高木正勝
  • 劇中歌=橋本絵莉子 「あさのうた」
  • 出演=新垣結衣、早瀬憩、夏帆、小宮山莉渚、中村優子、伊礼姫奈、滝澤エリカ、染谷将太、銀粉蝶、瀬戸康史

ストーリー

姉を事故で亡くした小説家・槙生(新垣)は、姉の娘の朝(早瀬)に無神経な親族たちの態度に我慢ならず、朝を引き取ることに。朝と一緒に暮らすことに戸惑う不器用な槙生を、親友(夏帆)や元恋人(瀬戸)が支えていく。性格の違う槙生と朝は、理解し合えない寂しさのなか生活するうちに、家族とも異なるかけがえのない関係を築いていく。

コメント

「違国」という造語で伝えようとしたのは、家族であっても人はみな違う存在で、考え方も感じ方も違うのだから、安易に気持ちが分かるとか共感できることではない。しかし、その違いを認めたうえで寄り添ったり支え合ったりすることはできる。槙生は言う、言葉にできることはする。でも、できないことやしたくないことははっきりとできないと言う。それは私の領分だから。ぶっきらぼうでクールに見えるけどその距離感が良い。その二人の関係は槙生が「決してあなたを踏みにじらない」距離から、帰ってこない朝を外で待つシーン、相手がいない時に、相手を思い心配する、そして二人は近くなる。槙生は自分を持たない姉に責められ続けて、命がけで小説家への道を歩んできた確執を、実家に近い海辺のシーンで朝に話す。姉に責められた内容は、古い価値観の押し付けにすぎないことなのに。朝の新たな個の確立を予感させる。(勝)

カラオケ行こ!

  • 2024年/『カラオケ行こ!』製作委員会製作/KADOKAWA配給/107分
  • 監督=山下敦弘
  • 原作=和山やま
  • 脚本=野木亜紀子
  • プロデューサー=二宮直彦、大崎紀昌、千綿英久、根岸洋之
  • 撮影=柳島克己
  • 美術=倉本愛子
  • 音楽=世武裕子
  • 主題歌=Little Glee Monster 「紅」
  • 編集=佐藤崇
  • 出演=綾野剛、齋藤潤、芳根京子、橋本じゅん、やべきょうすけ、坂井真紀、加藤雅也、北村一輝

ストーリー

ある日突然、合唱部部長の岡聡実(齋藤)はヤクザの成田狂児(綾野)にカラオケへ誘われ、歌の指導をすることになる。狂児は、組長が主催するカラオケ大会で最下位になった者が受ける罰ゲームを免れるため、歌が上手くなる必要があった。嫌々ながらも歌唱指導を行う聡実は、狂児との交流を通して自身の変声期の悩みと向き合う。

コメント

本作では、原作に描かれた、戸惑いながらもクールに振る舞う岡聡実と、狂気さに愛らしさを兼ね備える成田狂児の雰囲気を映像で忠実に表現している。岡聡実を演じた齋藤潤は、変声期という避けられない変化に悩む姿を見事に演じ、今後の活躍を期待したい俳優の1人である。また、成田狂児を演じた綾野剛の確かな演技力と本人の愛らしい人間性が狂児にも投影されている。

一方で、原作にはない「映画を見る部」の存在と合唱部員との交流を厚く描くことにより、本作に新たな価値を付与し、魅力を高めている。廃部寸前の「映画を見る部」の存在は、映画文化の魅力を映画鑑賞者である私たちに伝える。また、合唱部員の和田や女性部員たちを厚く描くことにより、聡実の変声期による戸惑いだけでなく、思春期の淡さを多面的に描く。

そして、本作の重要な曲であるX JAPANの「紅」が2人の思いに共鳴する。(昌)

ゲスト紹介

齋藤 潤 氏

Saito Jun

2007年生まれ、神奈川県出身。19年にデビュー以降、「生理のおじさんとその娘」「トリリオンゲーム」(23年)「9ボーダー」(24年)ほか多数のTVドラマに出演し、映画『カラオケ行こ!』(24年)のオーディションを勝ち抜き、大役をつかんだ。その後『正欲』(23年)で磯村勇斗扮する佐々木佳道の中学生時代を演じ、映画デビュー。そのほか24年は『瞼の転校生』『からかい上手の高木さん』『室井慎次 敗れざる者』『室井慎次 生き続ける者』に出演した。

早瀬 憩 氏

Hayase Ikoi

2007年生まれ、千葉県出身。23年に、TVドラマ「ブラッシュアップライフ」で夏帆扮する門倉夏希の中学生時代を、「うちの弁護士は手がかかる」では平手友梨奈扮する天野杏の中学生時代を演じて注目を集める。CMやMV(SUPER BEAVER「決心」)にも出演。24年は、TVドラマでは朝の連続テレビ小説「虎に翼」や「からかい上手の高木さん」に出演する一方、映画では『違国日記』で新垣結衣とダブル主演を務め、『あのコはだぁれ?』でホラー作品に初出演した。

伊藤 さとり 氏

Ito Satori

映画評論・映画パーソナリティ・心理カウンセラー。邦画、洋画問わず年間500本以上の映画を鑑賞。映画舞台挨拶や完成披露会見などのMCを数多く担当し、心理学的な視点からも映画を解説・評論。「ぴあ」、web「GLOW」(宝島社)ほかでの映画評連載や、YouTube「新・伊藤さとりと映画な仲間たち」での俳優対談番組、「めざまし8」「ひるおび」での映画コーナーなど、幅広いメディアで映画を紹介。著書に「愛の告白100選 映画のセリフでこころをチャージ」(KADOKAWA)など。2023年「女性記者映画賞」を発起人として設立。

プログラム一覧

牛尾憲輔氏(電子音楽家/劇伴作家/プロデューサー)、佐々木敦氏(思考家/HEADZ主宰)
齋藤潤氏、早瀬憩氏、伊藤さとり氏(映画パーソナリティ)
井上淳一氏(脚本・監督)、芋生悠氏、碧木愛莉氏、杉田雷麟氏、宮田岳氏、中野ミホ氏
北村匠海監督、萩原利久氏、藤堂日向氏、SYO氏(映画ライター)
山中瑶子監督、河合優実氏、五所純子氏(文筆家)
呉美保監督、忍足亜希子氏、中井圭氏(映画解説者)
石橋夕帆監督、岩田奏氏(俳優)、石山愛琉氏(俳優)
井口奈己監督、小川あん氏(俳優)
小関裕太氏、中川龍太郎監督
チャン・ゴンジェ監督、ソ・ジュニョン氏
チャン・ゴンジェ監督、菊地成孔氏(音楽家/文筆家)
有馬尚史監督、松田咲香氏(写真家)、小川紗良氏(文筆家・映像作家・俳優)
竹林亮監督、川和田恵真監督
山崎まどか氏(コラムニスト)、ゆっきゅん氏(DIVA)
大山顕氏、佐藤大氏、稲田豊史氏、速水健朗氏、妹尾朝子氏、山内マリコ氏
山内マリコ氏(作家)
村瀬大智監督、中山慎悟氏、百々武氏(写真家)
小路紘史監督、遠藤雄弥氏、森田想氏、後藤剛範氏、倉本朋幸氏、佐藤五郎氏