第34回映画祭TAMA CINEMA FORUM

プログラム紹介

【B-6】山中瑶子監督×河合優実

11/30[土] パルテノン多摩小ホール
チケット情報

チケット料金

一般
前売:1,900円 / 当日:2,000円
子ども(4歳~小学生)
前売:800円 / 当日:900円

▼インターネットで購入

teket(テケト)

▼窓口で購入

永山公民館(多摩市公民館)

取扱時間:9:00〜17:00
[休館日と祝日を除く。休館日:第1木曜、第3木曜]

関戸公民館(多摩市公民館)

取扱時間:9:00〜17:00
[休館日と祝日を除く。休館日:第1月曜、第3月曜]

パルテノン多摩総合案内窓口

取扱時間:10:00〜19:00
[休館日を除く。休館日:11/11(月)、11/12(火)]
※パルテノン多摩が会場の【B-1】〜【B-9】のみ取扱い
※パルテノン多摩の「オンラインチケット」および「電話予約サービス」はご利用いただけません
会場アクセス

パルテノン多摩 小ホール

〒206-0033 東京都多摩市落合2-35
小田急多摩線/京王相模原線/多摩都市モノレール「多摩センター駅」より徒歩5分。(パルテノン大通りを直進)

あみこ

  • 2017年/66分
  • 監督・脚本・撮影・編集=山中瑶子
  • 制作=高橋寿里
  • 撮影=加藤明日花
  • 録音=岡崎友理恵
  • 音楽=大堀翔太郎
  • 出演=春原愛良、大下ヒロト、峯尾麻衣子、長谷川愛悠、廣渡美鮎、阿部悠季乃、金子銀二

ストーリー

「人生頑張ったって仕方がない。どこへ行こうが意味はない、どうせ全員死ぬんだから」そんなあみこ(春原)が恋に落ちたのは、同じく超ニヒリストながらサッカー部の人気者でもあるアオミくん(大下)。一生忘れられない魂の時間を共有したふたりは、愛だの恋だのつまらない概念を超越した完全運命共同体、現代日本のボニー&クライド、シド&ナンシーになるはずだったが……。

コメント

『あみこ』を劇場公開した2018年から6年を経て、山中瑶子監督は『ナミビアの砂漠』を発表した。『あみこ』を観て運命が変わったと語る河合優実を主演に迎えて。そして『ナミビアの砂漠』はシネフィルから普段映画を観ない層まで巻き込んで大ヒットする。これは日本映画界にとって間違いなく明るい話題である。

それでいて、山中瑶子監督が描き出す世界は明るいだけではない(だからこそ信用できる)。『あみこ』は初期衝動にあふれながら、どうしても作らずにはいられなかった強い思いに多くの人が共鳴し、それが世界にまで届いた。2018年当時、その「天才」っぷりに驚きながらもこの一作で映画をつくることを止めかねない、「刹那」を生きているひとの空気を感じた。「どうか生き抜いて欲しい」と思った。

その監督が同じ「刹那」を生きていた(当時の)高校生とあたらしい映画を作ったことが嬉しくてたまらない。(由)

ナミビアの砂漠

  • 2024年/「ナミビアの砂漠」製作委員会製作/ハピネットファントム・スタジオ配給/137分
  • 監督・脚本=山中瑶子
  • 製作=小西啓介、崔相基、前信介、國實瑞惠
  • プロデューサー=小西啓介、小川真司、山田真史、鈴木徳至
  • 撮影=米倉伸
  • 照明=秋山恵二郎
  • 録音=小畑智寛
  • 音楽=渡邊琢磨
  • 編集=長瀬万里
  • 出演=河合優実、金子大地、寛一郎、新谷ゆづみ、中島歩、唐田えりか、渋谷采郁、澁谷麻美、倉田萌衣、伊島空、堀部圭亮、渡辺真起子
12歳未満の方は保護者の同伴が適当です

ストーリー

人生の退屈さを感じ、何に対してもやる気が出ないカナ(河合)は、刺激を求めてクリエイターのハヤシ(金子)との仲を深めていく。平穏な同棲生活を過ごしてきた相手のホンダ(寛一郎)と別れ、カナとハヤシは同棲し始めた。しかし、二人が噛み合わなくなることが増え、ケンカも多くなりさらに暴力も生まれ、次第にカナの心は壊れてゆく。

コメント

山中瑶子監督の『あみこ』を観て、女優を目指すと宣言し、そしていつか監督の作品に出演したいという願望を手紙で監督に伝えた河合優実は、この度、山中監督の長編映画第1作『ナミビアの砂漠』の主演を務めた。これは2人の思いを重ね、互いが感じてきた本当のことを、覚悟を決めて作った傑作でもある。

本作の主人公カナは、今までにない、一見マイナス面も多く見える女性像、ヒロイン像である。平凡な生活を送っていたある日に、カナは新たな刺激に出会い、虚無な自分のすべてをそこに尽くした。しかし、事態が自分の望んでいない方向へ走っていくことにむしゃくしゃして、その不愉快を素直に表に出し、喧嘩や罵倒、暴力を振るうこととなる。先の見えない時代で生きている1人の女性がもがき、抗い、そして暴れる姿を真正面から描いている。カナは私たちの代わりにやってくれた。カナが起こした行動は、我々が心の底に求めているものを表出させてくれた。(徐)

ゲスト紹介

山中 瑶子 監督

Yamanaka Yoko

1997年生まれ、長野県出身。19歳で撮影・初監督した『あみこ』(17年)がPFFアワード2017で観客賞を受賞。同作品は18年に第68回ベルリン国際映画祭のフォーラム部門に史上最年少で招待されたほか、香港国際映画祭やカナダのファンタジア映画祭など、各国の映画祭で上映され、話題を呼んだ。『ナミビアの砂漠』(24年)が第77回カンヌ国際映画祭の国際映画批評家連盟賞を受賞。

河合 優実 氏

Kawai Yuumi

2000年生まれ、東京都出身。19年にデビュー後、映画、ドラマ、CM、モデルなど多岐にわたり活躍。『サマーフィルムにのって』『由宇子の天秤』(いずれも21年)の演技で、第95回キネマ旬報ベスト・テン新人女優賞ほか、国内映画賞を数多く受賞。22年に『PLAN75』『ちょっと思い出しただけ』『愛なのに』などで第14回TAMA映画賞最優秀新進女優賞を受賞。24年は『四月になれば彼女は』『あんのこと』『ルックバック』『ナミビアの砂漠』が公開され、TVドラマ「不適切にもほどがある!」「RoOT / ルート」も話題を呼んだ。

五所 純子 氏

Gosho Junko

作家、文筆家。単著に「薬を食う女たち」(河出書房新社)、共著に「本に出会ってしまった。」(ele-king books)、「レオス・カラックス 映画を彷徨うひと」(フィルムアート社)、「虐殺ソングブックremix」(河出書房新社)、「心が疲れたときに観る映画」(立東舎)など、文芸・映画を中心に多数執筆。

プログラム一覧

牛尾憲輔氏(電子音楽家/劇伴作家/プロデューサー)、佐々木敦氏(思考家/HEADZ主宰)
齋藤潤氏、早瀬憩氏、伊藤さとり氏(映画パーソナリティ)
井上淳一氏(脚本・監督)、芋生悠氏、碧木愛莉氏、宮田岳氏、中野ミホ氏
北村匠海監督、萩原利久氏、藤堂日向氏、SYO氏(映画ライター)
山中瑶子監督、河合優実氏、五所純子氏(文筆家)
呉美保監督、忍足亜希子氏、中井圭氏(映画解説者)
石橋夕帆監督、岩田奏氏(俳優)、石山愛琉氏(俳優)
井口奈己監督、小川あん氏(俳優)
小関裕太氏、中川龍太郎監督
チャン・ゴンジェ監督、ソ・ジュニョン氏
チャン・ゴンジェ監督、菊地成孔氏(音楽家/文筆家)
有馬尚史監督、松田咲香氏(写真家)、小川紗良氏(文筆家・映像作家・俳優)
竹林亮監督、川和田恵真監督
山崎まどか氏(コラムニスト)、ゆっきゅん氏(DIVA)
大山顕氏、佐藤大氏、稲田豊史氏、速水健朗氏、妹尾朝子氏、山内マリコ氏
山内マリコ氏(作家)
村瀬大智監督、中山慎悟氏、百々武氏(写真家)
小路紘史監督、遠藤雄弥氏、森田想氏、後藤剛範氏、倉本朋幸氏