第35回映画祭TAMA CINEMA FORUM

プログラム紹介

【C-1】第25回TAMA NEW WAVEコンペティション

11/22[土] ヴィータホール
チケット情報
  • 一般
     
    前売 1,200円
    当日 1,400円 
  • 子ども(4歳~小学生)
     
    前売 800円
    当日 900円 
  • 支援会員特別料金
    1,000円 
  • 障がい者特別料金
    • 付添者1名も同一料金
    1,000円 

インターネットで購入

チケット販売サービス teket [テケト]購入ページ

窓口で購入

永山公民館(多摩市公民館)

取扱時間:9:00〜17:00
[休館日と祝日を除く。休館日:第1木曜、第3木曜]
※「【A-1】第17回TAMA映画賞授賞式」のチケット購入については販売方法が異なりますので専用ページをご確認ください。

関戸公民館(多摩市公民館)

取扱時間:9:00〜17:00
[休館日と祝日を除く。休館日:第1月曜、第3月曜]
※「【A-1】第17回TAMA映画賞授賞式」のチケット販売はございません。
会場アクセス

ヴィータホール

〒206-0011 東京都多摩市関戸4-72
京王線「聖蹟桜ヶ丘駅」(西口)から徒歩2分。ヴィータ・コミューネ8階

生きているんだ友達なんだ

  • 2025年/37分
  • 監督・脚本=上野詩織
  • 撮影=工藤雄太
  • 音楽=いいくぼさおり、mabanua「Blurred」
  • 出演=永瀬未留、アサヌマ理紗、ジン・デヨン、笛木優子、じゅんいちダビッドソン
予告編

作品紹介

中之条に暮らす20歳の優実には、歳の離れた友人・石井がいる。変わり者で無責任な石井だが何故か二人は気が合った。優実は母親と二人暮らし。「世界一愛してる」という母の言葉に縛られながら、働かない母に代わり家計を支えていた。

ある日、石井は「私たちは人生に問いかけられている」というメモを残し、突然優実の前から姿を消す。メモに背中を押された優実は家を出る。6年後、都会で生活を送る優実はふと過去に思いを馳せる。石井さんは今、どこで何をしているんだろうか。

監督からのメッセージ

自分にとって「あの人」はこういう人だと思っていたのに、別の人から聞くとまったく違っていたりする。それは人から見える自分も同じ。それって不思議だなと感じたことが作品の出発点でした。家族でも恋人でもない、でも友達と呼ぶにはどこか心もとない。そんな相手との出会いが、そっと人生を動かしてくれる。そんなお話です。

上野 詩織(うえの しおり)監督

1990年生まれ、京都出身。広告代理店で働いたのち2022年より脚本家としてデビュー。現在は国内ドラマ、漫画原作などを中心に脚本を書いている。主な作品に「夫婦が壊れるとき」「マル秘の密子さん」「初恋、ざらり」「下山メシ」「彼女がそれも愛と呼ぶなら」などがある。今回の作品が初映画監督作となる。

よそ者の会(2025)

  • 2025年/45分
  • 監督・脚本=西崎羽美
  • 撮影=松田恒太
  • 出演=川野邉修一、坂本彩音、藤家矢麻刀、伊藤優気、みすみのり
予告編

作品紹介

鈴木槙生は、大学の清掃員として働く傍ら、誰にも知られることなく爆弾の製造に没頭していた。そんななか、学内で「よそ者の会」という会合が開かれていることを知り、興味本位で足を運ぶ。そこには、自らを“よそ者”と名乗る学生4人が集まり、社会や大学への違和感を語り合う姿があった。槙生も流されるように会に加わり、年齢も立場も異なる者同士の対話が少しずつ交差していく。次第に槙生は、自らの内に潜む破壊衝動を明かし、会員たちに“ある計画”を共有する。静かに、確実に、歯車が狂い始めていく。

監督からのメッセージ

新たな人との出会いは胸を高鳴らせる一方で、気づけばその人はいつの間にか自分の人生から姿を消していることも少なくない。けれど、たとえ一瞬であっても、その出会いが心を大きく揺さぶり、人生に深い痕跡を残すことがある。そうした「すぐに過ぎ去ってしまうのに確かに存在する時間」を描きたいと思い、制作しました。

西崎 羽美(にしざき はみ)監督

2001年生まれ、静岡県出身。映画美学校で映画制作を学び、現在は日本大学大学院芸術学研究科に在学中。前作『よそ者の会』(23年)は第18回田辺・弁慶映画祭キネマイスター賞受賞、また第20回大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門に正式出品され、テアトル新宿をはじめとする劇場で公開を果たした。セルフリメイク版である本作『よそ者の会(2025)』は、第21回大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門に正式出品された。

冒険の夜

  • 2025年/77分
  • 監督・脚本=髙橋雄祐
  • 撮影=中村元彦
  • 音楽=Outskirt
  • 出演=古川ヒロシ、髙橋雄祐、友松栄、関本昇平
予告編

作品紹介

プロボクサーとして最後の試合を迎えようとしている兄、ケンジ。定職に就かず気ままに生きている弟、ユウタ。二人は東京のはずれで一緒に暮らしている。ケンジは引退をきっかけに自分の将来を考え、就職活動を始める。一方ユウタは、アルバイトや趣味を楽しむ日々を送り続ける。お互いの人生を認め合う兄弟は、このまま平穏で変わらぬ日常が続いていくはずだったが。

監督からのメッセージ

自分のこれまでの人生と、大切な友人の人生と、向き合おうと思い、この作品を制作しました。あたたかな記憶、忘れたくない場所、手放したくない物。そういった個人的な想いを物語にしました。楽しんでいただけたら嬉しいです。

髙橋 雄祐(たかはし ゆうすけ)監督

1992年生まれ、新潟県出身。2016年より俳優として活動を始める。同時に自身で短編映画の制作を始める。監督作『still dark』は「ええじゃないかとよはし映画祭」グランプリをはじめ、国内多くの映画祭で上映された。

最高の友達ができた

  • 2025年/68分
  • 監督・脚本=野呂悠輔
  • 撮影=木滑洋介
  • 音楽=伊藤大悟
  • 出演=篠田諒、重岡サトル、夏アンナ、嶺結
予告編

作品紹介

ガクとサトルは毎週のように一緒に映画を観る仲だ。しかし最近サトルが結婚し、これまでのようには会えなくなっていた。2人はサトルの妻ナツキを交え、3人で食事や映画を観るようになるが、ガクとナツキはソリが合わない。やがて、ナツキがガクのことを実際良く思っていないことを知るサトル。しかし同じころ、ガクも「変わってしまった」サトルともう会わないことに決めていた。ガクはサトルからの連絡を一方的に無視し始めるが……。

監督からのメッセージ

年を重ね、周囲で結婚する人が増え、彼らとの付き合い方の変化を経験したことがこの映画を作るきっかけです。最終的には「他人と深く関わること」についての映画となりました。完成した作品を観て浮かぶのは「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される」という言葉です。理性で生きようとすると人は孤独になります。

野呂 悠輔(のろ ゆうすけ)監督

1992年生まれ、三重県出身。東京外国語大学在学中に映画美学校フィクションコース16期初等科修了。いくつかの短編を制作した後、2020年中編『私が神んなる前の話』がTAMA NEW WAVE ある視点部門他に入選。22年『ウィーアーデッド』は、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭の短編部門ほか複数の映画祭で入選、上映された。23年には、初の長編作品『空虚に響く』を発表している。

空回りする直美

  • 2025年/44分
  • 監督・脚本=中里ふく
  • 脚本=金子比隆
  • 撮影=矢崎紘亮
  • 音楽=2bit
  • 出演=安達木乃、篠原雅史、大重わたる、石島ゆう子、平山さゆり、梶原かなめ、荻巣望夏
予告編

作品紹介

家では父と兄が殴り合い、バイト先でもうまくいかない。

何かと休まらない直美の毎日。兄・慎吾は発達障害とチック症を抱え、家にこもりがちで、父との衝突が絶えない。直美もまた発達障害を抱えていた。父が遊びに出かけることが増えるなか、直美は父から慎吾の薬の世話を任される。反発しながらも、次第に二人で過ごす時間が増えていく。その後、慎吾の生活はさらに荒れ、直美の不満も募っていく。そして、慎吾が失踪する。「助けて」という電話に駆けつけた直美が見たのは、思いがけない光景だった。

監督からのメッセージ

何事も思い詰めることはできますが、社会のなかでもっと楽観的に生きることもできるのではないか、という思いで制作しました。

初めに明るく楽しく撮りたいと考え、この作品を作り進めました。

私自身も、困難があっても自分の世界にのめり込まず、冷静に客観的に、ある意味、楽観的でありたいと思っています。

中里 ふく(なかざと ふく)監督

2004年生まれ、東京都出身。専門学校で映画制作を学び、卒業制作で監督を務めた。健康に気を配りながら、映画や美術、身近な発見で好奇心を満たすことを大切にし、それをもとに、これからも挑戦を続けていきたいと考えている。

イマジナリーライン

  • 2024年/90分
  • 監督・脚本=坂本憲翔
  • 脚本=峰岸由依、横尾千智
  • 撮影=小澤将衡
  • 音楽=奥村一斗
  • 出演=中島侑香、LEIYA、丹野武蔵、早織、松山テサ、鈴木晋介、諏訪敦彦、生津徹、Obueza Elizabeth Aruoriwo
予告編

作品紹介

映画学校を卒業してまもない山本文子は、友人のモハメド夢とともに映画制作に情熱をそそいでいた。ある日文子は、母の遺灰を海にまくために夢と鎌倉へ向かう。だが旅路で思わぬ悲劇が。夢が——県境をこえた——。それを理由に警官にとらえられ、入管施設へ収容されることに。日本で育ちながらも在留資格をもたない夢には、自由な移動すら許されていなかったのだ。文子は夢の解放をねがい入管制度と向きあいはじめるが、制度の壁はあまりにも冷酷だった。出口の見えない暗闇のなか、ふたりを待ち受ける運命とは——。

監督からのメッセージ

排外主義の波が日本にも押し寄せ、海外にルーツをもつ人々への視線は日に日に厳しさを増しています。「私たち」という線が引かれ、その外側へと不安や怒りが向けられていく——。不確かな社会の中でも、境界を越えてつながろうとする二人の尊い友情を、俳優たちの真摯な演技とともに見届けていただけたら嬉しいです。

坂本 憲翔(さかもと けんしょう)監督

1998年生まれ、兵庫県出身。神戸市外国語大学在学中に自主映画制作を開始。2022年に東京藝術大学大学院 映像研究科映画専攻監督領域に進学し、映画監督の黒沢清、諏訪敦彦、塩田明彦各氏に師事。短編映画『窓辺のふたり』が東京国際映画祭「Amazon Prime Video テイクワン賞」にノミネート。初長編『イマジナリーライン』が26年1月中旬より、ユーロスペースを封切りに各地で上映予定。

ゲストコメンテーター紹介

五十嵐 耕平 監督

Igarashi Kohei

1983年生まれ、静岡県出身。監督作『息を殺して』(2014年)が第67回ロカルノ国際映画祭新鋭監督コンペティション部門、日仏合作でダミアン ・ マニヴェルとの共同監督作『泳ぎすぎた夜』 (17年) は第74回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門に正式出品。最新作『SUPER HAPPY FOREVER』(24年)は、第81回ヴェネチア国際映画祭ヴェニス・デイズ部門オープニング作品として上映された。

清原 惟 監督

Kiyohara Yui

1992年生まれ、東京都出身。映画監督、映像作家。17歳のときにはじめて友人と映画をつくってから今まで、映画や映像をつくりつづけている。監督作『わたしたちの家』(2017年)と『すべての夜を思いだす』(22年)がそれぞれベルリン国際映画祭フォーラム部門をはじめとしたさまざまな国際映画祭で上映される。ほかの活動として、土地やひとびとの記憶について、リサーチを元にした映像作品を制作している。