第35回映画祭TAMA CINEMA FORUM
日本の田舎町を舞台に、ハーフの女子高生エレナは外見や名前が他の日本人とは違うことから、「自分は日本人ではない」という葛藤を抱えていた。周りからの視線に怯(おび)えて暮らすうちに、彼女は不気味な怪物の視線を感じ取るようになる。怪物はスマホを持っている時だけしか見えず、怪物が出す音はイヤホンからしか聞こえない。怪物に命を狙われ始めたことで、エレナの人生は一変していく。
『インビジブルハーフ』は、制作に6年かけた渾身の初長編映画です。これまでにない新しいJホラーになってますので、是非皆さんに楽しんでもらえると嬉しいです。100min版は、TAMA NEW WAVEの応募用に再編集したおそらく今回限りの特別編集バージョンになります。
1999年愛媛県生まれ。14歳から自主的に映画制作を始める。2021年『スマホラー!』がショートショートフィルムフェスティバル2021のバーティカル部門最優秀賞を受賞。自主制作で完成させた初長編映画『インビジブルハーフ』が、第33回レインダンス映画祭に選出。そのほかの作品に『インフルエンサーゴースト』(東宝)や、体験型ホラー展示「1999展」などがある。
仲の良い友人である高井涼介(27)と平岩篤子(27)。二人は、互いの恋愛運のなさを競争するかのように、うまく行かなかった異性とのデートの話をしている。篤子は会社の先輩・昼の男との不倫未遂の話を、涼介は一平の女・五十嵐美蘭との初デートで失敗した話をする。実は惹かれあっていて、それを認めないまま一緒にいては何かと言い合っていただけであった二人。元カノが結婚すると聞いて落ち込んだ涼介は、篤子との関係を先に進めようとするが……。
遠い国で戦争が起きたとき、心を痛めて号泣した日がありました。この気持ちを表現しようと思った時に、なんとかコメディにできないかと思いました。ひねくれ者でニューロティックな登場人物たちによるロマンティックコメディを目指して制作しました。笑って頂けたら嬉しいです。
1998年生まれ、東京都出身。横浜国立大学大学院都市イノベーション学府博士前期課程修了。横浜国大在学中に望月六郎の映画制作ワークショップ「望月六郎の熱血映画塾」に参加し、映画制作を始める。2021年より市川徹監督作品にスタッフとして関わり、22年3月、市川徹製作で長編映画『死神 ドクター・テケレツ』を監督する。現在は、テレビドラマ作品に演出部で参加しながら自主制作を続けている。
ガスメーター検針員のアラサー女子の隆子は、ニートで同居人の兄・新司を煩わしく思いながらも見捨てられないでいる。結婚相談所で知り合ったエリートの攻貴と仲を深め、結婚を機に兄との決別を目指して奮闘する。大阪のプロダクションにて開催されたワークショップ参加者を中心にキャスティングし製作された、オール大阪ロケのコメディドラマ。
俳優ワークショップで出会ったキャストと映画を作ろうって盛り上がり、本当に撮っちゃった短編です。俳優たちの演技合戦が見どころです。楽しんでもらえると嬉しいです。
1979年生まれ、大阪府出身。ビジュアルアーツ専門学校大阪を卒業後、フリーランスのディレクターを経て株式会社belly roll filmを設立。磯部鉄平監督作『凪の憂鬱』(2022年)、『夜のまにまに』(23年)などのプロデュ―サーを務めた。監督した長編映画『嬉々な生活』(24年)が第25回TAMA NEW WAVEコンペティション ベスト女優賞(西口千百合)を受賞し、現在、全国劇場公開中。
大学院生の莉子は、つい最近出会い、仲良くなった大学院生の悠太と軽井沢に旅行に来た。旅行を楽しんでいた2人だったが、その途中で偶然、悠太の友人だという葵と、彼女の恋人である蒼と出くわす。妙に距離の近い葵と、ピリピリした様子の蒼に戸惑う2人。結局4人は、夜に一緒に食事をしようと約束するのだが……。付き合う前の男女が旅先での偶然の出会いをきっかけに、ちょっとした騒動に巻き込まれていく会話劇。
僕はラブコメ映画が好きなのですが、2人がくっつくか否かみたいな部分にはあまり興味がなく、そこに至るまでのいざこざが真に面白いと思っています。なので感情的なことをなるべく廃して、いざこざのみで構成された作品を作ってみようと考え、この作品が出来上がりました。楽しんでいただけると幸いです。
1999年生まれ、東京都出身。慶應義塾大学経済学部在学中に映画美学校に通い始め、25期高等科修了。映画美学校在学中に制作した短編『弥生町、102号室』『ジェラス・ガイ』がカナザワ映画祭2023に入選。現在も映画美学校で知り合った仲間たちと映画制作を続けている。